プロフィール
身長 | 182cm |
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体重 | 70kg |
年齢 | 20歳 |
CV | 鳥海浩輔 |
概要
主人公マローネと同じく、依頼次第で何でもやる請負人(クローム)を生業とする一匹狼の青年。マローネとは対極に位置する影の主人公とも言えるキャラクター。
正規の依頼よりも、他人が受けた依頼を勝手に遂行し、依頼主からの報酬を横取りするという”オクサイド”を主軸に活動している。その為請負人としての実力は高いものの同業者からの評判は悪く忌み嫌われているが、本人は悪びれる様子もない。
金に対する執着心が非常に強く、オクサイドをメインにしているのもとにかく金を稼ぐため。
後述する過去から”現実”を思い知った事で「所詮世の中は金」という考え方に至っており、さすがのマローネも「なんて悲しい考え方を」とショックを受け、「金さえあれば人の心も、誇りも、命すら買える、それが現実」という言葉にはマローネの相棒アッシュも怒りを覚えた。
能力は『覚醒の能力 サイコ・バーガンディ』。生命力を炎に変えて自身の潜在能力を引き出し戦闘力を増幅させる能力だが、肉体・精神共に消耗が激しく、多用すれば寿命が縮みかねない能力なのだが、それに臆することなく使用する。嘗てサルファーという怪物から世界を救った『勇者スカーレット』と同じ能力(ただし血縁関係はなく、偶然同じ能力が発現しただけ)で、潜在能力の高さに応じて最大パワーが変化する。ウォルナットも作中屈指の才能を持っているが、それでもスカーレットには遠く及ばないとの事。
金に執着している一方で身なりや生活に金をかけて豪遊するような事はせず、私生活は質素。何かと自分を気に掛けてくれるオウル族の情報屋パーシモンにも「(稼いでるくせに)相変わらず安い酒ばかり飲んでいるな」と言われる程。
ある依頼でマローネから報酬を横取りした事で彼女たちと因縁が生まれる。(マローネはその能力から「悪霊付き」と蔑まされており、この時はそれを隠して依頼を受けたことをウォルナットに暴露され、依頼人からの信用も失った。)この頃はマローネを『悪霊付きの小娘』とよび、所詮”現実を知らないガキ”程度にしか見ていなかった。
マローネ達との一件の後、「危険地帯の『魔島』にいる”虹色の鳥”を捕まえる」という依頼が出回り、高額な賞金が掛けられている事を聞きつける。傭兵団(レイヴン)に新入りとして潜入しつつ、競合相手達を密かに次々と罠に嵌めていき、最後には虹色の鳥を手に入れたマローネ達に襲い掛かる。
しかしあの一件から様々な経験を経て精神・実力共に成長したマローネ達に返り討ちにされ、更に潜入していた傭兵団に罠を仕掛けて賞金を独り占めにしようとしていたことが露見し、制裁を受けて体はボロボロ、身ぐるみも剥がされてしまう。以降は計画を邪魔したマローネ達を逆恨みするようになる。
ウォルナットが金に執着する理由、それは彼の家族に由来するものだった。
実はウォルナットは、マローネの親友となる少女カスティルの実兄。本名を『フェイディッド』という。
彼とカスティルは元は孤児として孤児院で暮らしており、その後現在の両親サフランとジョーヌに引き取られた。両親は彼らを実の子供のように親身になって接してくれたが、元気で腕っぷしもあったフェイディッドは周りの子供からは「拾われっ子」と(嫉妬心混じりに)揶揄われ、大人からは出生から”素行の悪い不良”のような扱い(時にはいわれのない罪を糾弾されたり)を受け、怒りで抗議しようものなら「それ見たことか」と更に蔑まされ...という悪循環に陥っていった。
やがて周りを信用できなくなったばかりか、育ての親すらも「どうせ自分を邪魔者だと思っている」と考えるようになり、家を飛び出す。病弱なカスティルは「両親からも嫌われてはいないから」と家に残し、自身の形見として首飾りを残していく。(この首飾りは後に友情の証としてカスティルからマローネに託される)。
その後、カスティルの高額な治療費の為に両親が苦心している事を聞きつけ、自らも請負人として密かに金を稼ぎ陰ながら援助を始める。しかし正規のやり方では稼ぎが悪く、「いつまでも金が払えないなら」と医者からも見放されてしまう。
こうして彼は周りの人間を「自分を見下してきた者」として忌み嫌うようになり、「金が無ければ大切な人を助ける事もできない現実」を憎み、なりふり構わないオクサイドで金を稼ぎ、只一人の愛する肉親であるカスティルの治療の為に生きるようになっていったのだった。
”虹色の鳥”の一件で広まった悪評で依頼はおろか”オクサイド”ですらも報酬を貰えなくなり、暫くの間は酒浸りになっていた所、ある依頼で実家のある島に戻ってくる。その時”自分がカスティルを助けようと働いていたのを邪魔したマローネ”と妹のカスティルが親友同士である事を知り激しく動揺。更にマローネが悪評にめげることなく真摯に依頼に取り組んでいたことから周りからの評判が上向きに変わり、おまけにマローネが善意から報酬を殆ど貰わずに依頼を受けている事を知った事で、自身の今までの生き方を否定されたように感じ、更に憎悪の感情を募らせていく。
偽の依頼でマローネ達を因縁の地『魔島』におびき寄せ、自分と似たような境遇にありながら「今まで自分を蔑んできた者達の為に働く」「報酬を受け取らず、金を集めて病気の友人(カスティル)を救わない」マローネの生き方を否定する(=自分の生き方が誤っていた事を認めたくない)為に、半ば自暴自棄になりながら彼女達に決闘を挑む。しかし実力の差は明らかであり敗北、失意の中で感情を爆発させる。
直後、嘗て勇者スカーレットが怪物サルファーを退けた地である『魔島』で勇者と同じ能力を行使した事が呼び水になったのか、再びサルファーが『魔島』に現界してしまう。
結果的に世界を滅亡の危機に陥れてしまった事に絶望するウォルナットだったが、そんな中でもマローネが自身の身を案じ、世界滅亡を回避するために奔走しようとする姿を見た彼はマローネに「オレのせいでこうなったのになぜオレを責めない!?オレなど眼中にないという事か!?」と問い詰める。
しかしマローネは「あなたを責めても何も解決しないから」と諭す。マローネの生き方がただの善意ではなく「困っている人を助けて問題を解決し、喜んでもらうため」(カスティルの治療費を肩代わりしなかったのも、「病気で役立たずで周りに迷惑をかけている」と自分を責めるカスティルに、ただ治療費を渡しただけでは益々自分を責めるだけで、根本的な解決にならないと思ったから)というれっきとした理由があることをここに至って理解し、自分の生き方が間違っていた事を認める。
その後一旦身を隠していたが、サルファーとの最終決戦においてカスティルがマローネ達の支援の為に『魔島』にいることに気付き、戦いの場に現れる。最期は妹を、妹のいる世界を救う覚悟を決め、自らを犠牲にしてサルファーを別次元に押し返そうとするアッシュの役割を(お得意の)”横取り”し、カスティルに正体を明かすことなく、嘗ての勇者と同じ能力を全開にしてサルファーに挑みかかり、そのまま次元の彼方へとサルファーと共に消えていった。
余談
次元の彼方へ消えていった事で死亡した事になったようだが...?