カナ表記は「シャドウキャット」。
概要
MARVELコミックのキャラクター。本名の「キティ・プライド(Katherine Anne "Kate" Pryde)」で呼ばれることも多い。
物質をすり抜ける壁抜けの能力を持つミュータント。
1980年10月の『The X-Men #129』で初登場。
エグゼビア教授が「恵まれし子らの学園」に入学させるべく両親を説得していたが、当時は敵組織「ヘルファイヤークラブ」の幹部だったエマ・フロストも同様に獲得するべく暗躍。両者の戦いに巻き込まれた後に捕らわれたX-MENの救出に協力し、エグゼビアに強い不信感を示していた両親もジーン・グレイの精神操作によって入学を決定(これはこの後に続くジーン闇堕ちの布石でもある)。
『#139』にて、当時最年少となる13歳でチーム加入。当初は「スプライト(Sprite)」「アリエル(Ariel)」と名乗っていた。
1983年の『The Uncanny X-Men #166』では、寄生生物ブルード(Brood)との戦いの中で小さなドラゴンの姿をした紫色の宇宙生物・ロッキード(Lockheed)と出会い、地球で再会した後に相棒となった。
1984~85年にかけて刊行された全六巻のミニシリーズ『Kitty Pryde and Wolverine』では、父親が日本のヤクザ組織とのトラブルに巻き込まれたため現地に向かったが、ヤクザのオヤブンでありウルヴァリンとも因縁が深いオグンという魔術師の手に落ち、洗脳されX-MENを倒すための刺客に仕立てられてしまう。
ユキオの助力を得たウルヴァリンの奮戦によって正気を取り戻し救出され、この事件以降新たなコスチュームを纏い、「シャドウキャット」の名称を用いることになる。
ちなみにウルヴァリンの「口は悪いが情に厚く、子供には優しい」というキャラ付けは彼女との交友を通じて確立された部分が大きく、戦士として成長した彼女に代わるキャラとして登場したのがジュビリーだったりする。
その後「ニュー・ミュータンツ」や「エクスカリバー」など複数のチームに、ロッキードと共に参加している。
2014年の『All-New, All-Different Marvel』では「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」のピーター・クイルからスター・ロードの名を受け継ぎ、リーダーとなったことも。
2017年に古参メンバーを中心として集結したX-MENのリーダーを務めた。
2019年にはエマ・フロストの招請により「ヘルファイア商会(Hellfire Trading Company)」の「赤の女王(the Red Queen)」となり、ミュータント解放のため新たに「マローダーズ(The Marauders)」を結成した。
※この活動を中心に描いた独立シリーズも刊行されているが、X-MENの旧敵として知られる集団と同じ名称を敢えて用いていることから、「キャプテン・ケイト・プライドが率いるマローダーズ」「プライドのマローダーズ」として区別する必要がある。
他メディア展開
アニメ版
CV:Jennifer Kyle / 小林遥子
第23話にスプライト名義でゲスト登場。
パイロット版としてリリースされた、自身の参加エピソードをベースとした単発作品『X-Men: Pryde of the X-Men』があるが、本編には未登場だったりする。
CV:Maggie Blue O'Hara / 櫻井浩美
レギュラーキャラとして登場。pixiv投稿作品はこのバージョンに基づくものが多い。
実写版
演:エレン・ペイジ / 吹替:立花かおる(劇場公開版)、坂本真綾(テレビ放送版)
第1作・第2作ではごくわずかしか登場しなかったが、第3作『ファイナル ディシジョン』ではメインに昇格。キーパーソンであるリーチをジャガーノートの脅威から救い出す活躍を見せた。
ちなみに初期三部作で演者がそれぞれ異なる。
第5作『フューチャー&パスト』では荒廃した未来世界でセンチネルに立ち向かう戦士の1人として登場。
過去に人の精神を送り込むという新たな能力を開花させており、その力でウルヴァリンを60年前に転移させ、過去を改変する作戦の中核を担った。
また主人公となるスピンオフ映画『143』も企画されていたが、権利の変遷で事実上の凍結になった模様。