概要
フルネームはエツィオ・アウディトーレ・ダ・フィレンツェ(Ezio Auditore da Firenze)。
アサシンクリードシリーズにおいてエツィオ三部作と呼ばれる三作品の主人公。
『アサシンクリード』の主人公アルタイルから数えて8代目になるアサシンでデズモンドの先祖。
後世でアルタイルが "伝説のアサシン" と呼ばれるのに対して、エツィオは "最強のアサシン" と讃えられている。
日本語版吹き替えは関智一。
内容は、一般向け・腐向けに関わらず全てを含むが、腐向け作品には「腐向け」タグを併記することが強く推奨される。
人物
1459年にフィレンツェの貴族であり銀行家でもある、ジョヴァンニ・アウディトーレ(通称:パパシン)の次男として生まれる。
喧嘩や恋に明け暮れ、何不自由ない青春を送っていたが、テンプル騎士団の陰謀により父・ジョヴァンニと兄・フェデリコ、弟・ペトルチオを処刑されたことからアサシンとしての使命を知り、仲間達の助けを借りながらテンプル騎士団との戦いに身を投じてゆく。
貴族出身だけあって洗練された物腰も持っているが、性格は明るく陽気で社交的であり、魅力的な人柄ゆえに多くの友人や仲間たちに恵まれている。
特に母が援助していた縁で知り合った芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチとは終生の友となり幾度も助け合う事になる。
またイタリア男の性か女性好きでプレイボーイの一面もあり、シリーズを通して様々な女性との逢瀬を楽しんでいる。
アルタイルと違いエツィオは泳ぐことができる。
主な戦闘技術はアサシンとなった後に伯父マリオから訓練を受けることで習得したが、移動技術のパルクールについては子供の頃から兄と共にフィレンツェを縦横無尽に駆け巡って遊んでいたことでアサシンとなる前から習得していた。
素手の状態から敵の武器を奪ってカウンターを行う技も習得しており、『ブラザーフッド』からは攻撃動作を邪魔されないかぎりガード不能の一撃必殺攻撃を出し続ける新要素・エクスキューションストリークが追加され、さらなる無双が可能となった。
初代のアルタイルのような移動に特化した装備ではなく、剣や短剣、大量の道具に防具、他に数十キロ、下手をすれば百キロ超の装備をしたまま、泳いだり、パルクールしたり、空を飛んだりしてしまう、アルタイルを越えた身体能力を持っている。
劇中の活躍(*ネタバレ注意!)
『アサシンクリード2(Assassin's Creed II)』
・0歳~40歳
エツィオがまさに誕生したその瞬間から物語が始まる。
17歳の時にロドリゴ・ボルジア一派の陰謀により父・兄・弟を処刑されてしまい、自身もフィレンツェを追われるが、なんとか母と妹を連れてモンテリジョーニの伯父マリオの下に逃げ延び、ロドリゴ一派への復讐を誓う。
当初は個人的な復讐を目的として動いていたが、ロドリゴが巨大組織テンプル騎士団のイタリア管区長であり、父を含めた自らの一族が代々テンプル騎士団と『エデンの果実』を巡って戦ってきたアサシンの家系であったことを知ったことで、その使命を全うすることを決意をする。
仲間たちと共に多くのテンプル騎士を倒しながら、1499年に既に教皇の座に即位していたロドリゴ(アレクサンデル6世)とバチカンにて遂に対決。
『エデンの果実』の一つである教皇の杖の力を振るうロドリゴに苦戦しながらも勝利するが、復讐の虚しさを悟っていたことで命までは奪うことなかった。
その後、宝物庫で奪われた『エデンの果実』を奪還し、モンテリジョーニに帰還する。
『アサシンクリード ブラザーフッド(Assassin's Creed: Brotherhood)』
・40歳~48歳
