概要
2008年1月31日に日本一ソフトウェアより発売された、『魔界戦記ディスガイアシリーズ』の第3弾に当たり、同社初のPS3対応ソフトである。
キャッチコピーは「400万時間遊べる史上最凶のシミュレーションRPG」。
今回はいわゆる学園もので、前作のシナリオの評価が低かった影響か、作風が初代と同じ笑いあり涙ありのドタバタ劇へと回帰している。
基本的なシステムは1や2をベースとしているが、プラットフォームが変わった為か一部のシステムで大幅な変更が見られる。
演出カット、高速化などプレイを快適にする要素が本格的に実装されたのはこの作品から。新しいやり込みとして装備適正を鍛える「学級界(後のキャラ界)」、パラメータを底上げする「神水」などが実装された。教室(凶室)にキャラクターを並べてステータスを強化したり、連携率を高めたりするなどのお遊び要素も。
またアイテムを丸々複製するという、チートじみた性能を持つ「ねこばば屋」が実装され、ファンの間で論争を巻き起こした。またバグが多かったり、いまいち不親切な点が見られるなど、システムにはまだまだ改良の余地が見られる。
後にPSvita版である『3 Return』が発売。ねこばば屋を続投し、安易な稼ぎシステムを廃するどころかむしろ加速させるという振り切った調整により、ボスを倒すたびにパラメータが強化される(無限に)、5分でレベル9999、最強装備をちょっとの手間で何本も量産するなど、初代や『2』の頃からは考えられないほどぶっとんだ内容と化した。
あまりの手軽さから、初代や『2』の地道すぎる作業にはについて行けない…という層の心をわしづかみにすることに成功した。またシステムも改善に改善を重ねた結果、完成度の高いものとなり、「日本一ソフトウェアといえばバグ」という悪い風潮を吹き飛ばすことにも成功した。
ストーリー
舞台は「魔立邪悪学園」。
魔界全てが巨大な学校という風変わりな魔界であり、そこに生きる悪魔は「生屠(せいと)」として「凶師(きょうし)」の教えを受けながら、一人前を目指し日々悪行に勤しんでいた。
そんな学園における理事長の一人息子マオは、登校日数ゼロのひきこもりという、善悪の基準が逆な魔立邪悪学園においてナンバーワンのエリート優等生。
今日も自室に籠もってゲーム三昧の日々を送っていたが、人間界から勇者がやってきたという知らせを聞き、ゲーム機を壊した父への復讐に「勇者の力」を使ってやると考えていたため早速捕獲に乗り出した。
だが、当の勇者アルマースは臆病なニセ勇者であり、憤慨したマオは「何としてでも本物の勇者に成長させ、その力を頂いてやる」と、彼を子分に学園中を奔走するのだった…。
登場人物
メインキャラクター | マオ ラズベリル アルマース じいや サファイア・ロードナイト チャンプル先生 ビッグスター様 極上のサルバトーレ 折り鶴の明日禍 リリアンの狂子 アタック三兄弟 ゴールドナックル先輩 |
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サブキャラクター | ニジレッド アサギ アクターレ ラハール エトナ フロン |
マンガオリジナルキャラクター | メイ |
汎用キャラクター
人型汎用キャラ | 戦士(男) 戦士(女) 魔法使い(男) 魔法使い(女) 僧侶(男) 僧侶(女) 格闘家(男) 格闘家(女) アーチャー(男) アーチャー(女) ガンナー(男) ガンナー(女) 忍者(男) 忍者(女) 侍(男) 侍(女) 重騎士 盗賊(女) 賢者 魔物使い 狂戦士 呪術師 覆面ヒーロー 魔法剣士(女) 魔人 応援師 |
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魔物型汎用キャラ | 粘泥族 猪人族 魔翔族 珍茸族 妖霊族 寝子猫族 プリニー族 屍族 傀儡族 妖花族 水魔族 怪鳥族 死告族 幻獣族 聖竜族 夜魔族 死竜族 樹巨人族 銃魔神族 焔鬼族 |
特典キャラクター
DLC追加キャラクター
6月配信 | アデル ロザリンド 猫娘族 |
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7月配信 | 小暮宗一郎 ハナコ タロー |
8月配信 | 雪丸 ティンク 魔王プリエ |
9月配信 | マージョリー ゼタ プラム |
10月配信 | ゴードン ジェニファー サーズデイ |
11月配信 | リベア ギグ 主人公プリニー 邪竜族 |
12月配信 | 人間カーチス プリニーカーチス 中ボス |
PSVita版追加キャラクター
各種新要素
- ジオシンボルがジオブロックに変わった。
