曖昧さ回避
- ファントムブレイブの主人公の1人。本項で解説。
- ドラゴンクエストⅩの登場人物→マローネ(DQ10)
「さまよえる魂よ!導きに従い現われ出でよ!奇跡の能力!シャルトルーズ!」
プロフィール
身長 | 139cm |
---|---|
体重 | 31kg |
年齢 | 13歳 |
CV | 水橋かおり |
概要
本作の主人公の一人。生まれつき死者の魂『霊魂(ファントム)』を操る不思議な能力を持った13歳の少女。
請負人(クローム)という依頼を受けて仕事をこなす職を生業としており、小さな孤島・おばけ島でもう一人の主人公である霊魂のアッシュと暮らしている。
性格は非常に前向きで思いやりのある心優しい性格で、時に「甘い」「お人好し過ぎる」とまで言われる程。若干天然な所もある。
自身の能力が災いして周囲から「悪霊憑き」と呼ばれており、請負人という職種が作中世界『イヴォワール』においても下級層の職である事も重なり、報酬を踏み倒されたり、差別や中傷を受けることも多い。(自分の住む島も本当は別の名前があるのだが、マローネが住み着いたことで霊魂達が集まってきたために”おばけ”島と呼ばれるようになったほど。)
「お前は自分の能力のせいで人から嫌われる事になるだろう。だけど、その人たちを恨んじゃいけない。お前の能力は人を助けるために神様が与えてくださったものなんだからね。人を助けるんだ。思いやりのある優しい子になるんだ。そうすれば、きっといつか、みんながお前の事を好きになってくれるはずだ。」
という言葉を信じ、めげることなく明るく前向きに、人々の役に立つために日々仕事に励んでいる。
実は考え無しにひたすら優しいのではなく、「どうすれば人を助けられるか」「どうすれば問題を解決できるか」という根本的な解決方法を考えた上で、優しさを持って物事にあたっている。そうした彼女の純粋な優しさが、人々を少しずつ変えていくことになる。
過去の出来事から特に命を大切に思う気持ちが強く、誇りや恥に拘って命を顧みない者には怒りを露にすることもある。
奇跡の能力・シャルトルーズ
父親のヘイズから受け継いだ能力。
ヘイズのものは対象を癒す治癒能力が主だったが、マローネに宿った物は治癒の力に加え、死んだ生物の魂『霊魂』との対話や召喚、霊魂を物体へ『憑依(コンファイン)』させる事で霊魂に実体を与えることができる。ただし憑依は時間が経過すると解除され霊魂に帰還(リムーブ)してしまう。また憑依中に倒された霊魂は魂滅(いわゆる戦闘不能)になる。
マローネがゲーム上決して魂滅しないのもこの能力によるもの。
冒頭のセリフは能力を使う際の詠唱。
戦闘
他ユニットと違い生身のため、リムーブ制限がない。
もし戦闘不能の状態で戦闘に突入した場合は、HP1で復活した状態から開始される。
能力はSPDが比較的高い以外は飛び抜けたものが無く、回復系の素質とまだ高めのRESを活かして回復役に…と思わせて、「回復系・RES依存の攻撃技」も存在するゲームなので攻撃役も出来たりする。
また、やり込むとユニットのパラメータよりアイテムのパラメータの方がずっと上げやすく、SPDが高ければ連続でターンが回ってくるゲームなので、強化しまくったアイテムを持たせてしまえば敵を全滅させるだけなら一人で出来てしまう。
勿論アイテムの持ち帰りなどリムーブしないと出来ないこともあるし、戦闘でも大抵はコンファインを駆使した方が効率的なので「極まるとマローネ無双」が同作の全てではない。とはいえ他の霊魂がやられてしまっても最後の砦となれるので、強化しておいて損は全くない。
経歴
- 過去
5歳までは請負人の両親と、同業者で家族ぐるみの付き合いをしていたアッシュと共に4人で平穏な日々を過ごしていた。この頃はまだ霊魂と対話ができる程度の能力だった模様。
