サンタナとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第2部「戦闘潮流」に登場するキャラクターである。
概要
第2部のボス陣営「柱の男」たちの中で、ジョセフたちが出会った最初の一人である。
推定年齢は1万2千歳であり、ワムウとは同年代に当たる。
スピードワゴン財団によってメキシコのリオダダ川流域の遺跡から発見される。
発見時は装飾品を身に着けていたが、復活時にそれらが柱の断片とともに剥がれたためほぼ全裸であった。
ゆるく癖のついた長髪に、生え際近くから生えた鬼のような二本の小さな角が特徴。
名前はシュトロハイムにより、「メキシコに吹く熱風!」に由来して付けられた。
劇中での行動
はじめは柱に眠っている状態でSPW財団で研究されていたが、ある人物の裏切りからスピードワゴンを含めた現地研究員たちが全滅。その隙を突いてシュトロハイムらナチス軍はこれを奪取し、遺跡の柱ごとナチスのメキシコ基地に収容され、引き続き研究対象とされる。
そしてシュトロハイムによって捕虜の血を糧に復活し、彼らの実験で石仮面で吸血鬼と化した捕虜を捕食し、その脅威の能力の片鱗をみせるける。
そして監視の隙をついて脱走し、体をゴムのように変形させ、空気供給管を通って実験室から脱出。空気供給管の傍にいたドイツ兵の体を乗っ取り、実験に立ち会っていたシュトロハイムたちに襲いかかる。ドイツ兵たちの一斉射撃を食らうも、乗っ取った肉体を捨てて受けた弾丸を指から撃ち返し、その場にいたほとんどの人間を虐殺した。
だが、スピードワゴン救出のために基地に潜入していたジョセフが乱入。シュトロハイムの髪を引き抜き、「波紋ヘアーアタック」で弾丸を防御する。そして「ハッピー・うれピー・よろピくねー♪」……と、渾身のギャグで平和的に接触を図るもサンタナはこれを無視。
その凄まじい戦闘能力でジョセフらを圧倒するが、ジョセフの奇策と波紋で肉体を上下に断たれ、鎖で縛られて真昼の地上に引きずり出されそうになる。
そのため、白日の下に曝されまいと抵抗しながら肉体を再生させ、途中から協力に出たシュトロハイムの足を自分の肉片で絡め取って拘束。しかしシュトロハイムはジョセフに足を断たせ、実験場の扉をあけることに成功する。これに対してサンタナは、今度はシュトロハイムの切られた足から彼の体内に侵入し、逃走を謀るもシュトロハイムは自爆。ダメージこそ受けなかったが、隠れ場所を失い、基地内の井戸を逃走経路にしようと画策。それを阻むジョセフと再度対峙する。
弱ったジョセフを圧倒してどうにか井戸に飛び込んだものの、運悪く空高く昇った太陽と井戸の水に発射した光にさらされて完全に石化。
石化したサンタナはSPW財団によって再び回収され、紫外線ライトの付いた安置室で保管されることとなった。その後どうなったのかは不明。
能力
吸血鬼をも圧倒する身体能力と、ものの数時間で現代の言語を吸収し、修得に数時間の訓練は必要なはずのマシンガンの解体を難なくこなしてみせるなど、驚異の学習能力を秘めている。
他の「柱の男」のような特定の流法(モード)を見せなかった(習得していなかった?)ため、単純に「闇の種族」としての能力のみを使って戦っていたようである。
復活直後こそシュトロハイムに「原始人」呼ばわりされるほど愚鈍な振る舞いを見せるが、短い時間のうちに人間を凌駕する知能を発揮し、ナチス基地を全滅に追い込んだ力は「驚異的」の一言に尽きる。
なお、これでも「柱の男」の中では最弱であり、身分も最下層とのこと。カーズ・ワムウもサンタナを「奴」呼ばわりして完全に見下している。サイボーグ化でサンタナを上回る身体能力を得たシュトロハイムでさえカーズに勝てない点から、サンタナと他の3人の間には相当な実力差があったと考えられる。
どっかで聞いたような話の流れだが、ジョジョの場合はこれが本当にシャレで済まない展開へと発展していく。
必殺技
露骨な肋骨【リブズ・ブレード】
肋骨を体外から飛び出させ、相手を引き裂く。
しかも肋骨自体が自在に回転するため、全方位攻撃としても機能する。
ジョセフには波紋で防がれたが、それでも純粋な打撃の衝撃だけでもかなりの威力を誇る。
憎き肉片【ミート・インベイト】
バラバラに吹き飛んだ自分の肉片を相手の肉体に付着させて体力を奪う。
サンタナを地上に引きずり出そうとしたジョセフは、この技に体力を削られピンチに陥った。
余談
名前の由来は、カルロス・サンタナ率いるアメリカのバンド:サンタナだと思われる。
担当声優
乃村健次 (テレビアニメ版)