曖昧さ回避
漫画『トーマの心臓』に登場する同名の人物については→サイフリート・ガスト。
概要
「忌々しい皇帝め!
カンバーランドを支配して、それをネタに七英雄に取り入り、
永遠の命を手にいれる計画が…
貴様のおかげで台無しだ!」
CV:森山智寛
バレンヌ帝国の隣国であるカンバーランドの国王・ハロルド王に仕える男性。
王の末っ子であるトーマ王子の守り役を務める(書籍『ロマンシング サ・ガ大全集』によると「国の宰相にしてトーマの教育係」)。
しかしその本性は王国乗っ取りを企む陰謀家で、遂には王を暗殺し、トーマを後継者に祭り上げてクーデターを起こす。カンバーランドを手土産に七英雄に取り入り、永遠の命を手に入れることを最終目的としている。
このクーデターが成功するか失敗するかは皇帝の活躍によって変化し、次のパターンに分かれる。
- 未然に計画を看破
生前のハロルド王との会談で後継者にゲオルグかソフィアを推薦した場合、王もその推進に大筋で納得する。そのため『王の遺言書でトーマが選ばれた』という兵士の主張に矛盾が生じ、言い逃れできなくなった兵士は口封じにその場で皇帝とトーマの抹殺を図る。これを返り討ちにしてネラック城のゲオルグとソフィアに救援を要請し、反乱軍を滅ぼすのが大まかな流れ。
この時サイフリートはステップのモンスターをおびき寄せてゲオルグの背後を突こうとしており、これを皇帝が迎撃している間にゲオルグたちが反乱軍を撃退する事になる。
- 和平の使者となって内乱発生を阻止
生前のハロルド王との会談で後継者にトーマを推薦、または回答を控えた場合、遺言書と内容が一致するため止む無くトーマが即位することになる。そこへサイフリートは間髪入れずにゲオルグが納得するはずが無いから先に討ち取ってしまえと強引にネラック城への宣戦布告を行ってしまう。
ここでトーマに助けを求められた皇帝がゲオルグに和平を申し出に向かうと、その証としてステップから進行したモンスターを撃退するよう要求される事になる。
これを達成すると今回のサイフリートの目論見をソフィアが看破し、ゲオルグらと共にダグラス城に幽閉されたトーマを救出に向かうことになる。
前述のネラック城までの逃避行がない分、トーマ救出の為にダグラス城へ乗り込まなければならないため難易度が高め。
特に城門前に待ち構える巨人型モンスター・スプリガンは土術ストーンシャワーと棍棒技グランドスラムによる全体攻撃を多用する強敵であるが、あるルートを使えば戦わずに城内に侵入できる。
- 行動中に全滅、或いは帰国
上記の作戦展開中に皇帝が全滅するか、放棄してアバロンに帰国した場合、ゲオルグは反乱軍とモンスターの挟撃に遭い戦死。トーマも幽閉されたまま衰弱死してしまう。
残されたソフィアは占拠された港町フォーファーにレジスタンスを結成し、来る皇帝来訪の時まで反撃の期を窺い続けることになる。
年代ジャンプなどが挟んだ場合でも、初代ソフィアの子孫が代々その名前と共にレジスタンスを存続させており、彼女らの意志の強さが窺い知れる。
しかしながらこの場合は皇帝がカンバーランド奪還作戦のほぼ全てを遂行する必要があり、ステップからのモンスター軍団の迎撃と、ダグラス城のスプリガンを始めとするモンスター討伐。
そして地下に眠るトーマの魂をネラック城に残ったゲオルグの魂と再会させた後、彼らの無念を胸にサイフリートに天誅を下さなければならない。
クーデターが阻止されるケースと、乗っ取りに成功した後に皇帝に討たれるケースの2つの結末が存在するが、サイフリートの砦がマップ上に出現してから他の地域に行ってしまうと二度と砦の内部に入れなくなり、サイフリートを倒す事もできずカンバーランドを帝国の領土にできなくなる。したがってゲオルグらホーリーオーダーも仲間にならず、ボクオーンに対して有効な帝国戦艦を用いた囮作戦が利用できなくなってしまう。
戦闘
「はっ! 貴様の説教など聞きたくもないわ。
七英雄の中には貴様が目障りな者も多いようだ。
貴様の命を手土産にもう一度出直しだ。」
国内の北の果てに位置するサイフリートの砦は名前に反して通路と倉庫ばかりで自室らしきものは見当たらない。逃亡を企てていたのか港の小舟の前におり、皇帝に追いつかれたことで対決となる。
戦闘では人間型の手下キラーマシン二体を従えて現れる。
サイフリートの姿は人間型ザコ敵の『ラーマ』と完全に同一だが能力は異なり、全体攻撃術を複数身に付けている。単体攻撃の「サイクロンスクィーズ」も160前後の被ダメを受けたりと侮れない。「水舞い」で防御面を固めて来ることも。
リメイク版リベンジオブザセブンでは具体的な容姿が設定され(メインイラスト参照)、宰相としてはかなり若く見え、それだけハロルド王からも信用されるだけの人物(のふりをしていた)だった模様。
