概要
スパイやそういった活動による情報収集など、諜報活動を専門的な仕事としている組織・機関のこと。『情報機関』とも言う。
諜報機関とは、端的に言えばインテリジェンスの入手を行う機関のことである。インテリジェンスとは、政策決定者が安全保障や外交の分野で判断の拠り所となるように選り抜かれた情報をいう。諜報機関は収集した膨大雑多な情報を精選してインテリジェンスとして報告する(手嶋龍一・佐藤優『インテリジェンスの最強テキスト』)。諜報機関がソースとして用いる情報は多彩である。外交官による外交活動を通じて得た情報、報道やインターネットなどから得た公開情報を分析するオシント、電磁波や信号を傍受して情報とするシギント、偵察機や偵察衛星などによる画像を分析するイミント、そして外国に潜ませた情報要員を情報源として入手する機密情報、すなわちヒューミントである。いわゆるスパイとはヒューミントによる情報収集の事を指す。だが情報機関の取る手段はより地道な活動に重点が置かれ、丹念に新聞雑誌記事を切り抜くオシントから重要な事が分かることもしばしばである。
国と国が互いの軍隊を戦わせる戦争である『熱戦』が主流だった時代が終わりをつげるなかで、睨み合いながら国家の未来にとって重要な情報を奪い合う『冷戦』の時代において、最も重要視される機関ともいえる。
諜報機関全体の歴史的経緯はスパイ記事参照。ここでは、主な諜報機関を列挙する。
有名な諜報機関
日本
- 内閣情報調査室(内調)
- 公安調査庁(公安)
- 公安警察(公安) ※警察庁警備局を頂点とし、警視庁公安部・各道府県警察本部警備部などにひろがる警察の公安部門のことで、俗称。
- 防衛省情報本部
- 陸上幕僚監部情報部別班(別班)日本政府は存在を認めていない。
- 陸上幕僚監部調査部第2課別室(調別)上記の情報本部に統合され、解体済みとも。
アメリカ
イギリス
フランス
ドイツ
ソ連/ロシア
インド
パキスタン
イスラエル
中華人民共和国
台湾(中華民国)
韓国
北朝鮮
- 人民軍偵察総局