概要
日本オリジナルの『トムとジェリー』のショートアニメ。なお、記事タイトルは第7話までの仮タイトルであり、正式タイトルは『とむとじぇりーごっこ』(詳しくは後述)。
全体的にゆるふわな作風、キャラデザになっており、キャラ名がひらがなになっている。最後は必ずとむとじぇりーが和解する(但し、『ふわふわ!ベーカリー』『キッチンファイト』など、一部の話ではトムが敗北する展開もある)。
中には原作を意識したネタもある。例えばたふぃーを泣かせたとむに激怒するじぇりーは『捨てネズミ』にてトムがニブルスを叩きのめしてジェリーの怒りを買うシーンを意識している。
登場キャラクター
キャラの詳細については、当該記事を参照。
声:あらたけめぐみ
声:米倉あや
声:田中瑛梨
全話リスト
以下の話は、YouTubeで無料公開されている。また、公式サイトの『動画』で視聴することもできる。この記事の関連動画も参照。
話数 | サブタイトル | 備考 |
---|---|---|
第1話 | どきどき!パーティータイム | 原作の『夜中のつまみ食い』『ブルおじさん』を意識したネタが存在している。この回のみ、たふぃーが未登場。 |
第2話 | にじいろキャンディショップ | この回からたふぃーが登場した。前述したように、原作の『捨てネズミ』を意識したネタが存在している。 |
第3話 | ふわふわ!ベーカリー | とむがパン屋を経営している、唯一の話でもある。また、とむが敗北する話である。とむがドアを突き破って逃げるシーンの際に、とむの形をした穴が出現するシーンがあるが、恐らく、原作の『ここまでおいで』で、トムがドアを突き破ってジェリーを追いかけるシーンと何気に似ている。 |
第4話 | あわあわ!バスタイム | 何気にショートアニメでは珍しい、お風呂回の話でもある。原作の『なかよし』を意識したネタがある。 |
第5話 | ねむれぬ夜 | 原作の『土曜の夜は』を意識したネタがある。 |
第6話 | キッチンファイト | 原作の『夜中のつまみ食い』『いたずらきつつき』『勝利は我に』『台所戦争』を意識したネタが存在している。ジェリーの穴の中には、原作での『いそうろう』のように食べ物がたくさん置いてある。また、トムがジェリーが住んでいる穴の近くにチーズを置くシーンは原作での『トムとジェリー テイルズ』のOPなどで見られた行動でもある。とむが敗北する話である。 |
第7話 | ドールハウス | 第6話から4ヶ月後に公開された。原作の『赤ちゃんはいいな』を意識したネタが存在している。 |
第8話 | チーズデー | この話でのとむはホットドッグを作る店主として登場する(ちなみに、『トムとジェリー テイルズ』の『どっちがじょうず?』でも、ホットドッグを作ったことがある)原作の『パーティ荒らし』『バーベキュー戦争』『可愛い子猫と思ったら』を意識したネタが存在している。また、とむが敗北する話である。 |
備考
- 本作のアニメーション制作を担当したのは、『やわらか戦車』や、映画『すみっコぐらし』でアニメーション制作を担当したファンワークスである。
- アニメーション制作協力には、本作と同じく、登場キャラが可愛いミニキャラになって登場している『かいじゅうステップ ワンダバダ』の演出を担当したことがあるスタジオななほしが担当している。プロデュースはワーナー ブラザーズ ジャパンである(両方共に本編最後に流れるクレジットで確認することが出来る)。
- 前述したように、日本オリジナルの作品且つ日本の制作スタジオが制作した『トムとジェリー』であるため、アメリカ以外の国の制作スタジオで制作された『トムとジェリー』は、1961年~1962年のジーン・ダイッチ期以来である。
- なお、1961年~1962年のジーン・ダイッチ期は、ヨーロッパにあるチェコスロバキアの制作スタジオで制作されたため、アジアで制作された『トムとジェリー』は本作が最初になった。
- 日本オリジナルである本作だが、実は日本語が登場するシーンはタイトルカードとクレジットのみであり、それ以外は英語になっている。但し、低年齢層に配慮しているということもあるのか、低年齢層でも分かりやすい簡単な英単語を使っている(CHEESE(チーズ)やBAKERY(ベーカリー)など)。
- 本作の声優については、原作での現在の日本語吹き替え版とは異なる声優を使っている。もちろん、たふぃーの声優も、現在の声優である小桜エツコではなく、別の声優が担当している。
- とむの身長が原作よりも小さい。これは『トムとジェリーキッズ』でも同様だが、あちらは子供時代を描いているため、子供時代の設定を持たない且つ身長が小さいトムが登場しているのはこれが初となる。
- 前述したように、原作を意識したネタが存在しているが、何気に原作と比較すると、ゆるふわな作風を意識しているということもあるのか、やり方が少しだけ違うネタが存在している。例えば、
