解説
リースのクラス3の中で最も不人気なクラス(原作)。
聖剣伝説HEROES of MANAに登場している彼女の母親ミネルバ及び母方祖母ガルラはドラゴンマスターだったとされている。ある意味リースに最も正統派な筈のクラス。
ビジュアル
元来公式絵がないので、衣装はドット絵を参考に描き手の想像力によるところが大きかった(一応『聖剣伝説3 イラストレーションブック』にラフスケッチはあるそうだ)。
専用武器の「ドラゴンランス」は柄が短めの騎兵槍(ランス)としてデザインされている。
リメイク版『TRIALS of MANA』にてすべてのクラスの服装が細かく設定され、ドラゴンマスターの公式ビジュアルもお披露目された。
使役対象であるヨルムンガンドの作中のカラーリングに準じた深緑の鎧を纏っている。頭
両サイドと額に計3本の角を備えたサークレット、体幹は竜鱗モチーフでいかにもドラゴンなデザインをしており、リースの衣装の中でも重厚さ・力強さが表現された重騎兵デザイン。形見のリボンは全クラス3共通で左腕に結んでいるが、髪を纏めるリボンは紫色。
「ドラゴンランス」については3Dモーションの都合上か、柄の長い槍(穂先は円錐状)となりランス→スピア型にリファインされた。
なお、一見するとヴァナディース並にガードが固い鎧姿だが
後ろ姿がとても紳士向けになっている。
性能
SFC版
他のクラスに比べて数値的に劣る部分がほとんどの割合を占める(具体的には力が低く運が高い。それ以外が平均)。
魔法の効果範囲は単体のままだが、ボス戦などではそれほど問題にはならない。
必殺技は単体にしか効果がないものの、ドラゴンマスター自体の攻撃力は高い。
ただし能力値の面ではフェンリルナイトに劣る。
他のメンバー含むクラス3が「能力値で勝るが魔法の効果範囲が狭い」ものか、「能力値では劣るが魔法の全体がけができるもの」になることが多い中で、このリースの闇クラス3(ドラゴンマスターとフェンリルナイト)は特異な性質を持つ。
つまり、
- 使用可能な魔法であるダウン系(能力低下魔法)が単体掛けしかできない。
- 召喚の追加効果がただの毒(威力自体は精神が高いためダントツ)。
- 能力が他クラスより低い。
という有様。
能力・魔法効果範囲・公式絵の有無や、色気も含めてフェンリルナイトに良いところ全て持っていかれている。
ちなみにフェンリルナイトと比較するなら
- 運と精神のみドラゴンマスターが勝る。それ以外がフェンリルナイト。ちなみにドラゴンマスターの最高パラメータは運。低いのが力。フェンリルナイトの最高パラメータは素早さと知性。低いのが精神。
- 召喚は全体に毒と威力および効果ダメージ特化。フェンリルナイトはダメージのみ。
- パラメータ低下魔法が単体。フェンリルナイトは全体。
ただし、召喚魔法のヨルムンガンドは、召喚魔法中最強威力で、毒の追加効果による敵の"被ダメージによる反撃手段発動"に隙を作らせること、を活かす手段はある。
それは、アンジェラのグランデヴィナと組み対雑魚戦(本作は雑魚も結構強いのが多い)に特化させる事。
戦闘において、
「ヨルムンガンド詠唱 → ダブルスペル詠唱 → ヨルムンガンド発動 → ダブルスペル発動」
この複合詠唱キャンセル連携でマップに配置されている全ての雑魚敵へ致死ダメージを与えられる※
※Lv.48以上のカーミラクイーンはHPがわずかに余りワンテンポ遅れで毒死する。
メイガスと組んでダブルスペルをエインシャントに変えればスターランサーのマルドゥークでもフェンリルナイトのラミアンナーガでも事足りるが、ダブルスペルと組み合わせてマップに配置されている全ての雑魚敵へ致死ダメージを与えられるのはヨルムンガンドのみ。
よって攻撃魔法特化という趣向でメイガスの代わりにグランデヴィナをPTの一員とする時にのみ、時効率、消費MP効率を上げられるという事。
マルドゥークやラミアンナーガの場合はプチドラゾンビ、カーミラクィーンでダメージ不足を起こす。
ヨルムンガンドの威力は本拠地の敵イビルシャーマンや敵ネクロマンサーのHPがぎりぎり半分以下にならないダメージな為、ここからダブルスペルで致死ダメージを与えればヒールライトでの反撃はされない。
更に毒状態になった敵イビルシャーマンや敵ネクロマンサーは次の攻撃を受けると同時にティンクルレインの詠唱を始めるが、この時のダメージでHP1/2や1/4値点を経過していた場合もヒールライトの詠唱を回避出来る。
沈黙の防御性能には劣るが毒でのダメージも反撃の対象にならない。
毒のダメージでHP1/2を下回らせたりHPを0にさせる事でも反撃を防げる。
ヨルムンガンド パネェ!
つまり、ドラゴンマスターはやればできる子なのである!!
え?
全体支援、マルドゥーク(追加効果「沈黙」で反撃封じ)、服の色もいい、スターランサー1択だろ女子高生?