1500年。バチカンから帰還して一ヶ月後、モンテリジョーニの隠れ家でしばしの休息を楽しんでいたところへ宿敵ロドリゴの息子チェーザレ・ボルジア率いる教皇軍の報復攻撃を受けてしまう。
圧倒的な軍勢の前に隠れ家は壊滅、マリオはチェーザレに殺され『エデンの果実』も再び奪われる。
自身も重傷を負いながらもなんとかローマにまで落ち延びると、そこでマキャベリと再会。集結した新旧の仲間達と共にアサシンギルドを再興し、秘宝によるイタリア支配を目論みローマで暴政を振るうチェーザレを倒すべく、猛然と反撃戦を開始する。
やがて秘宝に魅せられ次第に暴走して孤立を深めていくチェーザレとの争奪戦を制し、秘宝を奪還することに成功。
その後、ナヴァラ王国にて追い詰めたチェーザレとの最終決戦に臨み、壮絶な死闘の末にこれを倒して四半世紀以上に渡るボルジア家との因縁に遂に決着をつけた。
全てを終わらせると奪還した秘宝をコロッセオ地下の宝物庫内に封印し、二度と触れる事は無かった。
物語開始時点で既に最高レベルのアサシンとなっていたエツィオは最高位のマスターアサシンとなり、アサシンギルドの指導者として戦っていく事になる。
また幕間に外伝的なエピソードとして前作では描かれなかった青年時代の冒頭に登場した恋人クリスティーナとの恋の物語が時間をさかのぼって描かれる。
『アサシンクリード リベレーション(Assassin's Creed: Revelations)』
・52歳
1511年、ローマでの使命を終えた後、自らのルーツを辿るべくアサシン教団発祥の地マシャフへとやって来ていた。
最深部で堅く閉ざされたアルタイルの書庫を発見すると、手がかりを元にその扉の『鍵』を求めて今度は世界の交易路コンスタンティノープルへと旅立つ。
そこで皇位継承者問題で揺れるオスマン帝国の背後に暗躍するテンプル騎士団の存在を察知し、ユスフら現地のアサシンギルドとスレイマン皇子の協力を得つつ、アルタイルの書庫を狙う騎士団と『鍵』を巡る戦いを繰り広げる。
『鍵』の見せるアルタイルの生涯の記憶を追いながら、戦いの果てにオスマン帝国での騎士団の陰謀を阻止した後、開放した書庫の最深部でアルタイルの終焉の記憶とかつて来たりし者のメッセージを発見する。
自らに課せられていた使命が完全に終わったことを察すると、静かに自らのアサシンブレードを取り外し、戦いの表舞台から去っていった。
物語開始時点で年齢は50を越えてはいるもののアサシンとしての実力は全く衰えておらず、ギルド内での地位は最高位の導師となっている。
女性関係に関してもなおお盛んのようだったが、今作で出会う書店を経営するヴェネツィア人女性ソフィア・サルトルに一目惚れしたことでようやく落ち着くことになった。
『アサシンクリード エンバース(Assassin's Creed:EMBERS)』
『リベレーション』から10年後、広大な農園を営みながら家族と共に平穏な日々を送っていた。
既に導師の地位は引退しており、『リベレーション』で知り合ったソフィアと結婚して子供も二人設けている。
肺の病を患って自らの余命がもう残されていないことを自覚しており、人生を振り返りながら遺書ともとれる回顧録をしたためていたある日、新米アサシンの少女シャオ・ユンが教えを求めて蓬莱からやってくる。
初めは彼女の求めを拒んでいたがその決意の強さに心を許し、自らの過去を交えながらアサシンの信条と教えを説いていく。
そんな中で彼女を追ってきた刺客を往年の技の切れ味を見せつつユンと共に撃破。
教えを胸に旅立つ彼女を見送る際には、アサシンの隠し道具を手土産として持たせた。
ようやく回顧録を書き上げた後、家族とともにフィレンツェに買い出しに出掛け、街中のベンチで休憩しながら隣に座った若い男と話をしていた時に容態が急変、静かに息を引き取った。
享年62歳。
関連タグ
ソウルキャリバー(『5』にゲストキャラとして参戦)