概要
『もう一度、光の中へ』の主人公でメインヒロインの少女。
エルミール王国の第一皇女だが、冤罪により処刑された隣国の皇女が生まれ変わった転生者でもある。前世の記憶を引き継いでいるため聡明で、優しい心の持ち主。また、今生では光の精霊使いの素質を有している。
前世
「同じ皇女であるのにも関わらずわたしには陰口が絶えなかった。」
「人々がわたしとマリアンヌを比べて後ろ指を指しても」
前世の名はアリサ・デル・イデンベル。
イデンベル帝国の皇帝ジュール・デル・イデンベルの娘。元第四皇女。
(母親もいるが名前は不明)
長男イシス、次男エルシス、三男のルルース、姉アデリーヌと末っ子のマリアンヌの兄弟がいるが、黒い艶のない髪に緑色のくすんだ瞳の容姿を持って生まれたため(ルルースと実母も容姿は酷似していたが)、白髪金眼のマリアンヌと比較され、家族から疎まれ、使用人から「カラス」と嘲笑されるなど周囲から邪険に扱われて育った。愛情には飢えていたが、人一倍家族を愛情をもって接し、
妹のマリアンヌを愛し、数少ない味方のアルセンとは交友関係だったはずだったが・・・・
「毒殺の濡れ衣を着せられるまでは。」
ある日マリアンヌを誘い仲良く茶会をしていたが自身が入れた茶を飲んだマリアンヌが突然血を吐き、倒れてしまう。そして茶会に誘ったアリサ自身が暗殺未遂を疑われ何も確証がないまま牢に入れられ、家族の前で「愛しいマリアンヌを嫉妬で毒殺しようとした」という罪状を与えられたことに、無実を訴えるが、当然妹を溺愛する家族からは聞き入れてもらえず兄ラキアスから「卑しい罪人であるアリサの両目を焼き、斬首刑にする」と一番惨い死刑を与えられる。そしてその冤罪はマリアンヌが仕組まれたことを処刑当日に面会に来た本人に告げられる。すべてに絶望したアリサはもう二度と
人間に生まれ変わりたくないと復讐の女神であるセレーネに願いを吐露しながら処刑されたのだが・・・
転生後
「神様に無視された、もう人間には生まれたくなかったのに、最後まで祈ったのに・・。」
エルミール帝国の皇帝のティリオン・ド・エルミールとその後妻アイリスの間に第一皇女として誕生する。転生した彼女は前世と違い容姿も美しく(前世はマリアンヌとは格差はありながらも凛とした穏やかな容姿であったが家族からはあまり良い印象を持たれていなかった。)銀髪碧眼という美しい容姿に変わり、家族や兄弟、使用人からも心から愛されるという立場になったが前世の記憶を受け継いだため困惑し、過去のトラウマが酷く付き纏い彼女自身なかなか心を開くことができなかった。しかし、母親や異母兄である第一皇子イシスをはじめとした周囲の愛情を受け次第に心を開き始め、過去のトラウマであるマリアンヌらイデンベルとの決着を付けるために大きく成長し始める。