概要
カセットビジョンは、エポック社が1981年にリリースした家庭用ゲーム機。13,500円という普及価格であることも手伝い、およそ45万台を売り上げ、ファミコン登場以前の国内ゲーム機のトップシェアを誇った。
特徴
通常のカートリッジ交換式ゲーム機とは異なり、本体にCPUやメモリを持たず、カセットに収められたマイコンチップ(NEC μpd777c)が画像・サウンド処理の全てをこなしている。
コントローラは本体に内蔵。つまり本体が電源を内蔵した巨大なコントローラーである。
グラフィック
発売された時期を考慮しても粗さは否めない。ドット数で言えば75×60ドットの解像度である。
キャラクターとバックグラウンド(背景)は単色で、ドットも大きく、カクカクしているが、むしろ解像度の荒いRF出力で判別がしやすいというメリットはあった。
独特の対角線状に傾けた平行四辺形のドットが扱えるのは、テレビのチャンネル表示用ICを使用しているためとのこと。
カセットビジョンJr.
ファミコンと同じ1983年7月に発売された廉価モデル。パドルコントローラなどを省略して1人プレイ専用機とすることで本体価格5,000円という超低価格を実現したが、パドルを使用するゲームは非対応になっている。CMキャラクターにイモ欽トリオを起用。
余談
代表作「きこりの与作」はアーケード版をカセットビジョンに移植したものだが、カセットビジョン版のほうが知名度が高い。当タグも与作関連が多くを占める。
「ギャラクシアン」はナムコの商標を無断で使用しており、事後で使用料を支払い正式に使用許諾を得た。
バグ発覚で発売前に発売中止に追い込まれた「グランドチャンピオン」は、実は販促用として確保してあったごく少数が世の中に流通してしまっている。