概要
1828年生まれ。スイスの実業家。国際赤十字・赤新月運動の創始者。
19世紀のイタリア統一運動、第二次イタリア独立戦争におけるソルフェリーノの戦い(1859年)
に遭遇し、当時の戦傷者のおかれた悲惨な状況を目の当たりにする。
1862年、戦傷者救護を主とする人道機関の創設を訴えた「ソルフェリーノの思い出」を出版。
その理念を実現すべく「五人委員会」をジュネーブにて結成。
これが後に赤十字国際委員会(ICRC)となり、国際赤十字・赤新月運動へ発展、
ジュネーブ条約などの国際人道法の実現、各国の赤十字社、赤新月社の設立へとつながった。
本人は、自身の事業の失敗により表舞台からは去り、貧困の中で世間からは忘れられた存在と
なっていたが、1895年、スイスの新聞記者によりその功績が紹介される。
1901年、第1回ノーベル平和賞を受賞。1910年、82歳で死去。