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編集内容:加筆による記事の更新

概要

第2巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でトム・マールヴォロ・リドルの父親にあたるマグルとして存在が明かされた。本編の時点ですでに故人であり、第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では墓が登場している。第6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』ではハリー・ポッターアルバス・ダンブルドアが“憂いの篩”で見たボブ・オグデンの記憶の中に登場する。

人物

本編の時代には既に故人であるため、詳細な人物像は不明。美男子であり、その外見的特徴は息子にも受け継がれている。しかし、性格は傲慢で礼儀知らずだったらしく、両親ともども周囲からは嫌われていた。

経歴

リトル・ハングルトンの大地主リドル家の御曹司として生まれ育つ。ある日、近所に住むモーフィン・ゴーントによって蕁麻疹の呪いをかけられたが、魔法省の介入によって記憶を修正され、そのことは覚えていない。

当時のリドルにはセシリアという名前の婚約者がいたが、モーフィンの妹メローピーもトムに片想いしていた。メローピーはトムに惚れ込むあまり、父マールヴォロと兄がとある事件で投獄されている間に何らかの魔法(ハリーは服従の呪文を思い浮かべたが、ダンブルドアはメローピーの心情から強力な愛の妙薬(いわゆる惚れ薬)を使ったと予想している)をかけて駆け落ちする。これによってリトル・ハングルトンは「大地主の息子がろくでなしの娘と駆け落ち結婚した」という醜聞で湧き返ったという。

しかし数ヵ月後、トムは妻メローピーを伴わず実家に戻ってきた。村では「トムは『たぶらかされた』とか『騙された』などと話している」という噂が飛び交ったものの、詳しい事情は不明である。しかし、アルバス・ダンブルドアは「良心の呵責に耐えられなくなったメローピーが薬を盛るのを止め、魔法が解けたトムが妻を棄てた」と推測している。

この時点でメローピーはトムとの間に子供を身籠っていたが、収入源だったトムが去ったことで困窮したメローピーは臨月でロンドンの孤児院に駆け込むと、生まれてきた赤ん坊に自分の夫と父親の名前から「トム・マールヴォロ・リドル」と名付け、「この子が父親に似ますように」と言い残し、まもなく死去した。

一方トムはメローピーや彼女のお腹にいた子供を探そうともせず、リドル家の屋敷で両親と共に暮らしていたが、16年後の1943年夏、成長しリドル家を訪ねてきた息子によって“死の呪い”を受け両親もろとも殺害された。

その死は息子が分霊箱(ホークラックス)を作成するための「生贄」として利用されたほか、遺骨がヴォルデモートの肉体を復活させるための材料の一つとして利用された。

余談

リドルが子供を身篭ったメローピーを捨てた事に関しては賛否両論となっている。

しかし、メローピーの容姿もあり(特に男性読者からは)彼の境遇に同情する声も多い。よくよく考えてみれば解かる事だが、相思相愛で将来を誓い合っていた女性のいた彼の立場からすれば、洗脳を受けて好きでも何でも無かった女性と無理矢理結婚させられた挙句、半ば強制的に子供を作らされたようなものである。

むしろ自分の尊厳など御構い無しで思い通りに操ろうとするヤバい女と一生を共にしていくなど、リドル本人からしてみれば身の毛がよだつおぞましい事でしかなく、「子供が出来た以上、愛し続けるのが当然」という理屈など暴論以外の何物でも無いであろう。

一部のファンがリドルよりもメローピーの方に同情してしまうのは、メローピーが「子供を身籠った女性」だったからと言え、もしこの両者の性別が逆であったとすればメローピーの方に非難が集中したのは間違いないと言える。そもそも、当のメローピーもリドルの性格や人柄は考慮しておらず、ハンサムな顔だけで惚れただけである事が描写から読み取れる。

作者も二人の愛情のない結婚やメローピーが息子を見捨てるように死んだことについては問題視(話を聞いたハリー・ポッターでさえ、「子供の為に生きようともしなかったのか!?」と激しい怒りを見せている)しつつも、リドルが妻と子供を見捨てたことについては特に否定していない(肯定もしていないが)。

総じて言ってしまえば、トム・リドル・シニアと言う人物は「性格に多少の問題はあれど、メローピー・ゴーントという一人の身勝手な女のエゴによって人生を破滅させられてしまった挙句、望まずして生まれた子供に殺される理不尽な運命を迎えた男」と言う事になるだろう。

また、メローピーの兄であるモーフィンによって「蕁麻疹の呪いをかけられた事実」も踏まえれば、リドルはゴーント家…ひいては「魔法」と言う力によってに運命を狂わされてしまった人物と取れなくも無いだろう。

日本語版の彼の墓の挿絵は語り草である。詳しくはまとめサイトなどで検索。

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