知らんな(ぶっちゃけプレイヤーの方針次第)。
やや玄人向けなため、パーティの方針を考えてクラスチェンジしてみたいところ。パラメータ補正はアイテムでも可能(低下は特殊アイテム依存だが)なので、召喚をうまく補正したい。
Traial of Mana版
バトルシステムが大幅変更された上にアビリティシステム実装の影響も加わり、クラス間のバランスは大きく変わった。リースの場合スターランサーとフェンリルナイトがよりサポート向き、ヴァナディースがマニュアル操作向けで防御性能に優れることに対し、本クラスはマニュアル操作アタッカー向けというバランスになっている。
ステータスバランス
リースのクラス3中でHP・攻撃力トップとなり、防御力もヴァナディースに次ぐレベルで、近接前衛アタッカーのクラス。ちなみに攻撃力については数値上ならデュランのクラス3最強攻撃力を有するデュエリスト(聖剣伝説3)とほぼ互角にまで伸びる。
必殺技「竜牙槍」
「いっけええええええっ‼︎ 竜牙槍‼︎‼︎」
正面直線上・射程無限で貫通性能がある赤い竜型のオーラを3発放つ技に変更された。入力から発動までが非常に速く、同じ直線貫通の真空波動槍と比べると横幅も広い。攻撃範囲の割にダメージ倍率も高めで、扱い易く強力な技。ダメージの部位が多数あるフィーグムンドやヒュージドラゴンだと上手く当てると凄まじいダメージを出せる。
リメイクでボイスも付いたが、上記の通りリースの中でも一際気合いの入った少年漫画風。
魔法
原作通りステータスダウン魔法は単体対象のまま、リメイクのシステム変更でバフ・デバフは1分で切れる仕様となり、繰り返し魔法でステータスダウン付与できるドラゴンマスターの意義は大きい…が、フェンリルナイトは対象全体化の上に永続化までできる。何故だ…。
- ヨルムンガンド
「大いなる邪竜、ヨルムンガンド!」
「ヨルムンガンド、力を示せ!」
全体魔法廃止に伴い、召喚されたドラゴンがリース前方扇状にブレス攻撃するものになった。元々魔法が得意なキャラでも無いので消費MP21の割に火力はイマイチだが、他のリースクラス3召喚魔法同様に発動中にリースが無敵になるため、実は青ゲージ技阻止失敗時などのすり抜けに使えたりする。
代表的なアビリティ
- 専用アビリティ『覇竜の加護』
HP満タン時に攻撃力20%アップ。条件がやや厳しいが、専用アビリティなのでアビリティ欄を圧迫しない点は強み。SP回収手段が潤沢なら雑魚相手に開幕竜牙槍で経験値稼ぎに活かせる。
- 『ダウンSP+』『召喚SP+』
『ダウンSP+』はダウン付与につき+15%、『召喚SP+』は召喚魔法一回について+25%のSP上昇となる。リースはクラス1で『撃破SP+』『ペイバック』を習得できるため、ドラゴンマスターは打撃以外でも多彩なSP回収手段を有するクラスになっている。
ただしゴッドハンド、ビショップやニンジャマスターといった反則級のSPアップ能力保持クラスには及ばず、なんならフェンリルナイトもダウン魔法全体化で掛けた敵の数×15%という伸び率で、そういったクラスの様に必殺技の乱発までは出来ない。
尤も竜牙槍の性能を連発できるとバランスブレイカーに近いため、やや致し方ないバランスかもしれない。
- 『ダウン強化』系
フェンリルナイトとも共通だがクラス2で『ダウン強化』、クラス3で『ダウン強化II』を習得できる。併用し「防御力を32%減らすプロテクトダウン」にするとダメージ147%と本作ではかなり高いダメージ倍率を達成。アイテムでも効果が得られリンクアビリティでもあるため、ネクロマンサーの「ブラックカース」や「シャドウゼロの瞳」「灰の小瓶」の強化も可能である。
- 『リバースアップ』
特技やアイテムでステータスダウン効果を付与した際、逆の効果を自身に付与するリンクアビリティ。恐らくドラゴンマスターの中で最も特筆すべきアビリティで、ヴァナディースのリンクアビリティ『天啓』と双璧とも言える。
アイテムでも効果を得られるリンクアビリティという点が大きく、「ブラックカース」「シャドウゼロの瞳」「灰の小瓶」で敵への3種デバフと自分の3種バフを同時に達成でき、リングコマンドの操作負担が格段に小さいことが強み。戦闘中のアイテム使用数に制限のあるノーフューチャーでも節約にもなる。なお『ダウン強化』は併用できるが、ステータスアップ効果は20%止まりな点は注意。
- 『ランダムダウンII』
強攻撃時に20%の確率でランダムなステータスダウンを付与する。特技と異なり『ダウン強化』系も『ダウンSP+』も効果を得られないため、そもそも魔法で任意にダウン付与できるドラゴンマスターには不要と思われがちだが、MPを使わずに雑魚戦をこなしたい場面などで有用。クラス3コンボが3連撃なのでコンボ全弾なら付与率48.8%、リースの操作に慣れていれば常時複数ダウンくらいの水準になる。
- 『スペルレジスト』
詠唱中の被弾時に90%の確率で中断しなくなるリンクアビリティ。詠唱の長い召喚魔法の中断を防ぐためにあるようなアビリティだが、リースよりアンジェラに渡すのが有用かもしれない(尤もメイガスは自力で習得するが)。