しかし本編の8年前、5歳の誕生日を迎える日、アッシュ達三人がとある依頼で想定外の強大な敵に襲われ、三人は死亡。死に際にヘイズの能力で奇跡が起こり、唯一アッシュだけが霊魂としてこの世に留まり帰還する事ができたが、身寄りのない状態となってしまう。
その後孤児院に引き取られていたが、11歳の時にその孤児院が盗賊(ベリル)に襲われ、事件の中で能力が完全覚醒する。その後は両親の言葉を胸に、孤児院を出てアッシュと共に請負人を始める。
しかしその能力のために「悪霊憑き」と気味悪がられて各地を転々とし、本編開始の少し前にボトルメール工場主のシェンナからおばけ島をレンタルする。
- 本編
本編開始時では安心して定住できる場所を手に入れるとして、おばけ島を買い取るための資金を集めることを当面の目標としていた。
度々中傷ボトルメールが届いたり(マローネが傷付かないようにと、彼女が見つける前にアッシュが隠れて廃棄していたが)、依頼人に報酬を踏み倒されたりといったトラブルに見舞われながらも、両親の言葉を信じ、懸命に請負人として働いていた。
ある時自身の噂を知らない人物から「島を占拠した『悪霊(霊魂とは別)』を退治して欲しい」という依頼が届き、人々が島に帰れるならと『悪霊憑き』の噂のリスクを承知で引き受ける。しかし途中で”依頼の横取り(オクサイド)”をメインとする請負人ウォルナットと遭遇、彼によって依頼人に「悪霊憑き」の噂がバレてしまい、報酬は横取りされ、依頼人からも噂を隠していた事を非難され、挙句には騒動の犯人扱いされてしまう。流石にこの時ばかりはマローネも精神的に堪え切れず「請負人を辞め、人々との関わりを断って一人で生きていった方が誰にも迷惑をかけないし、人の為になるのではないか」と思い詰め始める。
そんなある日「病弱な娘を守ってほしい」という緊急の依頼が届き、島に現れた謎の魔物を退治する仕事を請け負うが、これが彼女の人生が少しずつ変わっていく転機となる。
仕事の中で依頼主の娘のカスティルと出会う。カスティルはマローネの噂を父から聞いたが、その事で彼女を気味悪がったりはしない素直で優しい少女だった。自身の能力・霊魂のアッシュを見ても恐れるどころか、「病弱で人に迷惑をかけてばかりの自分と違い、同い年なのにマローネは自活している」と憧れの視線を抱かれ、戸惑いながらもカスティルと意気投合。彼女から「友達になってほしい」と言われ、初めて同年代の友人を持つことになる。が、魔物退治を終える間際、カスティルの父が横やりを入れる形で報酬の支払いを有耶無耶にしてしまう(父親にもカスティルの高額な治療費を賄うためという事情があった)。友達ができた時点で報酬の事など忘れていたマローネにとっては「報酬欲しさにカスティルを助けようとした」と思われた事がショックであり、失意のままカスティルに別れも告げずに島に戻ってしまう。「もう請負人を辞めようか」とまで考えていたが、後日カスティルから謝罪の手紙と共に友情の証として首飾りを送られたことで寸でのところで思い留まった。
両親の言葉を信じて生きてきたことで初めて友達ができ、自信を深め始めたマローネはその後も精力的に仕事をこなす。ある依頼では自然豊かな島の森にすむ種族『パティ族』を島の開発事業から救おうと、依頼主に嘘をつき、高額な報酬を蹴ってでも彼らを助ける方法を選ぶ。すると後日、パティ達から助けてもらったお礼にと大量の財宝を貰い、レンタル島を購入できるほどの資金を手に入れる。
おばけ島のオーナーのシェンナに島の購入を願い出た所、シェンナから「危険地帯の『魔島』にいる”虹色の鳥”を捕まえたら島を売るを考えてもいい」という条件を掲示される。紆余曲折の末”虹色の鳥”を手に入れるが、ここでウォルナットと再会、賞金欲しさに鳥を横取りしようとする彼と交戦する。
