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ソドム百二十日の編集履歴

2013-11-27 12:59:15 バージョン

ソドム百二十日

そどむひゃくにじゅうにち

サディストの語源となったマルキ・ド・サド伯爵(1740年6月2日 - 1814年12月2日)が、フランス革命時にバスティーユに投獄されていた際に執筆。当初は、その卑猥すぎる(現在ででも)内容のため、カトリック世界では長く「禁書」指定であったが、禁書解除跡の後にフロイトなどの精神医学者や私文学(小説)世界に影響を与えた。

概要

ソドム百二十日あるいは淫蕩学校

仏語-Les Cent Vingt Journées de Sodome ou l’École du libertinage

マルキ・ド・サド伯爵により記述された小説というよりは文章である。この小説マルキ・ド・サドバスティーユ牢獄において執筆していた。しかし、彼はこの小説執筆中に精神病院に叩き込まれたため、草稿は彼の手元から失われた。この時、彼は「血の涙を流した」といわれているが、見たものがいないため、定かではない。このような状況では記憶を元に作品の復元を試みる可能性があるのではと思われるかもしれないが、彼はそれをしていない。それは、「自分の想像力を超えたものを表現することが出来なかったため、復元を断念した」であるとか、「あまりの執筆量の膨大さにどうしようもなくなった」であるとか、「牢獄の中で行ったエロ妄想をわざわざ復元する必要は無い」といった理由であるとされる。

彼の元から失われた草稿は、別の人物の手に渡ることで消失を免れていた。が、サド死後もキリスト教カトリックバチカン教皇庁などではタブー(禁書)指定され、20世紀に入るまでその禁令はとかれなかった。この草稿が一般公開されたのは、21世紀に入ってからのことである。


この作品に関する色々

この小説は各種の評価がされている。たとえば、「性的趣向の科学的分類」であるとか、「不潔なポルノ」であるとか、「道徳的なポルノ」であるとか、「人間の性善の風刺的回答」とかあと色々。また、この作品を元として映画を撮影したつわものも存在するが、さすがに完全に再現することは不可能であったといわれている。なお、日本にこの作品を紹介したのは澁澤龍彦である。


ストーリー

第1部~第4部で日記的に構成されている。

  • 第一部

時はルイ14世治世のフランス王国。悪徳徴税請負人(税務官)、残虐好き(サディスティクな)公爵淫猥法院長、男色司教の「4人の権力者」が人里はなれた館にて自分の快楽悦楽を満たす理想郷を作り上げ、その快楽を満たすためにフランス中から美少年美少女を拐かし、その中から最善な少年少女を奴隷として召し使わせる。第一部は登場人物の容姿の説明、館の様子や拷問部屋などの説明などである。

  • 第二部~第三部

「4人の権力者」による『規則正しい卑猥に満ちた日常生活』の記述が蜿蜒と続いていく。少年愛同性愛スカトロアナルセックスの連続が淡々とかかれる。拷問の描写は書かれていない。

  • 第四部

第四部から『一行日記』的な記述になり、それまでの前後設定を追うのが難しくなるが、少年少女たちが殺し合いや拷問にかかって死んでいく、いう感じの文章が連続してゆき、登場人物の数が合わなくなったり設定が合わなくなっていく。最終的な終わり方も不明確である。


登場人物

・『四人の権力者』(60~70代)

・『四人の妻・または娘』(50~70代)

・『四人の召使女』『八人の馬蔵の下男4人』(30代)

・『娘達のハーレム(五人)』『少年たちのハーレム』(15~13歳)


映画版パゾリーニ監督『ソドムの市

パゾリーニ監督は、1976年にこの本を素材として『ソドムの市』を制作、この映画ではスカトロ重視であったところが多く、他の項に載っている『残虐的性的行為』はキリスト教的な問題からできなかったという。作中に登場する青年女性はほぼ全裸ではある。

パゾリーニ監督の斬殺

パゾリーニ監督は、この作品を撮り終えた数年後、主演俳優に斬殺されてしまう。 その青年俳優の犯行理由としては、『同性の性的行為を強制された』などだそうだ。監督は数十回車にひかれ、ミンチにされた状態で見つかった。『同性の性的行為を強制された』というが、事前にその作品が『変態小説の元祖となった罪深い小説』であったことを知らなかったのだろうか…。もちろん、カトリック圏(ヨーロッパ)でも異端過ぎると思われたのか、各地で上映禁止が相次いだ。ただ、最近になってようやく再評価されるようになってきたという。


余談だが、少し前まで、ニコニコ動画において全編を視聴することができた。今ではそれらの動画は見当たらず、削除された模様。


外部リンク

wikipediaの該当項目

おそらくこれ(Wikiソースフランス語版)ックス]]・フェラチオ などの状況を記す。ただし、後々サディズムの語源になるほど虐待描写が書かれているわけではないが。決して読みやすい小説でもない。


関連タグ

小説 海外文学 マルキ・ド・サド

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