「僕はねぇ、怒ってるんだよ……ブレイバーン」
「思考回路が、焼き切れそうだよ!!」
プロフィール
概要
『憤怒』を司るデスドライヴズの幹部の一体。
「怒り狂った果ての死」を求めている。
黒を基調としたアーマーに刺々しい赤や金装飾が施されており、何処となく日本の赤鬼を彷彿とさせる。
ルルの彼に対する反応や撃破されたブレイバーンのダメージが未来での状態と酷似していたことから未来でブレイバーンと相討ちになったデスドライヴズの一体と思われるが……
人(?)物像
一人称を「僕」とした落ち着きのある低音ボイスと穏やかな口調をしているが、声色には苛立ちや怒りが混じっており、静かに怒っているような雰囲気を纏わせている。
劇中の振る舞いから無慈悲な印象を受けるが、この時のブレイバーン達はイーラ目線だと
- やっと自分望みを叶えてくれる存在が来たと思ったら何故か行方を晦ましたはず同胞その1)と一緒にいる。まあひとまず自分を殺してくれると待ってたら、なんか急にバカンスを始めた。
- やっと動き出したかと思ったら、同胞その2)の方に向かっていった。そんでもって戦い始めたと思ったら同胞その2は瞬殺され、次は自分…
- かと思いきや勝手に仲間割れを始めた上に青春スポ根展開で涙を流して握手してる。
→怒りが限界に達したために隙だらけだったから我慢できなくなったので刺した
と言う自分家の庭先にズカズカ入り込んでいきなりドンチャン騒ぎを始めるような、中々にアレな展開のオンパレードだったため、行動そのものには筋が通っている。
むしろここまでの展開を怒りながらも待ってくれた上、人が会話している時は手を出さずに待ち、相手の話もきちんと聞いた上できちんとした返事をしている(要は会話が出来る)ので、割と真面目な性格(というか曲者揃いのデスドライヴズの中ではスペルビア、セグニティスに続きわりかし落ち着いているというかまとも寄り)なのかもしれない。…多分。
能力
巨大な棍棒のような武器を使用するシンプルな戦闘スタイル。バトルの終盤では2対の武器を両手に持って戦う描写も見られた。
他のデスドライヴズたちとは違い特別な能力こそ持たないが、その代わりにこれまでの敵とは比べ物にならないほどの凄まじい戦闘能力と破壊力を有する。
その強さは、不意打ちとはいえブレイバーンを一撃で大破させて機能停止に至らしめ、スペルビアですら真正面からの戦闘で手も足も出ず、容易く命を刈り取られるほど。
ハワイ島にいた他のデスドライヴズたちの戦力外ぶり、そして最終回でのルルの台詞を考慮すれば、恐らく彼こそが、本来の歴史でブレイバーンたちと相打ちになり、ルルを絶望に陥れた張本人である。
地球側の主戦力2機を破壊し、さらにイサミとルルを(ルルに至っては2度までも)絶望のどん底に叩き落したと考えれば、彼の実力の高さ、そしてその源泉たる憤怒の凄まじさがよく分かるだろう。
動向
ブレイバーンを不意打ちの一撃で破壊し、スペルビアも一太刀で撃破。生身のイサミとルルも殺そうとする。
ブレイバーンが倒されたことですっかり心が折れてしまったイサミは白旗を掲げて降伏を勧告するも、やはり死にたくないという気持ちからブレイバーンのコックピットに駆け寄り、そこの精神世界でスミスと再会を果たし、彼と共に勇気融合合身したことでバーンブレイブビッグバーンが誕生。
自身の有り余る怒りをぶつけるべく、バーンブレイブビッグバーンと一騎打ちを行うイーラだったが、彼は徐々にイサミの勇気に感化されていき、「君が僕の望みを叶えてくれるのか」と喜びの声をあげる。
「凄い!なんだこの感情!」
「怒髪天をついているのに、思考回路が焼き切れそうなのに……!」
「なんでこんなに幸せなんだ!!」
そして死闘の末に、新たな勇気一刀流奥義「ブレイブビッグ斬」を受けて敗北。
「すっげえ腹立つんだけど満たされたような……」と満足げに呟き、真っ二つとなって爆散した。
余談
偶然にも日本語の「苛(いらだつ、いらいら)」も想起させるため、引っ掛けてると言うかダブルミーニングなのかもしれない(というか視聴者にはモチーフより語感的にこちらの方が散々言われている)。
奇しくも、演者の津田氏はスペルビアとはモチーフ&演者が同じキャラと相対する集団の一人を演じたことがある。
- デスドライヴズの一体でありながら唯一オープニング映像に出演しておらず、第11話冒頭のスペルビアの説明の中で存在こそ示唆されていたが、そのビジュアルは初登場時まで伏せられていた。
- 「怒り」をモチーフとしたキャラは多くいるが、イーラは感情的だったり、怒らせたら怖いというタイプではなく、自分が怒るために戦うという珍しいキャラクター像となっている。彼の望みからすると、もしかしたら実は本気で怒ったことがないのかもしれない。