ディアボロ(ジョジョの奇妙な冒険)
でぃあぼろ
「帝王はこのディアボロだッ!!依然変わりなくッ!」
概要
主にイタリアで活動しているギャング組織・パッショーネのボス。33歳。
ギャングにとって禁じ手とされてきた麻薬売買に手を染め、莫大な利益を獲得している(この結果ヨーロッパの麻薬犯罪の件数は20倍に増加している)。
冷酷非情かつ用心深く慎重な性格。自身の情報は、過去も含めて極力外に出さず、詮索した者は容赦なく残虐な方法で始末し、他の者への見せしめとしていた。
また二重人格者であり、ドッピオという名前の気弱な少年の人格が内在している。入れ替わる際は人格だけでなく体格や歳なども変化する。性格だけの入れ替えも可能。この特異体質が、彼の正体探索をさらに困難なものにしていた。
ディアボロの軌跡
母親は刑務所に服役していた女囚。
刑務所では育てられないため、サルディニア島の神父の養子となる。
19歳になった頃、自分の母親を部屋の床下に生き埋めにしていたことが神父にバレたため、村に放火して自らも死亡したように偽装し行方をくらました。
「自身につながる情報」である娘のトリッシュをポルポ(の後を継いだブチャラティ)に「護衛」と称して連れてこさせ、自らの手で確実に始末しようとしていた。
しかし、引き渡しの際にブチャラティに真意を感づかれ、叛旗を翻されてしまい計画は失敗。
親衛隊を差し向けるも結局取り逃がしてしまう。
ブチャラティチームが自らの故郷であるサルディニア島へ向かったことを察知し、もう一つの人格であるドッピオを向かわせる。
暗殺チームのリーダーであるリゾットと戦闘になり、辛うじて仕留めるもののブチャラティ達に存在を感づかれ窮地に陥ってしまう。
この危機を脱しアバッキオを暗殺したが彼の最期の行動で顔が割れてしまい、正体を知るポルナレフと接触されてしまうことになった。
ポルナレフとブチャラティ達の邂逅場所であるローマへとドッピオを向かわせると共に、組織の切り札であるチョコラータとセッコを解き放ち、裏切り者ブチャラティチームの抹殺を図った。
ローマのコロッセオでポルナレフと戦闘・撃破するが矢の隠された力を解放されてしまう。
ブチャラティチームと矢を巡る戦いを繰り広げ、隙を見てナランチャを暗殺。
矢を手に入れる直前まで行ったがトリッシュに阻まれてしまう。
そのまま実の娘を手に掛けようとするもブチャラティの自分の命を犠牲にした行為によって失敗。ジョルノ・ジョバァーナに矢を使われてしまう。
自身のスタンドの力でジョルノを葬り去る自分の姿を未来予知し、帝王のプライドにかけて抹殺を図るもジョルノの「ゴールドエクスペリエンス・レクイエム」によって無力化されてしまう。
無駄無駄ラッシュをぶち込まれ殺された結果『「死んだ」という結果』に到達出来ず、永遠に「死に続ける」事になってしまった。
ヤク中の男に刺されたり、車に轢かれたり、いつどこから襲ってくるか知れない死の恐怖に怯えながら、彼は世界のどこかで「死に続けている」。
「オレのそばに近寄るなああーッ!」
物語終盤までは正体が不明なままで、影に顔が隠れており、威圧感のある存在。
スタンド能力の恐ろしさもあいまって、歴代ボスの中でもトップクラスの恐ろしさを持っていた。
しかしながら、レクイエムの能力によって永遠に死に続ける結末を迎える事になってからというもの、
その永遠に死に続けても死なないという事がネタのようにされており、
最後の悲鳴もあって、半ばかわいそうなキャラにもなって来ている。
かわいそうなディアボロの図
死因も豊富。
容姿
網。上半身は網。
腕の部分は刺青かもしれないが、網っぽい部分は完全に網。
でなければこのように後ろから伸びてるアレがくっついてる理由が無いし、
そもそも原作ラストでヤク中に刺された際に破れた描写がある。よって網。
防寒や肌を隠すという服の本来の役割をまったく果たしていない。
ただし、正体不明だった初期の頃はバギースーツを着ている描写があり、上の絵が私服なのかは不明。
また、長いピンクの髪の毛にはなぜか緑色の斑点が付いている。
グラデーションとは言えないためなんとも言い難く、ファンからはよく「ディアボロの頭にはカビが付いている」と言われる。
原作者の荒木飛呂彦氏により、染めているということが後年説明されているが、多くの読者が感じた印象はもはや払拭し難く、ディアボロの頭=カビというイメージが定着してしまっている。
ちなみにこのカビは娘のトリッシュには遺伝していない。
スタンド「キング・クリムゾン」
人型のスタンド。
時を「すっ飛ばし」、その飛ばした時間の中を自由に動ける能力を持つ。
更に、「エピタフ」という数秒後の未来を予知できる能力を持っている。
かなり分かりづらい能力のため、ジョジョファンの間ではたびたび議論になるスタンド。
似たような能力の「ザ・ワールド」との違いを筆者なりに説明すると、
例えば、銃を撃たれた瞬間に「5秒」という長さで能力を発動させたとすれば
- ザ・ワールドで「止める」…動き出した時、弾丸は撃たれた瞬間の位置にある
- キング・クリムゾンで「すっ飛ばす」…飛ばし終えた時、弾丸は発射されてから5秒後の位置にある
ということ。
ザ・ワールドでは「過程」が起こる事がないため「結果」も当然として起きないが、
キング・クリムゾンは「過程」をすっ飛ばして「結果」だけを起こすのである。
ディアボロとキング・クリムゾンは、「結果」という運命を、自分だけ自在に操作する事ができる能力とも言える。
消された時間の中ではディアボロ以外の全てが決まった動きの様に動いて制御できない事に対し、
ディアボロだけはその中を自在に動き、自身の運命さえも変えてしまう事が可能。
更にエピタフで未来も見えるので「自分によくない未来が見えた→キンクリ→自身に及ぶ『過程』を消去」という事が出来る。
まさに「絶頂のままでいられる」能力であろう。
これは運命と言う第5部のテーマに大きく関係するものであり、
キング・クリムゾンはあたかも、『己の運命を受け入れて、正義を全うせよ』という、第5部のテーマを否定しているかのような能力とも言える。
スタンド名の由来は英国のプログレッシブ・ロックバンド「キング・クリムゾン」。ファーストアルバム「クリムゾン・キングの宮殿」のジャケットのデザインは有名(pixiv内でもこれをモチーフとしたイラストがみられる)。
「『キング・クリムゾン』の能力では、この世の時間は消し飛び・・・・・・そして全ての人間は、この時間の中で動いた足音を覚えていないッ!」
「空の雲は、ちぎれ飛んだ事に気づかず!・・・・・・」
「消えた炎は、消えた瞬間を炎自身さえも認識しない!」
「『結果』だけだ!!この世には『結果』だけ残る!!」