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編集者:ぴょん 太
編集内容:2024年版を修正

概要

てんとう虫コミックス9巻及び、藤子・F・不二雄大全集4巻に収録「かがみでコマーシャル」に登場。

この鏡に何かを映すとその映像を遥か遠くの鏡、あるいは鏡のように光を反射する物に映すことができる。映す範囲は家内から町中まで調節可能で、同じ場面を長時間映すこともできる。

ちなみに2021年放送の「剛田、いつ?」では海外にまで効果が及んでいた。

ストーリー

鏡に幽霊が現れたので、のび太ママはびっくりして部屋に駆け込むが、それは「遠写かがみ」という道具を使ってドラえもんが幽霊の本を映し出していただけだった。だがこれに怒ったのび太とママによってドラえもんは殴られてしまった。

そしてドラえもんこれえのよい使い道が思いつかなかったので、ハンマーで壊そうとするが、のび太はこれを止め、自分がその何か考えると言い出した。のび太は食事中もこのことを考え続け、パパ達がテレビを見ていた時に流れたCMにヒントを得て、商店の広告を引き受けて15秒スポットを100円で売ることを思いついた。すると一時間あたりで24000円も稼げることが判明し、翌日のび太はさっそく売り込みを開始する。

のび太は最初に訪れた店で今は広告宣伝の時代であることを説明するも、鏡なんてそうたびたび見るものでもないしと言われてしまい、その他光を反射する物なら何でも映ることを説明したが、そのうち頼むと門前払い。そしてその後訪れた店でも断れ続け、途方に暮れていたところ、やって来たドラえもんに訳を説明する。

そこでまず自分たちの広告会社そのものを知ってもらうことから始め、流行っている店は止めて裏通りを探すと、ひどく落ちぶれたあばら屋を発見して大喜びする。すると店主が出て来て、店はオンボロだが衛生管理には気を付けていることや、和菓子の味には自身があること、表通りが広がって綺麗な商店街ができたために客足が途絶えてしまい、店を建て直すお金も無くなってしまったことを話される。

これにドラえもん達は遠写かがみでこの店のCMを流すことにしたが、髭を剃っていた男性は頬を切ってしまう、喫茶店に入ろうとしていたカップルが驚く、女性が化粧の邪魔をされる等の被害が出ていて、しずかに至ってはスカートの中を覗かれたと思ってしまった。だがそんなことは知らないドラえもん達は客が来るのを待ちわびるが、当然いくら待っても客は一向に来なかった。

そこでのび太が様子を見に行くと、皆はカンカンに怒っていて、あばら屋の菓子なんか買うもんかと言っていた。これには店主も頭にきてドラえもん達に「頼みのしないのに余計なことを」と怒り出すが、当人たちが自責の念から大泣き出したので、実はもう店を閉めようと思っていたことを打ち明け、2人にもう泣くのは止めるようなだめだした。

そしてドラえもん達は残っていた店の菓子を勧められ、一旦は断るも、やはり食べることにした。するとこの2人が美味しそうに食べる様子が、あちこちに流れていたため、これを美味しそうと思った客たちがあばら屋に殺到し、大繁盛となった。

アニメにおける原作との主な相違点

大山版水田版で各2回ずつ放送されており、放送日は前者が1979年7月12日及び1988年4月22日、後者が2013年7月5日及び2024年6月8日である。

1979年版

  • 冒頭ママは鏡を見ながら化粧をしていて、出現した幽霊には火の玉も出ていた。ちなみにのび太は怒った際、ドラえもんをお前呼ばわりしていて、かがみの役割が人を脅かすくらいと分かった際には再び殴りにかかっている。
  • のび太はトイレ居間でかがみの使い道を考えていて、この時流れていたコマーシャルは「黄色い狸はお菓子のホームラン王です。森のコアラもよろしくね」というものだった。ちなみにこの場にパパはいなかった。
  • ドラえもんが、まず自分たちの広告会社そのものを宣伝しなくちゃと言うシーンはカットされている。
  • 和菓子屋のコマーシャルは、ドラえもんの1,2,3のカウントでスタートした。また、ドラえもんがコマーシャル終了を知らせたり、のび太がお騒がせしましたとお詫びするシーンはカットされている。
  • ドラえもんとのび太は店主からもう店を閉めようと思っていたとこと聞かされた際、もう一度自分達を責めて泣いている。また、残りのお菓子を勧められた際は、一度遠慮した後、「君たちが最後のお客さんだ」と言われ食べ始めた。
  • 2人が食べている様子は原作にあったものの他、ガードミラーや車のバックミラー、本屋の天井に設置された鏡、デート中の女性が持っていたコンパクト、歯医者の額帯鏡にも写っていた。
  • ドラえもん、のび太、あばら屋の店主は仕事をしていた際にはハチマキを巻いていて、ラストでドラえもんは「大成功はいいけど、これじゃ大変だ」と疲れていた。
  • 本編終了後のショートアニメは、鏡に映ったノラミャー子にドラえもんが見とれ、それに向かって行くと衝突し、鏡に口を手で左右に引っ張りアッカンベーをするドラえもんが現れるというもの。

