今の言質とったからね!「先生」!
概要
CV:白石晴香
『ぼくたちは勉強ができない』の登場人物で、本作のヒロインの一人。
「ふみ」なので誕生日は10月23日(作者・筒井大志のツイートより)。
一ノ瀬学園3年A組所属。現代文・古文・漢文を得意とする通称「文学の森の眠り姫」。
緒方理珠と共に進路志望を叶えるために唯我成幸の教育を受ける事になる。
容姿
紺色(アニメ版ではより青に近い)髪を長く伸ばしており、左目の下に泣きぼくろがある。あとさりげに左利き。
モデル並みにスタイルも良い美少女だが、胸は小さい。胸の事は本人も気にしているため、それを指摘されると落ち込んだり機嫌が悪くなる。
人物像
文系では右に出る者はなく、試験時間残り10分で(それまでは居眠りしていた)書き上げた小論文は、あまりの論理展開の美しさで担当教師を感涙させたり、即興で作ったおとぎ話で唯我成幸の弟妹を「生きるって素晴らしい」と号泣させるなど、文学のセンスは計り知れない。その上記憶力も抜群で、一度覚えた言葉や文章はほとんど忘れないとのこと。(実際に、作中で芥川龍之介の『羅生門』を全て寝言で暗唱するという神業をやってのけた。)
が、逆に理系問題は壊滅的。本人曰く「数式を見ると頭が真っ白になる」とのことで、睡魔にも襲われるらしい。しかし幼い頃に母親を亡くし、母親の星を見つけたいと夜空を見上げ続けた事から、天文学の道を志しており、志望先を理系の大学にしている。そのことから、初代教育係の桐須真冬に対しては、教育方針の食い違いから反りが合わず苦手意識を抱いている。とはいえ、カレーライスの作り方をフォローして貰った時には感涙してお礼を言ったりと、完全に嫌っているわけではない。
運動についてはそこまで苦手としておらず、単行本のキャラクター紹介においてもAthletic:〇と紹介されている。
人の心の機微を読むことに長けており女子力も高い。そのため、男子のみならず女子にも人気があり、クラスメイト達は「いばらの会」というファンクラブを結成している。
一方で、悪意なく辛辣な物言いをしてしまう事があり、数学のテストがダメだったり、体重が増えた時は、その毒舌の矛先が自分に向けられ、自虐キャラに変貌する一面も見せている。
意外と食いしん坊な所があるが、「謎のカロリーゼロ理論」をかざして食べ過ぎた結果太ってしまった事も‥。また激辛料理にかなり強く、超激辛カレーを普通レベルで食べて、激辛だと知らない唯我と真冬は食べれしまって消沈してしまった。(しかも真冬は辛いのが苦手)
また、感情が高ぶると口調がおかしくなる事がままあり、怒っている時は語尾に「~だよ」と言ったり、動揺した際には変な関西弁になったりござる口調になったりする。
反面、包帯を巻こうとしてミイラにしてしまうなど手先が結構不器用。料理についても自炊経験がほぼゼロでからっきしダメ。普段の食事についてはお菓子などを買い込んだりしている。ただ、成幸に料理の腕について問われた時に、咄嗟に見栄を張って「料理ができる」と言ってしまったため、長らく必死で隠していた。
実家は豪邸で、かなり裕福である様子。前述のように母親は亡くなっており、兄弟姉妹もおらず、父親と二人暮らし(父子家庭)であるが、父親は仕事で家を空けることが多いようである。
当初は隣の席の成幸の名前も認識しておらず、更には彼が教育係に任ぜられた際には彼の事を初対面呼ばわりしたが、独自の方法で自分の教育に心血を注ぐ成幸の姿勢に感激し、以降は彼の名前を憶えて「唯我君」と呼ぶようになる。さらに夏休みで旅館に二人で泊まった際に「成幸くん」と呼び、以降は呼び方が時々に応じて変わるようになった。
理珠とうるかが共に成幸に好意を寄せていることを知り、友人たちの三角関係に胃に痛めながらも、ウブな2人のリアクションを楽しんだり、相談に乗って陰ながら応援したりしている。だが、そんな文乃自身も彼に心惹かれつつあることを長らく自覚していなかったが‥‥。
父親との関係
当初から父親との関係が悪い事が示唆されていたが、第85話(アニメ2期9話)にてその父・零侍が登場。
理珠や成幸がオープンキャンパスで訪れた弓弦羽大学の数学教授をしている。
母の死後に叩かれた事がトラウマになっており、以来お互いに避けあっていた。
そんな中、進路について猛反対を受けた事から、売り言葉に買い言葉で唯我家へ家出したが、成幸の働きかけで向き合う覚悟を決め、父が開けられずにいた母の残したファイルを見せる。
母はミレニアム懸賞問題の論文と偽っていたが、実際は死期を悟って残したビデオメッセージで、生前数学教授を勤めていたにもかかわらず高校時代は理系がさっぱりだった事を告白していた。
また、父の方も無関心を装っていたが、本当は叩いてしまった事を後悔し、家出後も唯我母に接触するなど、娘の事をちゃんと気にかけていた事も分かり、無事に和解に至った。
余談
- 構想の最初期段階ではウブな金髪ギャルだった。
- 文乃の長編ストーリー時、作者は台湾にサイン会に行っていたのだが観光もそこそこにホテルに缶詰めで担当と共にひたすらネタ出しをしていた。
- ちなみに作者のお気に入りは暴言を吐いた後に申し訳程度に「…だよ」とつけるところ
- 文乃エピソードに出てくる「数学には情緒がある」という言葉から、両親(特に父親の古橋零侍)のモデルとして「数学の本質は情緒である」という主張をしていた大数学者、岡潔が考えられる。