前作までのジオシンボルと異なりジオブロックその物はオブジェクトとして上に乗る事が可能になった。前作までと同様にジオブロックがジオパネルに乗っている場合はジオパネルにジオブロックの効果が出る他、ジオブロックに乗っているだけで(ジオパネルが無くても)乗っているキャラクターに効果が発揮される。
また、これによりジオパネルが登場せずジオブロックのみのステージも登場するようになった。
ジオブロックのみのステージにおいては同色のジオブロックを投げて繋げる事で同色の隣接しているジオブロックを全て消滅させることが出来るが、最初から繋がっている同色のジオブロックは持ち上げることが出来ない。但し、特殊技(拳技など)でブロックを引き剥がしたものを、再び投げてくっつけた場合は消滅する。
- 特殊技はマナを使って習得(強化)する
前作までは武器レベルを上げる事で武器特殊技を習得することが出来、魔法については所定のキャラクター、またはエクストラゲインにより習得出来たが、今作ではどちらもマナを使って習得することになる。但しキャラクター固有の特殊技は従来通りレベルアップにより習得する。
武器特殊技、魔法は習得出来るものがキャラクターによって決まっている。
また、武器特殊技や魔法はマナを使う事で強化することが出来る。強化をすると威力が大幅にアップするが消費SPも大幅にアップする。魔法については強化をすることで射程と効果範囲を広げる事が出来る。
これにより、前作までだとレベルが上がってくると無駄になりがちだったマナが今作では非常にどのように使うかという計画性が求められる。
- エクストラゲイン(師弟システム)の消滅
エクストラゲインは消滅したため、前作まででいうところの師弟関係はない。これにより、魔法の継承は後述の学級界によって行うことになるのだが、継承できる数が非常に限られているため、こちらも計画的な継承が求められる。
- 学級界の追加
キャラクターの固有のパラメータ(投げの射程や反撃回数)などを強化可能なアイテム界のキャラクターバージョンともいえるランダムダンジョン。
ゲーム内で一定条件を満たす事で利用が可能になる。所定のマナを利用することでキャラクターの固有のパラメータを強化出来る。これにより、前作までは育てる事が出来なかった投げ射程や装備適正などを強化出来る。
他にも他のキャラクターの魔ビリティ(固有を除く)や特殊技(固有を除く)を継承したり、ここでしか習得出来ない特殊技が習得出来たりすることもある。
アイテム界と異なりこちらは必ずジオブロックが大量に積まれたマップで構成されている。階層は10階で固定であり敵の強さは強化するキャラクターのレベルによって決まる。また、デールで脱出可能であるが一度脱出した場合途中から再挑戦は出来ない。
また、キャラクター毎に学級界に挑戦できる回数は決まっている(そのため、先述のように脱出するとその回数を無駄にすることになる)。しかしながら、転生を行うことで挑戦可能回数はリセットされる。
- 魔ビリティの追加
前作までもキャラクター毎に特殊な能力を持っていたが今作ではそれが魔ビリティとなった。魔ビリティはキャラクター毎に決められた固有魔ビリティと汎用魔ビリティに分かれている。
固有魔ビリティは外すことも出来ず変更も出来ないが汎用魔ビリティは自由に着脱可能であり他の職業で習得したものであっても引き継がれる。
汎用魔ビリティはマナを使って習得出来る他、学級界で引き継ぐ事も出来る。
- 魔チェンジ
特定の条件を満たす事で利用出来る。魔物型のキャラクターのみが利用可能で、隣接する味方人間型キャラクターの武器に変身する。
魔チェンジをした後の武器の種類は魔チェンジする魔物型のキャラクターによって決まっており武器のパラメータは魔チェンジする魔物型のパラメータによって依存する。よって、弱いキャラクターで魔チェンジすると結果としてパラメータが下がることもある。このシステムは後に発売された魔界戦記ディスガイア2のPSP版に逆輸入された。
- 投げレシーブ
味方魔物型キャラクターにキャラクターを投げることで、その魔物型キャラクターの向いている方向に更にキャラクターを投げてくれるようになった。これにより行動終了にはならないので、ターンを消費せず更に遠くの場所までキャラクターを運ぶことが可能になっている。
このシステムも魔チェンジ同様に、後に発売された魔界戦記ディスガイア2のPSP版に逆輸入された。
その他の細かな違い
- 師弟関係の廃止……これによりどのキャラクターで新しいキャラクターを作っても差異はない。
- 拠点(凶室)の追加……拠点でキャラクターを席替え(配置換え)することによって委員会による効果を発揮させたり、連携発動率を操作できる。
- 委員会の追加……キャラクターはいずれか1つの委員会に所属することが出来、所属することで様々なメリットを受ける事が出来る。