ムーンマルガム
むーんまるがむ
概要
『仮面ライダーガッチャード』第17話から登場。
グリオンが禁じられた錬金術により生み出した生命体「悪意人形」に、コズミックケミー「ネミネムーン」を結合して生み出した、黄金のマルガム。
金色に鈍く輝く人型の素体に満月が拘束された外見をしており、頭部となっている月の部分は無数の牙を生やした口を開いており、見る方向によっては三日月や半月にも見える。
右腕は星空を彷彿させる黒いものとなっているが、左腕は水色の液体で構成されており、左肩の部分に素体の両腕と傾いた頭部が配置されているなど、まるで月を見上げながら涎を垂らして眠っているような造形になっている。
「この世界は地獄であり、永遠の眠りこそが最上の幸せ」と言う考えの元、人々を静寂の影へと誘う。
この思想は当然ながらケミーの意思ではなく、変身者となっている人形の意思そのものであり、ネミネムーンの力を気に入ったのか何処か「月」や「眠り」を連想させるキザな口調をしている。また、下記の能力による影の中での眠りを至上の喜びとしており、無理矢理叩き起こされて狼狽するなどコミカルな面も。
能力
三日月を模した大型の鎌「ヒュプノトス」による戦闘を得意とする他、影を操作して人間をその中に引きずり込むことも出来る。この能力は自身にも適応され、影の中を自由に移動して奇襲を仕掛ける。
更にはヒュプノトスから飛ばす三日月型の斬撃や左腕を液状化して相手を涎まみれにする嫌な技等、攻撃手段はかなり多彩。
また、人形の強い悪意によってケミーと強固に結合されており、例え欠損があっても月の満ち欠けのように再生してしまう。
上級錬金術師にしか扱えないザ・サンと同じコズミック属性のケミーを取り込んでるのもあってか一般怪人とは思えない戦闘力を見せており、現時点での最高戦力である仮面ライダースーパーガッチャードを圧倒している。
活躍
グリオンの手によってマルガムとして錬成されると、自身の歪んだ思想を現実にするべく、街中でトラックの運転手達を襲い始める。
しかし、その際にお得意様の出前で外に出ていた宝太郎が騒ぎを聞き付け、囚われたケミーと人々を助けるべくガッチャードへと変身、交戦する。
逃げ遅れた人たちを影の中に引きずり込み、圧倒的な戦闘力でガッチャードを追い詰めるもデイブレイクゴルドダッシュを駆るガッチャードデイブレイクが割り込むように現れ、分が悪いと悟って撤退した。
その後は自分の欲望を一先ず満たせたのか、影の中で呑気に寝ていたが、自分に憑依しているケミーの正体と場所を錆丸が特定。
彼のアドバイスを聞いたりんねがケミーライザーで実体化させたバーニングネロの激辛成分を影に噴射され、思わず影から飛び出してしまう。
「なんだ、青い方の仮面ライダーか。それならまた眠れそうだ」
安眠を邪魔されたことで怒りを露にするが宝太郎の顔を見るや、すぐさま余裕を取り戻して再戦。今度はスーパーガッチャードクロスユーフォーエックスに変身して挑まれるも地力の差もあって唾液の左腕を擦り付けるなど完全に見下していたが、ユーフォーエックスの力で影の中に眠らせていた人々の解放を許してしまう。
ここで邪魔者への始末に目的を変更し、ガッチャードとりんねたちに三日月状の斬撃を飛ばすも、彼らを助けるように再びガッチャードデイブレイクが現れたことで状況が一変。どうにか応戦するものの、クロスエックスレックスとなったスーパーガッチャードの「エックスレックスシャイニングフィーバー」を叩き込まれて敗北、爆散した。
「月は何度欠けても再び満ちる……次こそお前を永遠に眠らせよう……!」
しかし、欠損した身体をすぐさま再生して爆炎の中から復活。仮面ライダーの戦闘力を改めると、再び影に潜り込んでその場を撤退した。