概要
スマートフォンやパソコン、スマートスピーカーなどから利用できるAIアシスタントやゲームのNPCに応用されているほか、多くの企業がオンラインサービスに事前学習を施したチャットボットを導入し、カスタマーサポートやヘルプデスクの負担軽減を図っている。オンライン予約サイトにチャットボットを導入し、チケットの購入などが対話的に進められるサイトもある。
歴史
この種のプログラムはAI研究の一環として古くから開発されていたが、昔のチャットボットはユーザーの質問からキーワードを抽出し、あらかじめ登録されたデータベースと照合して、用意された会話文(複数の中からランダムに選ぶ場合もある)を返すものであった。この仕組みでは想定外の質問に上手く対応するのが難しく、しばしば支離滅裂な回答を寄越すことが面白がられた。
2000年代までのチャットボットの応用例はゲームやデスクトップマスコットが主なものであり、人工無能と揶揄されるほど実用性には乏しいものだった。
2010年代の「第3次AIブーム」以降のチャットボットはディープラーニングを応用した強化学習機能を搭載し、大幅に実用性が向上。ユーザー側の様々な質問に対し、ある程度的確な回答を返せるようになった(AIアシスタント)。
2022年にOpenAI社の大規模言語モデルGPT-3.5がChatGPTというチャットボットとして公開され、会話や調べ物のみならず、プログラミング、レシピ作成、言葉遊びなどあらゆる用途に応用可能な人工知能として注目を集めた。GPT-3.5のAPIは公開されているため、多くの会社がこれを活用したチャットボットをリリースしている。