小早川秀包

こばやかわひでかね

戦国時代・安土桃山時代の武将。

生没年　1567(永禄10)年～1601(慶長6)年

官位　従四位下侍従・筑後守

中国地方の大名・毛利元就の九男。幼名は才菊丸。母は乃美大方で四兄・穂井田元清と七兄・天野元政の同母弟。

才菊丸が生まれたとき元就は数えで71歳であり、44歳も年長の長兄・毛利隆元は生まれる前に亡くなっていた。

生涯

当初は備後の国人大田氏の後継となり大田元綱（おおたもとつな）と名乗るが、1579(天正7)年に男子のいなかった三兄・小早川隆景の養子となり小早川元総（こばやかわもとふさ）と名乗った。

1583(天正11)年、人質として甥の吉川広家と共に大坂の羽柴秀吉の下に送られた際に「秀」と「藤」の字を賜り、藤四郎秀包（ひでかね）と改名する。

1584(天正12)年の小牧・長久手の戦いで初陣。その後も四国征伐・九州征伐・文禄・慶長の役など多くの戦に参加する。

その間の1594(文禄3)年、秀吉の養子である木下秀俊が小早川秀秋としてが隆景の養嗣子となったことから、自領である筑後久留米13万石を領する独立大名となった。

1600(慶長5)年の関ヶ原の戦いにおいて西軍として近江大津城攻めに参加したため改易。その後毛利姓に復して出家し「玄済道叱」と号した。

翌6年、長門赤間関(山口県下関市)において35歳の若さで病没した。

その後秀包の後裔は、周防吉敷郡(山口市)を領したことから「吉敷毛利家」として続き、1900(明治33)年に男爵に叙された。