1の概要
『機動警察パトレイバー』シリーズに登場する大型攻撃ヘリコプター。愛称は「ヘルハウンド」。
テールローターを持たない「ノーター」方式のヘリコプターで、ハードポイントを計6カ所設けた巨大なスタブウィングが特徴。機首部にはAH-64のTADSらしきセンサーが装備されている。
武装は機体中部に設けられたターレットに長砲身20mm4銃身ガトリング砲ないし30mm機関砲を装備する他、スタブウィングのハードポイントに対戦車ミサイルランチャーやロケット弾ポッドを搭載することができる。
ちなみにスタブウィングとメインローターは折り畳み可能で、それらを折り畳めば移動用コンテナに格納することができる。
アニメ版と小説版でそれぞれ設定に差異がある機体。記事名の「AH-88」は小説版(及び実写版)の型番で、アニメ版は「AFH-02B」という型番となっている。
なお初期OVA版にはAH-1SとAH-64(当時は採用前)が登場しており、ヘルハウンドは登場しない。
アニメ版
マクドネル・ダグラス社製の機体で、AH-1Sの後継機として1998年に配備が開始された。日本では河崎重工と四菱重工がライセンス生産を行っている。
3作制作された劇場版ではいずれの作品にも登場する皆勤賞の機体。
劇場版第1作ではオープニングに3機が登場し、暴走したHAL-X10を対戦車ミサイルで攻撃、ホバーシステムを損傷させた。
劇場版第2作では柘植行人率いる自衛隊決起部隊の戦力として終盤に3機が登場。柘植の野戦本部がある東京湾の埋立地に移動用コンテナに格納された状態で搬入されており、離陸後は東京都内の要所にある通信施設や橋梁を空爆して破壊するという事実上の主役を担った。なお、破壊後は埋立地に帰投し、柘植達の手によって爆破処分されている。
劇場版第3作では自衛隊のCH-47改の護衛として2機が登場する。
小説版
AH-56の後継機として開発された機体で、米軍とヒューズ社が共同開発した。後に陸上自衛隊にも配備されている。
米軍ではAH-88A1とAH-88A2が、陸上自衛隊機としてAH-88Jとその発展型のAH-88J2が存在している。
それを目撃したおっさん(バセットハウンドを飼うタグボートの60歳の船長。船とわんこをこよなく愛する。某監督に似る)によると、外観は「ボルゾイ・・・いやホイペットみてぇな」妙な形。
実写版
AH-88J2改 グレイゴースト
「TheNextGeneration-パトレイバー-首都決戦」に登場する機体。AH-88に日本が独自改良を施したAH-88J2をベースに、陸上自衛隊技術研究本部と民間企業が共同開発した。
一番の特徴として、航空機の曲面にも利用できる液晶装甲を用いた汎用光学迷彩システム(MOCS)を搭載している。これによって非常に高い低視認性を実現した他、最新の熱光学迷彩によって赤外線レーダーに対する高いステルス性も有している。一方で電子レーダーに対するステルス性は有していないが、小説版では路上を高架や歩道橋をくぐるほど超低空で飛ぶ匍匐飛行のテクニックを用いることで対処している。
一方でMOCSに用いられている液晶装甲は「装甲」とは名ばかりで対弾性はゼロに等しい代物であり、機関砲弾どころか小銃弾でも容易に迷彩機能を喪失してしまうため、液晶パネルの細分化によって被弾時の迷彩機能低下を抑制している。また、MOCSによる光学迷彩の維持には、発電によるパワーロスによって迷彩起動時は戦闘機動に制約がかけられるほどの電力が必要であるため、格闘戦時や攻撃時には光学迷彩を解除することによって機動性を最大限発揮している。
余談
デザインは河森正治氏で、某監督が好む犬、魚、鳥の要素が内包されている。
なおメインデザイナーの出渕裕氏が指摘しているように、攻撃ヘリコプターの運用的に横幅が広い設計はありえないのだがビスタサイズに映える姿が、ミリタリーに対して一言あるはずの某監督の演出プランと好みに合致したため採用されている。
非常に優れたデザインであるため、「廃棄物13号」のエピソードを映画化した『WXⅢ』においてもディテールアップした姿で登場している。
2の概要
ゲーム「フロントミッション4th」に登場した機体。愛称はリーガル。
ヘルハウンドと違いAH-64をベースとした発展機で、2094年現在、USN軍に配備されている。