シュトロイゼン
しゅとろいぜん
人物
「美食騎士」の通称を持っており、シャーロット・リンリンからの信頼も厚い。
海賊だった経緯もあり、エルバフの戦士ですら戦慄したリンリンの過去の一件を見た時は恐れるどころか歓喜し、そのまま死に絶えるのがもったいないと思う様な危険な思想の持ち主。さらに、リンリンと初めて接した際は自身に近付くなと言いながらも、リンリンが夢について語るのを羊の家の真相を隠したまま聞いて、彼女を引き返せない段階へ誘導して突き落とすという面倒な一面もある。
その一方でリンリンとの付き合いも長く、彼もリンリンのことは保護者的な感覚で心配はしている様子。
歌
単行本第85巻に収録された第858話でのウェディングケーキ制作のシーンでは、部下の料理人と共に以下のような歌を唄っている。
ゆるふわの
トロふわの
人生なんて
ありゃしない!!
苦行の人生 涙の味は
塩少々
くやし涙は
大さじ一杯
だったらてめェのデザートはァ!!!
甘いケーキがいいじゃない
アニメ版ではミュージカルシーンへの力の入れようが凄いことになっていた。
戦闘能力
悪魔の実
あらゆる物を食材に変えることができ、丸太を切り分けてハムに変えたり、城をケーキに変えたり、また肉からスポンジケーキやクリームなどにも変えられ、アニメ版では岩や土も様々な食材に変えていた。また、シュトロイゼンは「食うには困らせない」と能力の利便性を説いているが、味に関してはそこそこらしく、リンリンからは「(他の物質を)変化させただけの菓子は腹にたまるが、美味くはない」と評されている。
もっとも、あくまでお菓子に関しては相当な美食家であるリンリンが下した評なので、一般人にとっても『腹にたまるだけで美味しくない』といった味なのかどうかは不明である。
とはいえ、後述の崩壊した城から変化したスポンジケーキを住民が普通に食べているため、不味いと言うわけでもなさそうだ。
流石に海楼石を素材に用いられた物の食物化は臨めそうにないが、攻城戦などで敵対勢力の砦や門、錠前などもこの能力で機能不全にされてしまうのでは考えると、ドアドアの実に負けず劣らずの危険度を秘めた能力ともとれる。
カポネ・ベッジからは「ずっと謎の存在だった」と語られており、同時に「戦ったら相当強いはず」とも評されていたことからかなりの実力者であることが窺われている。悪魔の実の能力自体は戦闘向きであるとは言えず、「騎士」の二つ名に相応しくサーベル状の剣を武器としていたことから、剣技を振るって戦うことが基本戦闘スタイルである模様。
若いころからサーベルを使っていたらしい。
体術
これといった派手な体技はみせておらず、速度も不明。だが、動じる様子なく幼年の暴食魔とともに建物の屋根で話す・倒壊する城を駆け回り、能力発動まで手がけるなど、ルフィに負けず劣らずのバランス感覚と身軽さを誇る。警戒心と知性の高いベッジに上記の能力ならびに身体能力を悟らせなかった不気味さも驚異。
活躍
過去
龠62年前にシャーロット・リンリンが自身の6歳の誕生日パーティーで引き起こした「羊の家」での事件の一部始終を見ており(その証拠として、自身の食べ物に夢中になっている幼少のリンリンに「それ以上近付くんじゃねえ」と言い放っている)、その所業や能力、資質に興味を抱き、放っておけばリンリンが餓死すると感じ、それはもったいないと思って彼女に近付く。
半ば親代わりを務めつつも、やがて自身の助力を以ってビッグ・マム海賊団を結成していき、最古参のメンバーとなる。
約40年前には、リンリンが当時最強の海賊団「ロックス海賊団」に属しており、シュトロイゼンもまた同海賊団に属していた模様。
事実、38年前のゴッドバレー事件にも参加していたらしく、ロックス海賊団のメンバーの上陸時のコマをよく見ると、端にシュトロイゼンらしき人物の姿が見られる。
新世界編
ビッグ・マム海賊団総料理長として年老いた姿で登場し、開かれる結婚式のためにウェディングケーキを製作した。
サンジとシャーロット・プリンの結婚式の騒動で彼女が錯乱状態に陥り、ベッジ達に命を狙われていた際は、正気に戻るように必死に呼びかける。
やがてホールケーキ城が玉手箱の爆弾で崩壊した際には、城そのものをケーキへと変える事で万国に起こる大惨事を未然に防いだものの、当の本人は着地に失敗して包帯でぐるぐる巻きになる程の重傷を負ってしまった。
余談
アニメ版でシュトロイゼンの声を務めた壌晴彦氏は本作でサンジ役を務める平田広明氏とは本作以前に『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで共演していた。