概要
シーボルトの娘。日本初の女医。ドイツと日本のハーフなので金髪碧眼であり、当時は珍しい容姿から差別を受けた。
長崎にて生まれる。2歳の頃に父はシーボルト事件で国外追放。医者・二宮敬作に師事を受け産科医になる。大村益次郎からオランダ語を学ぶ。
ある日、産科の師・石井宗謙に強姦される。後に身重になったお稲は中絶しようか悩み苦しむが、子を産むことに。のちポンペと弟子のボードウィンから病理学を学ぶ。ボードウィンの治療の下、京都で襲撃された大村の最期を看取っている。1859年、シーボルトと再会。父から蘭学を学ぶ。
明治になり異母弟のシーボルト兄弟(兄アレクサンダー・弟ハインリヒ)の支援で東京築地で医院を開業。福沢諭吉の口添えで宮内省御用掛となり、明治天皇側室の出産に立ち会う。明治8医術開業試験制度が始まるが、イネには受験資格がなく、また長崎・晧台寺墓所を守るため、東京の医院を閉鎖し長崎に帰郷。この試験に合格し開業した荻野吟子が「日本初の女医」として話題になるが、あくまで国家試験に合格した女医一号であり、既に多数の医者がいた。62歳の時、楠本高子一家と同居のために長崎の産院も閉鎖し再上京、医者を完全に廃業した。以後は弟ハインリヒの世話となり余生を送った。鰻と西瓜の食べ合わせによる食中毒で没。
家族
創作のオランダおいね
風雲児たち
金髪碧眼、ロール髪という特異な姿で描かれる。苦境に立たされ苦しんでいたイネに大村益次郎が「肌が白いのは、めらにんの多い少ないによるものです」と、大村らしい無骨な答えがイネの心を救う。
花神
司馬遼太郎作の歴史小説。大村益次郎の教え子の一人として登場し、作中では折に触れて彼との恋愛模様も描かれていく。
同作を原作とした1977年放送のNHK大河ドラマでは、浅丘ルリ子がイネを演じている。
ライズオブローニン
神田の医学所にいるやり手の蘭学医。
コロリの治療薬を作ろうとするが、逆に危険な毒薬が出来てしまう。
その話を聞いた討幕派に目をつけられ、困っていたところを主人公に助けられる。
博文と山縣の襲撃には彼らに毒を投げつけて、主人公を援護してくれる。
恋人にできるキャラの一人。→楠本イネ(ライズオブローニン)
Fate/GrandOrder
父親のシーボルトと共に登場。
まだ生まれてそれほど経ってないためか赤ん坊として父親におんぶされた状態(おんぶ紐を使っている)で登場。