概要
略さずに言うとクリトリス・ピアッシング。性器ピアスの一種。
乳首ピアスと同様に単なる装飾としてだけでなくSMプレイの道具としても使われる。
創作上ではクリトリス包茎の治療と称して付けられる事もある。
クリトリス本体ではなく包皮を貫通する場合はクリトリスフード・ピアッシングという。
包皮を縦に貫通させるとバーティカル・クリトリスフード・ピアッシング(VCH)、
包皮を横に貫通させるとホリゾンタル・クリトリスフード・ピアッシング(HCH)となる。
これらは厳密にいえばクリトリス・ピアッシングではないが一般的には同一視されている。後述するようにクリトリス本体のピアスは非常に珍しいため、むしろクリピアスといえば包皮のピアスを指している場合が多い。
クリトリスフード・ピアッシングは古くからボルネオ島の先住民のダヤク族などに見られたが、クリトリス本体のピアスは1970年代のロサンゼルスで初めて行われたとされている。
実施
化膿止め軟膏をつけたニードルをクリトリス本体に対して垂直または水平に貫通させピアスをとりつける。神経が集中する場所であるため施術時にかなり痛みが伴う。そしてピアスのスペースを確保できるほどにクリトリスが大きくなければ施すことができない。クリピアスが可能な女性はおおよそ20人に1人といわれている。しかもそれはアジア人よりもはるかにクリトリスが大きい欧米人基準での話である。「細いピアスを着ければいいんじゃないの?」という疑問もあるだろうが、細いピアスが服や何かに引っかかってピアス穴を引っ張った場合、チーズカッター現象で穴が裂けてしまう。例えるならバターナイフがバターを切るように、刃が無くても細い棒に引っ張られると肉は切れてしまうのだ。なので一定以上の太さのピアスが必要になるのである。
さらにピアッシング時の技術的難易度も高く、(近年クリピアスの施術を行っているピアススタジオや病院が増えてきているとはいえ)とてもレアなピアスであると言える。
性的刺激・効果
このピアスはつまりクリトリスの内部に異物を埋め込むということであり、施術時の傷が治りピアスホールが安定すると通常、強烈な性的刺激が得られる。
ピアスが揺れや振動を受けた時は勿論、クリトリスが勃起するだけでも内部で神経が圧迫され刺激が生じる(男性器の亀頭のピアスでも同じ症状が出る事がある)ため、極端なケースでは一日中オーガズムが止まらない状態になる。
しかしその一方で少し感度が上がるだけ、もしくは何の変化もない場合もあるなど、性的刺激については個人差が大きい。個人差が生まれる原因はピアスと神経の位置関係やピアッサーの技術(内部組織をあまり傷つけずに穴を開けられたか)などが考えられているが、事例が少なすぎるため明確な答えはプロのピアッサーにもわかっていない。
性的刺激の他にクリトリスが肥大化する効果がある。