- 前述の第2話での『捨てネズミ』を意識したネタでは、原作では激怒したジェリーがトムをフルボッコにする展開があったが、本作ではじぇりーがとむをフルボッコにする展開が存在していない(すぐにじぇりー&たふぃーと和解した)。
- 第5話での『土曜の夜は』を意識したネタでは、眠れないじぇりーが顔を変形する際の形が原作と本作で全く異なる。但し、じぇりーが最初に変形した顔の形は原作と同じ。
- 第6話での『勝利は我に』を意識したネタでは、原作ではジェリーがスプリング式のネズミ捕りを使ってトマトを発射してトムに攻撃したが、本作ではそのネズミ捕りが登場せず、代わりにパチンコを使ってトマトを発射している。
- また、その後の『トムとジェリー テイルズ』を意識したネタでは、トムがチーズを仕掛けて待ち伏せする際に、あちらではスプリング式のネズミ捕りも一緒に仕掛けていたが、本作ではスプリング式のネズミ捕りを使わず、普通にチーズを置いている描写になっている(そのため、どちらかというと原作の『可愛い花嫁さん』(こちらでも普通にチーズを仕掛けて、ジェリーを待ち伏せしていた)を意識している可能性も高い)。
- 第7話での『赤ちゃんはいいな』を意識したネタでは、ドールハウスの登場シーンが原作とは異なっている。原作ではトムに追われていたジェリーが逃げ込んだ先としてドールハウスが登場しているが、本作ではたふぃーがドールハウスを発見している。
- また、トムがドールハウスの窓から見ていた光景は、原作ではジェリーがドールハウスのバスルームで入浴(?)していた光景に対して、本作ではたふぃーが人形遊びをしていた光景になっている。
- 第7話での『赤ちゃんはいいな』を意識したネタでは、ドールハウスの登場シーンが原作とは異なっている。原作ではトムに追われていたジェリーが逃げ込んだ先としてドールハウスが登場しているが、本作ではたふぃーがドールハウスを発見している。
- なお、上記以外にも、原作と比較すると少し違うネタが数多く存在する。
- 余談になるが、本作の公式サイトでは、本作オリジナルのX(旧Twitter)のアイコンやパソコン・スマートフォン用の壁紙が用意されているため、それらをダウンロードしてアイコンや壁紙に設定することが出来る。
- この点は日本で制作されたショートアニメである『ガルパ☆ピコ』などでも同様に行われていた。
- 第8話で、ついに正式タイトルが「とむとじぇりーごっこ」に決定された(参考)。公式サイトでも「とむとじぇりーごっこ」が使われている(動画でのタイトルカードは「とむとじぇりー」のままであり、第7話以前の動画タイトルも「とむとじぇりー」のままになっている)。
- なお、pixivでの本記事の記事タイトルでは、仮タイトルである「とむとじぇりー」として扱っている。
- 第1話は、実はキャラクターデザインがかなり異なるバージョンも存在している。キャラクターデザイン以外にも、効果音が違っていたり、タイトルカードも『トムとジェリー』になっていたりと、現在の『とむとじぇりー』第1話と比較してもかなり異なっている。
- ちなみに、キャラクターデザインがかなり異なるバージョンの第1話は、実は少女漫画誌『なかよし』に連載されていた、きゃらきゃらマキアートが著者(監修はワーナー・ブラザーズ)として担当していた『とむとじぇりーナナイロ』を元にしたショートアニメであったらしい。しかし、『とむとじぇりーナナイロ』は著者の不祥事によって、2021年12月に連載終了してしまった(参考①、参考②)。
- その後、2022年11月11日に本作が世界初放送(参考)。その際に、『とむとじぇりーナナイロ』のキャラクターデザインから一気に変更し、現在の『とむとじぇりー』のキャラクターデザインになった。タイトルカードも『とむとじぇりー』に変更、前述したように、アニメーション制作がファンワークスになっているバージョンとなり、このバージョンが現在の『とむとじぇりー』第1話である。
- なお、『とむとじぇりー』のプロトタイプ版とも言える、『とむとじぇりーナナイロ』版の第1話は、(キャラクターデザインがかなり異なる点もあるのか、それとも前述の出来事もあるのか)公式サイトの『動画』で視聴することが出来ない。
『とむとじぇりーナナイロ』版の第1話
関連動画
第1話『どきどき!パーティータイム』
前述したように、『とむとじぇりーナナイロ』版の第1話とはかなり異なるキャラクターデザインである。効果音も少し異なっている。
第2話『にじいろキャンディショップ』
第3話『ふわふわ!ベーカリー』
第4話『あわあわ!バスタイム』
第5話『眠れぬ夜』
第6話『キッチンファイト』
第7話『ドールハウス』
第8話『チーズデー』