星野スミレ
ほしのすみれ
テレビや映画などで大人気の美少女アイドルとして登場。パーマン1号こと須羽ミツ夫も大ファンである。芸能生活のかたわら、小学生として勉強も真面目に取り組み、毎日夜遅くまで忙しいスケジュールをこなしている。家族は母親のみ登場。愛犬はダックスフンドのロング。自宅やマネージャーも原作&アニメでは大きく異なる(前者は高級一軒家&男性、後者はマンションひとり住まい&女性)。
成績は優秀で、運動神経もミツ夫よりは優れている一方、料理はジャイアンレベルの下手糞さで、炊飯器でご飯を炊いても石炭に変える酷さ。第2作では裁縫も壊滅的なのが明かされ、彼女のコピーが簡易的な変装でミツ夫のママから家事の手解きを教わりに須羽家へ来訪している。(そのおかげかアニメ版ではその努力が実ってる描写も有る。)
彼女こそがパーマン3号(パー子)の正体であるが、仲間には明かしていないので、パー子が星野スミレだとはバードマンと1部の者以外は誰も知らない。
普段アイドルとして特別扱いされるのを少なからず辛く感じているので、パー子になって仲間と一緒にいる時には心からのびのびできる。
ミツ夫のことを密かに好いているが、本人はちっとも気づいていない(アニメではラブコメ要素が強くなっているので、若干互いに意識している様子が見られる)。恋敵の沢田ミチ子にチヤホヤするのを見て女の子らしくない自分にコンプレックスを感じることもありつつも、優秀な成績に関しては互いに認めあっている。ミツ夫の気を惹こうとする描写も見られるが、積極的とは言い難く、辛抱強く「待つ」性格にもとれる。この事に関しては最終回と後述する『ドラえもん』の関連の中でも窺える。
(新編集版)最終回では、ミツ夫が地球(旧版では日本)代表パーマンとしてバード星への留学に旅立つ際、パー子はミツ夫にだけ素顔を見せ、笑顔で送り出した。
1960年代版の原作では、スミレは他のキャラクターとは異なり少女漫画風の絵柄で描かれていた。本名「鈴木伸子」という設定もあったが、これは本編では一切明かされない。新版ではクラスメイトから星野、母親からスミレと呼ばれるシーンがあり、星野スミレは本名となっているようである。また星野スミレとして直接物語に関わることはなく登場回数も少ない。更にいうなら正体が(読者に)明かされたシーンも、パー子がスミレのブロマイドを持ってきて「素顔の私はこの子くらい可愛いわ」と1号に告げるシーンであった。
1980年代版では、絵柄は他のキャラクターと同様の児童漫画風の絵柄になっている(髪もトーンが貼られている)。国民的アイドルとしての星野スミレが作中にクローズアップされるようになった。
リメイク映画では彼女をヒロインにしたギャルゲーまで発売される程の人気っぷり。
作中ではたびたび、大人気の芸能人として「星野スミレ」なる人物が登場している。
『パーマン』のスミレよりも大人で、勿論すごい美人である。
本作では美少女アイドルとしての座は伊藤つばさに譲っているが、映画で主演を務めグラビア撮影や歌手としての活動も行うなどスター女優として成長しているようだ。ドラえもん、のび太、さらにはスネ夫、ジャイアンともスミレの大ファンである。
連載初期の頃は『パーマン』のスミレから名前を借りただけのパロディキャラ(いわゆるスターシステム)にすぎなかったのだが、後に『パーマン』のスミレと同一人物であることを示唆する描写が増えていった。
19巻『影とりプロジェクター』では、ドラえもんとのび太に「遠い遠い国」に好きな人がいることをほのめかす1コマがある。
24巻『めだちライトで人気者』では、のび太と再会し海辺へ誘うが、そこで落としたロケットペンダントにはミツ夫の写真が収められており、スミレはのび太に「今は遠い世界に行っている、大切な人。いつかきっと帰ってくる」と説明する。これらの描写が書かれたのは1980年であり、『パーマン』で星野スミレが大きく扱われるようになるのはその3年後の1983年に始まったリブート版での連載からである。『ドラえもん』で描かれたスミレのミツ夫への想いが、新作の『パーマン』へと還元される形になっている。
自宅の表札が星野、またはスミレとなっておりこちらでも本名は星野スミレであるようだ。
2011年に発売された『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団』にまさかの登場。
ファンサービス程度のリンクだった原作漫画とは違い、こちらは星野スミレ=パーマン3号であった事が確実となっている。
既にパーマンとしての力は失って久しいが、のび太が「子ども電話相談室」に電話したことを機に鉄人兵団の襲来を知り、歌手として、そして一人の大人として彼らをサポートする様子が描かれている。また、同じく藤子・F・不二雄の別作品のキャラである任紀高志と共演している。