概要
『もう一度、光の中へ』の主人公でメインヒロインの少女。
皇帝であるティリオン・ド・エルミールと皇妃アイリス・ド・エルミールの娘であり第1皇女。
義理の兄イシスとは兄妹。銀髪碧眼の美少女で、幼い頃に精霊使いの召喚を習得できるなど、光の精霊使いとしての素質を持つ。聡明で探求心が強いひた向きな努力家であり穏やかで好奇心旺盛な少女の一面も覗かせることもあり妹想いのイシスにやや手を焼きながらも家族を一番深く愛しており深い理由が隠されていた。
正体は前世の記憶を持った転生人であり、一度目の人生は悲惨で残酷な生涯を終えた人間だった。
過去
前世の名前はアリサ・デル・イデンベル。エルミール帝国とは敵対するエルミール帝国の第4皇女だった。だが生前では華やかで色彩豊かな容姿を持つ家族たちとは違い、くすんだ黒髪に深緑の瞳といった地味で暗い容姿を持って生まれたため周囲や家族たちから「カラス」とあだ名をされて馬鹿にされ冷遇されて育つ。密かに奥底でいつか自分を認めて愛してくれると日々願いながら信じて生きていた。(唯一弟も同じ容姿だが差別されていない。)だが同じ家族で宝のように家族から愛されている末の妹であるマリアンヌ・デル・イデンベルの毒殺の疑いをかけられたことで彼女を庇護する家族たちからは当然の如く疑いの目を向けられ、捕らえられたアリサは、いつか家族が無実を証明してくれると信じながら、1日1回一切れのパンとコップ1杯の水での牢獄生活を耐えていた。
だが願いは空しく宮殿に呼び出された直後家族皆に睨まれながら父から死刑を宣告される
愕然となるアリサの前にメイドの嘘の証言と嘘の証拠品がでてきたことから、(実姉には「罪人」と呼び捨てされ、末の弟からは「嘘つき」と糾弾される。)それでも「私はマリアンヌを殺そうと思ったことはありません」と泣きながら無実を訴え、同腹の兄、第1皇子ラキアスに救いを求めるが、冷酷無情にも頬を叩かれ、「この恥知らずの目を焼き潰して斬首刑に」と兄からの残酷な処刑を言い渡され、彼女は最後にもマリアンヌに慈悲と「誤解だと主張してほしい」と訴えるが当の被害にあったマリアンヌからも拒絶されたことで無慈悲で残酷な結末にただ打ちひしがれるしかなかった。死刑執行前独房にて対面したマリアンヌと対面するが彼女から「家族を自分の物にし愛されたいから一番家族の中で立場が低いアリサを殺すため冤罪をでっち上げた」とマリアンヌに嘲笑われながら本音と同時に黒幕だったことから全て絶望し、処刑の間り、帝国の神であり月の神・復讐の神であるセレーネに対し、「復讐の機会を討つこともできないのなら来世なんてほしくない、転生したくない」と来世の転生を拒絶を願い、処刑された。
だが憐みを持たれた神の慈悲ゆえに彼女はエルミール帝国の皇女として転生してしまうが、前世と違い自分を温かく愛し大切にしてくれる家族や精霊たちに恵まれるが、前世の仕打ちが酷くトラウマとなっておりイデンベル帝国の記憶も引き継がれているため人間不信となっていたことから転生先でも周囲に対し心を開くことができなかった。だがすべてが不信には思っておらず母アイリスやイシスたちに対して言葉を話すなど徐々に成長し始め既に成長した頃には家族やベルトモア家の公子のビオンとも仲は良好な関係になっていたが前世の記憶を持っていることは周囲には隠していた。だが茶会時に刺客にイシスと共に毒殺されかけ、生死をさ迷う中再び前世の記憶のトラウマが彼女を苦しめるが今の幸せな自分に勇気を貰い、回復後重傷だったイシスを助けるために中級精霊を召喚しイシスを助けた。のちにそれがイデンベル帝国の仕業(しかも兄ラキアスの差し金)であったことに怒りと困惑を隠せなかったが心から心配するイシスに「自分は前世の過去を持っていた、でも家族を殺そうとした冤罪を着せられて処刑された。」と前世の記憶を持っていることを打ち明ける。
事情を聞いたイシスからも「アイシャの話は全部信じる」とアイシャの味方だと諭され兄妹の絆は深く結ばれることとなった。成長後はイデンベル帝国にて黒幕であるマリアンヌからの悪意ある魔の手から家族や国を救うために奮闘する。