何とか勝負には勝ったものの、命を顧みずに金を手に入れようとするウォルナットの必死さを見て放っておけず、鳥を彼に渡すことにする(流石にアッシュからも「お人好しすぎる。何のためにここまで頑張ったんだ」と言われた)が、鳥は光を放ちながら消えてしまう。
結果をシェンナに話すと突然彼女が「気が変わった」と言い出し、なんと船の模型と交換する形でおばけ島を手に入れる。狐につままれたような気分だったが、とはいえ念願の自分の島を手に入れた。
それまでの仕事が少しずつ評価されてきたことで中傷メールも減り、アッシュからは「これを機に請負人を辞めるか?」と問われるが、「自分の能力が人を助けるのに役立つのなら」と、”困っている人を助ける”という新たな決意を胸に、請負人を続けることを選ぶ。
生活できるだけの資金が稼げれば問題ないという状態にもなったことでより「人々の問題を解決する」ことに注力するようになり、低報酬(時には無償)で依頼を引き受けるようにもなり評判も良くなる一方で、以前依頼を受けて知己となった貴族のモルト伯から、イヴォワールを度々襲う怪物・サルファーの再来襲の兆候がある事を聞き、緊急の依頼が増えてきている現状に不安を抱く。更にこの時期に「両親やアッシュを殺したのはサルファー」という真実を知ることになる。
そんな時、突然ウォルナットに因縁を付けられ、戦いを挑まれる。
実はウォルナットにもある事情で世間から誹謗中傷を受けてきた過去があり、虹色の鳥の一件で邪魔をされた恨みだけでなく、自分と似た境遇にありながら、自分を蔑んできた人々の為に働くというマローネの姿に自分の生き方を否定された気持ちになった彼は、それを否定するために。自分の生き方が誤っていた事を認めたくないがために、半ば自暴自棄になりながら戦いを挑んできたのだった。
しかし交戦の中でウォルナットが能力を全開にしたことが引き金となり、因縁のサルファーがイヴォワールに再度襲来する事態を招いてしまう。しかしマローネは「俺のせいだと何故責めない」と言い張るウォルナットを(「責めても何も解決しない」から)責めず、イヴォワールを救うために奔走する。この中でシェンナから、自身が嘗てサルファーを退けた『勇者スカーレット』である事、その戦いで負傷し戦えなくなった自分に代わり、マローネに世界を守る新たな希望になれる力があるかを確かめていた事(その為におばけ島をレンタルさせていた事)を知る。
シェンナやモルト伯など嘗て自分が助けてきた多くの人々からの助けを受け、最終的にはサルファーを打倒。世界を救った彼女は”英雄”と呼ばれるようになり、両親の言葉が遂に実を結ぶことになる。
それでも彼女は変わることなく、「自分の能力が人を助けるのに役立つのなら」と、以降もアッシュと共に困っている人を助けるために請負人を続けていく、という所で物語は終了する。
余談
名前の由来は「栗色」を意味するイタリア語の「マローネ(Marrone)」から。
頭部に蔕のようなアホ毛があるのが特徴だが、デザイン担当の原田たけひと氏曰く「立体を無視して常に背の方を向くアホ毛」らしい。
シナリオ担当の新川宗平氏曰く「どんな状況でも最終的にポジティブシンキングができる、ある意味作中最強キャラ」との事。
関連タグ
ファントムブレイブ ファントムキングダム 魔界戦記ディスガイア3
アッシュ:保護者兼相棒。外部作品でも共にゲスト参戦する事が多い
クローネ:並行世界からやってきたもう一人のマローネ。
カスティル:初めての親友。外部作品によってはゲスト参戦する事も。
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