ヘルキャット(ゾイド)
へるきゃっと
スペック
概要
中央大陸戦争真っ只中のZAC2034年にゼネバス帝国が開発したヒョウ型高速戦闘用ゾイド。
本格的なステルス機能を持つゾイド。最初期の高速戦闘用ゾイドでもあり、草分け的な存在であるが、その真価は奇襲攻撃において発揮される。
また、後に開発・投入されたサーベルタイガー(セイバータイガー)の僚機も担当している。
頭部は、当時の他の帝国側の量産型ゾイドの流用である。
本機は砂漠での奇襲を得意とするガイサックと違って森林や山岳での奇襲戦を想定して設計され、消音機能とギリギリまで熱放射を抑えた排気システムにより、敵に気付かれず接近しての強襲を得意とする。そのため、共和国軍兵士からは「密林の暗殺者」という異名で呼ばれ恐れられた。
また、一部の資料では10分間だけ時速450km/hという超高速走行が可能とされており、純粋な地上ゾイドでは歴代でもトップクラスのスピードを出せる。
ヘルキャットで使われた技術は後のサーベルタイガーに流用されている。
武装のバリエーションとして、ブースターキャノン、アクティブシールド、フレキシブルブースターなどの各ユニットなどがある。有名なタイプとして、「ヘルキャット・ノワール」がある。
しかし、隠密機であるゆえに基本武装は限られており、格闘用の爪や牙も装備していない。そして、次々と新型機が開発されるにつれて機体設計の古さが目立つようになり、コマンドウルフなどに撃破されるケースが目立ち始めた。
後に、ゼネバス帝国ではコマンドウルフの対抗機としてライジャーが開発されたが、その頃には既にゼネバス帝国は劣勢に立たされ、活躍できるような機会はなかった。
ガイロス帝国でも運用されており、第2次大陸間戦争でも運用されたが流石に旧式化していった為、ライトニングサイクスがヘルキャットの後継機として開発された。
アニメ
ゾイド-ZOIDS-
たびたび登場し、光学迷彩と数の暴力で主人公たちを翻弄、ブレードライガーやライトニングサイクスなどの当時の最新鋭ゾイド相手にも物語終盤まで作戦行動の妨害をしてくるなど、目立った活躍が多い。
光学迷彩を装備したり、大型のガトリング砲を装備するバージョンが目立つ。
敵としての登場が多い一方で、リーゼの命の恩人である幽霊のニコルとヘルキャットの幽霊「チロル」の話は心温まる話として描写された。
ゾイド新世紀/ゼロ
チームモルドが使用し、こちらの仕様の個体は、前作のガイロス帝国軍将校・カール・リヒテン・シュバルツの乗機であるセイバータイガーSSの武器を小型化させた様な物を装備しいた。
余談
- 光学迷彩に関してはアニメオリジナル設定だが、ライガーゼロイクス関連の話でバトルストーリーにも逆輸入された。
- 他のほとんどの肉食哺乳類型ゾイドと異なり、牙や爪といった格闘用の武装を装備していない。これは、隠密機としてのコンセプトに格闘戦を行う構想が合致しておらず、また、消音のための脚部構造をしているために、爪を排除したと思わしい。
- 『ゾイドバーサス』などのゲーム作品では、爪がないのにもかかわらず、敵にとびかかって前腕で攻撃する格闘アクションが可能である。
- 『ゾイドバーサス』では対応武装が少なく、レドラーの強化武器であるブースターキャノンなど普遍的な強化パーツも装備できなかった。
- デス・キャットは、モチーフとカラーリングが似ており、共にガイロス帝国の超高速の陸戦型ゾイドである点も類似している。名前も「ヘル(地獄)」または「デス(死)」+「キャット」と類似している。