概要
ヴィッツ(初代)の車台に、15インチのホイールとSUV風の5ドアハッチバックボディを被せたクロスオーバーコンパクトカーである。2001年の東京モーターショーで出展され、そのコンセプトカー然としたスタイルをそのままに、翌2002年に市販された。
当初は日本国内専用車であったが、のちに北米でも若者向けのクールブランド「サイオン」で、初代がxAとして、2代目がxDとして、またヨーロッパでも2代目が「アーバンクルーザー」の車名で販売されるようになった。
また、あまり知られていないが、初代イストの受注台数は発表後1ヵ月で約42,000台を記録。これは3代目プリウスがデビューするまでは、トヨタ車としては歴代トップであった。(3代目プリウスの受注台数は、1ヵ月で250,000台)
当時人気No.1であったホンダ・フィット(106.5万円~144万円)に対抗するため、予定より下げた戦略的価格(118万円~165万円)を打ち出し、同時期にデビューした日産・マーチ(95.3万円~132万円)の販売台数を上回り、コンパクト部門2位となった。2代目は価格帯が上がり、また車幅が広くなり3ナンバー車となった影響で日本ではコンパクトカーと言えないポジションに移行したこともあって、初代の人気とは対照的に大人しい販売台数となっている。
設計の都合上、純正タイヤを装着していても物理的な関係からタイヤチェーンの装着が事実上不可能とされている珍しい車種の一つでもある。
初代は、TRDから、コンプリートカー・イストTRDターボが発売されていた。
また研修を終了した各ディーラーのメカニックがターボキットを取り付けるチューニングプランも存在した。