1988年版

  • サブタイトルが「遠写かがみ」に変更
  • 冒頭でのび太は窓を見ながら眠そうになっていて、ママの悲鳴を聞いて1階にやって来た。また幽霊は3面鏡全ての鏡に一体づつ出現していて、ドラえもんは台所の椅子に座りかがみを使っていた。ちなみにドラえもんを殴ったのはママだけで、のび太も怒ってはいたが文句を言っただけだった。
  • パパは食事中にママにマヨネーズを取ってと頼んでいて、テレビを見ていた際には手に本を持っていた。ちなみにこの時テレビにはQ太郎O次郎が映っていて、流れたコマーシャルは「小池さんちのラーメン」だった。
  • のび太が途方に暮れていた時、ドラえもんは街頭の飢えから「こら!なにサボってんだ!」と声をかけた。
  • 流行ってる店は止めようと言ったのはのび太で、理由は売上が上がったかどうかよく分からないからだった。またこの時、剛田雑貨店の前を素通りしようとしたが、ジャイアンに見つかり「ちょっと買い物を」と行って誤魔化そうとしている。それでもジャイアンに疑われ迫られたが、無理やり店番を手伝わされていたスネ夫がこっそり抜け出そうとし、ジャイアンがそれを止めようと殴りかかったため、ドラえもんとのび太は何とか助かり裏路地に入ってみることにした。
  • あばら屋の主人は細眉毛になっている。
  • コマーシャルのカウントダウンはのび太が行っていて、髭を沿っていた男性は頬を切ってはいなかったが、その代わり片方のひげをそり残してしまった。そして喫茶店に入ろうとしていた男性は驚いて抱き着いて来た彼女に首を絞められてしまっていて、この時しずかは入浴中だったためのび太が映ったのは浴槽だった。
  • 1979年版と同じく、あばら屋の主人は「最後のお客さんだ」と言ってドラえもんとのび太に残りの菓子を勧めている。また、2人が食べる様子が流れた際にこれを見ていた人々のうち、和服の男性は囲碁をしていて、化粧中の女性の鏡は三面鏡になり、最後に映った家ではドラえもんは冷蔵庫に映っていた、
  • 大勢の客が押し寄せて来た際、主人は嬉しさのあまり涙を流している。

2013年版

  • のび太はお小遣いを後300円もらえないかの相談をしにやって来ていて、こに対しママは今ある分でやりくりするよういったが、その時鏡に幽霊が出現した。ちなみに幽霊は三面鏡全てに出場していた。また、のび太とママはドラえもんが犯人だと判明した際は文句を言うだけで、殴ってはいない。
  • のび太は入浴中も道具の使い道について考えていて、その後居間にいた時には既に寝間着に着替えていた。またこの時流れていたCMはゴロゴロコミックの最新号のもだった。
  • ドラえもんとのび太は、売り込みに行く際、きせかえカメラでネクタイをしめている。ただ2人が何を頑張っているのか分からず、両親はポカーンとしていた。
  • 今回はドラえもんも一緒に売り込みをしていて、2人が最初に訪れた店は原作で2件目に訪れた店で、実際に遠写かがみを使って店内のあちこちにその場にいた猫を映して見せたが、客が来たため引き上げることとなった。ちなみにその後は繁盛する和菓子屋、喫茶店、パン屋、本屋を訪れている。
  • ドラえもん達が休憩していたのは、公園のベンチだった。
  • ドラえもん達は最初に先ほど訪れた家具屋と喫茶店にCMを流し、その他、歯医者が持った小型鏡、OLたちがいる鏡、道路を走る車の窓、ビル群の窓にもCMを流している。
  • のび太は先ほどのCMを見て怒った人たちから追われることになったが、ドラえもんが通り抜けフープで助けに来てくれた。
  • あばら屋の店主はドラえもんがやった行為については怒ってはいないので、ドラえもん達は単に自責の念から泣き出している。
  • ドラえもん達は店主からさっきの美味しそうに食べる顔をもう一度見たいと言われ、和菓子を食べ始めた。また遠写かがみのダイヤルが入ったのは、店主がこれをどけた際に、急須に偶然あたったからだった。
  • ドラえもん達が美味しそうに和菓子を食べる姿を映しだしたCMは、原作にあった他、先ほど訪れた店なども含まれていた。

2024年版

  • ママは鏡を見ながら顔にクリームを塗っていて、のび太は今日のおやつは何かを聞きにやって来た。
  • のび太は入浴中も道具の利用方法について考えていて、パパが見ていたテレビで見ていたのは野球中継だった。ちなみにこの時流れたCMが「めちゃうまバーガー」というハンバーガーのものだった。
  • 喫茶店に入ろうとしたカップルは、その前を通りかかったジャイアンスネ夫に変更されている。また、この後ドラえもんとのび太は、歯医者が手に持った小型鏡、運転席の窓やバックミラー、床屋の鏡、ビルの窓一面にもCMを流している。
  • のび太は怒ったジャイアンとスネ夫に追われて、花屋に隠れてやり過ごしたり、そこに通りかかったしずかにも嫌われる描写が追加されている。
編集者:ぴょん 太
編集内容:2024年版を修正