全体的な難易度が上昇したリメイクだが、カンバーランド滅亡やサイフリートの砦の特異性からか、全体魔法の威力も低めであり、はっきり言ってボスとしてはかなり弱い部類に入る。ただし「プリズムライト」による全体混乱には注意。不安なら回復役には混乱耐性を付けておこう。
戦闘では最前列にキラーマシン、その左右にダグラス剣兵、最後尾にサイフリートという布陣で勝負を挑んで来る。全体攻撃に乏しければ強力な技で1体1体倒して行くやり方でも問題ない。
キラーマシンが少々タフなので、先に剣兵から倒すのがお勧め。
最後の悪足掻きとして皇帝の命をネタに七英雄に取り入ろうとしたが、こそこそと謀略を働き他者の力に頼ろうとする男が勝てるはずがなく敗死。七英雄から永遠の命を得るどころか皇帝によって裁きが下され、こうしてサイフリートの野望は打ち砕かれたのだった。
なお、サイフリートの砦が出現してから別の地域に行ったり、年代ジャンプを挟んでしまうと侵入が出来なくなる。ゲオルグたちは体勢を立て直したらサイフリートを追撃するつもりだったので、皇帝が動くのが遅れたことで見せ場を取られてしまったのだろうか。
人物関係
カンバーランド
- ハロルド
カンバーランドの国王。
身体が弱く、バレンヌ帝国の皇帝がカンバーランドを訪れた翌日にサイフリートによって亡くなる。
具体的な死因は不明だが、『薬と偽って毒を盛られた』と思われる。
カンバーランドの第二王子。
サイフリートは偽のハロルドの遺言書を作ってトーマを新国王にして、トーマを幽閉して実質的なカンバーランドの支配権を握ろうと企む。
バッドエンドでは幽閉されてその生涯を閉じるが、グッドエンドではそのままカンバーランドの新国王となる。
カンバーランドの第一王子で武勇に優れる。
バッドエンドでは自分もトーマもサイフリートの謀略によって亡くなり、父の後を追うことになる。グッドエンドではホーリーオーダー(男)の一番手として、後述のソフィア共々バレンヌ帝国に仕えることとなる。
カンバーランドの第一王女。
頭脳明晰で王族の中で唯一サイフリートの謀略に気づいていた。
バッドエンドでは王族て唯一サイフリートに殺されずに済んだらしく、国を乗っ取ったサイフリートに対するレジスタンスを結成し、彼女の死後もその名前はレジスタンスのリーダーとなる女性が名乗るコードネームとして受け継がれることになる。
グッドエンドではホーリーオーダー(女)の一番手として、ゲオルグと共にバレンヌ帝国に仕える。
その他
- バレンヌ帝国皇帝
バレンヌ帝国を治める皇帝。
サイフリートのクーデターが成功するか否かを決めるキーマンと断言できる存在で、グッドエンドの場合はサイフリートの狙っていた『カンバーランドの支配権』は漁夫の利同然に彼(彼女)に持っていかれる。
かつて世界線を救った古の英雄『七英雄』の一人。
作中ではサイフリートの口から詳しく説明されたなったが、『カンバーランドの支配権を手土産に取り入って永遠の命を得る取引をしていた七英雄』は十中八九彼のことと思われる。(その証拠に『カンバーランドが滅亡する』がボクオーンが第二形態になる条件の一つとなっている)
ボクオーンと同じく七英雄であるノエルに仕えるモンスター。
サイフリートとの直接的なかかわりはないものの、河馬人間の語る所によると『ノエルからモンスターの肉体を貰って永遠の命を得た恩義からノエルに従っている』とのことで、もし仮にサイフリートの企みが成功してボクオーンから永遠の命が手に入ったとしても、河馬人間のように人間の肉体を失うことになったと思われる。
余談
名前の語源は公式には明言されていないが、一般的な名前ではないことと、イベント的に関係の強いトーマ王子の名前から、少女漫画の名作『トーマの心臓』に登場する同名キャラから取った可能性が考えられる。同作におけるサイフリートも「頭は切れるがワルのイケメン」である。
また、公式イラストも存在せず、年齢も不詳である。
彼が取り入ろうとした七英雄が誰なのかは不明だが、ステップからモンスターを招き寄せているらしい事と、取引に応じそうな性格からしてボクオーンが有力である。
リベンジオブザセブンでは地上戦艦に登場するキラーマシンを引き連れている事や、カンバーランドを滅亡させると時期に関係なく、ボクオーンが第2形態になることからその説がより濃厚となっている。
関連イラスト
関連タグ
大神官(ロマサガ2):リベンジオブザセブンでは全ての元凶たる存在として描写された。こちらは謀反に成功した側であり、天誅を下すことも出来なかったためユーザーのヘイトを買いまくっている。もしも皇帝のような力強く正義感のある人間がいれば、大神官もサイフリートのようになっていただろう。
ザマス:やってる事が似通っている上に顔付きまで似ていると言う偶然ぷり。そのため、リメイク版が初見の多くのプレイヤーにも「あ、絶対コイツ裏切るだろ」と警戒体制だった。