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概要
作者得意の理系知識を生かした作品(作者の東野圭吾はもともと工学系エンジニアの出身である)。
「ガリレオ先生」こと湯川学が、あらゆる超常現象に挑む。相棒刑事、草薙俊平との掛け合いも魅力。
元々、推理小説には「世間において、あまり一般的ではない科学技術を駆使したトリックは使用しない」という暗黙の了解が存在するが、本作は意図的にこれを破っており、それにより他の推理小説にはない独特の雰囲気を生み出すことに成功している。また、環境問題や科学を利用する人間のモラル等の社会性のある題材が多いのも特徴で、社会派推理小説としての側面も持つ。
2007年にドラマ化され、翌年には直木賞受賞作『容疑者Xの献身』も映画化。このため、知名度は作品群の中でもトップクラス。現在では『加賀恭一郎シリーズ』と並ぶ、東野圭吾を象徴する作品の1つといえるだろう。
既刊一覧
予知夢
容疑者Xの献身(第134回直木賞受賞、このミス1位、計5冠)
ガリレオの苦悩
聖女の救済
虚像の道化師 ガリレオ7
禁断の魔術 ガリレオ8(2013年現在の最新作)
実写ドラマ化
2007年にフジテレビにて第1シリーズが放送される。
湯川学を福山雅治が演じ、「実におもしろい」高笑いしつつ「さっぱりわからない」などの名言と、謎が解けると至る所に数式を書きまくるなどのシーンでインパクトを残した。平均視聴率も20%を上回るなど、好評を博した。
ちなみに、原作で相棒を務めた草薙俊平は、警視庁へと栄転になったため出番が殆どなく、その代わりに柴咲コウ演じる新米刑事内海薫が登場する。
2013年4月~6月にかけてドラマ第2シリーズが月9で放送され、初回から4週連続で視聴率20%超えを叩き出す(これは2011年に放映された『家政婦のミタ』以来2年ぶりの快挙)など相変わらず根強い人気を示している。
第1シリーズで湯川の相棒を務めた内海はアメリカへ研修に行ったため第1話で物語から退場、その後釜に吉高由里子演じる岸谷美砂が就くことになった。
6月22日(最終回放送の2日前)には、土曜プレミア枠にて実写版オリジナルエピソードとなる「ガリレオXX 内海薫最後の事件 愚弄ぶ」が放送された。
また、同年6月29日より、劇場版第2弾『真夏の方程式』が公開予定である。
実写版における原作配分
第1シーズン:探偵ガリレオ、予知夢
ガリレオΦ(テレビスペシャル):ガリレオの苦悩
劇場版第1作:容疑者Xの献身
第2シーズン:ガリレオの苦悩、聖女の救済(※1)、虚像の道化師 ガリレオ7、禁断の魔術 ガリレオ8(※2)
劇場版第2作:真夏の方程式
※1第2シーズンの最終エピソード。前後編に分けられ、2週にわたって放送された。
※2第1章「透視る」および第4章「猛射つ」は映像化されなかった。
テーマ曲
OP
vs. ~知覚と快楽の螺旋~ (1期、2期共通)
福山が原作を読んだイメージをそのまま楽曲として表現したもの。挿入曲としても使用されており、湯川が謎を解明して数式を書きまくるシーンで流れる。
2013年に放送を開始した第2期でもOPとして使用されているが、1期のものをそのまま流用しておらず、新たに新録したバージョンである「vs.2013 ~知覚と快楽の螺旋~」を使用している。
余談だが、間奏部分でディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」のフレーズが取り入れられている。
ED
KISSして (1期)
最愛 (劇場版『容疑者Xの献身』)
恋の魔力 (2期)
いずれも柴咲コウと福山雅治のユニット「KOH+」による楽曲。
後に福山雅治自身によってセルフカバーされている。
上の画像は左が1期のEDの「KISSして」を、右が2期のEDである「恋の魔力」の1シーンを描いたもの。