切り拓け 勝利への道
打てグラウンド駆けろ 燃えろ近本
プロフィール
概要
兵庫県立社高等学校、関西学院大学、社会人野球・大阪ガスを経て、2018年秋のドラフト会議にて阪神タイガースから1位指名を受け入団。背番号は5
走力の評価が高く、入団前後では「赤星憲広2世」とも称されていた。
ルーキーイヤーの2019年から開幕1軍を勝ち取る。その後、1番センターとして定着した。
同年7月のオールスターゲーム第2戦(阪神甲子園球場)では、1992年の古田敦也以来のサイクルヒット達成(新人としては初めて)。またMVPも獲得した。
レベルが高い社会人野球で揉まれていたことも考慮されたのか、新人王こそ高卒二年目にして30本以上の本塁打を放つインパクトを残した村上宗隆に譲ったものの、活躍は遜色無いとのことで新人特別賞を受賞した。
打っては長嶋茂雄氏が1958年に記録したセ・リーグ新人安打記録153本を破る159安打をマーク。走っては36盗塁で盗塁王を獲得する活躍を見せた。
そんな近本だが、ドラフト当時は社会人野球で揉まれた実力者にもかかわらず、根尾、安田、辰巳等のビッグネームに埋もれていたことや、いわゆる「外れ外れ一位」だったことから前評判は決して高くなかった。それだけにいきなりの活躍には驚きの声も大きかった。
その後もセンターの不動のレギュラーとして定着。盗塁王やベストナインといったタイトルを複数回獲得するなど走攻守で大活躍した。
自身初出場となった2023年の日本シリーズでは打率4割8分3厘という驚異的な記録を叩き出しMVPに選ばれるなど、球界を代表する外野手へと成長を遂げた。
これまで獲得したタイトル
ベストナイン:3回(2021~2023)
ゴールデングラブ賞:3回(2021~2023)
盗塁王:4回(2019~2020,2022~2023)
最多安打:1回(2021)
※2023年11月27日現在
選手としての特徴
走攻守三拍子そろった外野手。
球界屈指の俊足を武器に盗塁を量産。課題だった成功率も年々改善している。
送球ははっきりと弱肩と言えるほどで、センターフライで一塁から二塁へのタッチアップを狙う場面やセンター前ヒットで一塁ランナーが三塁まで走る場合も普通にあるぐらいであった。
だがそんな弱肩を補って有り余るほど守備範囲が非常に広く守備面での貢献度も高い。
こうした特徴から赤星憲広と比べられることも多いが、赤星自身は「打撃面で決定的に違う。むしろヤクルトの青木宣親に近いタイプではないか」という旨の発言をしている。
実際に赤星は本塁打が極端に少なかったのに対し、近本は安定して10本程度の本塁打を放つなどタイプ的には中距離打者と言える。
スロースターターの傾向があり、シーズン序盤に不振に陥ることが多い。
身体も頑丈で、2023年7月に受けた死球による肋骨骨折を除きプロ入り以来大きな怪我もなく、離脱することもほとんどない。
人物
彼は独自の野球理論を持っており、詳しく説明することもあるのだがその独特の言い回しで繰り出される言葉は常人にはまず理解できず、彼にバッティングを教わろうとしていた木浪曰く「1聞いたら20ぐらいになって返ってくる」らしく、しかも意味が分からない為近本から教わるのを諦めたほどである。それらはファンの間で”近本語録”と呼ばれている。
近本語録一覧
- 地球に対してスッと立つ
- (打撃の状態が良すぎて)おもしろくない。やることがない。
- ここらで打撃を落としていこうと思う
- まだ使っていない筋肉がある
- 追い込まれた方がいいのかなと思って楽しんで打席に入っていました
- 僕は連覇しようとは思っていませんが、優勝はしようと思っています
- 自主トレでは野球はやりません
- 打席であえて追い込まれてから打とうと思ってました
- インコースとアウトコース両方狙ってました
- (プレーの残像が自分の思考に入ってくるから)高校野球は見ない
- シーズンに合わせてあえてオープン戦終盤で調子を落としておきます
- 開幕までに絶不調に落とす
- 認知を越える
…など列挙しただけでも明らかに常人離れした言葉の数々である。
2024年4月に一般社団法人『LINK UP』を設立。彼の生まれ故郷である淡路島や淡路島と形が似ているからという理由でシーズンオフの自主トレの場に選んでいる沖永良部島などで行ってきたスポーツ教室や孤島でのなどの活動を今後も持続的に行うために設立。人と人とのつながりを育み、地域に根ざした活動を行うことをビジョンに掲げている(ちなみにこのお知らせをする際前日に自身のInstagramで”明日の昼頃皆さんに大事なご報告があります”とストーリーを更新した際黒地に白い文字で書かれていた為めちゃくちゃ心配されてしまい翌日LINK UPを設立したことを報告し”昨晩のストーリー黒地に白字、絵文字なし、申し訳ないです。真剣さを出したらすごく心配されました”と謝罪)。
社会人時代は大阪ガスの法人住宅営業部に所属。業績もよく将来重役もあり得ると言われるほど優秀だったという。
関連タグ
- 高橋優貴・清水昇:同じ2018年のドラフトの外れ外れ1位。どちらも大活躍中。
- 中野拓夢:2021年に、同じくルーキーイヤーで盗塁王を獲得。前評判がドラフト当時はさほど高くなかったことや、新人王レベルの活躍にもかかわらず新人王を逃したという点も共通。最近は彼と共に阪神最強の1、2番と称されることも。
- 木浪聖也:彼と同い年で同期入団。お互いを下の名前で呼ぶほど仲が良く、ファンの間ではキナチカと呼ばれている。