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解説

ボディピアスの一種で主に女性器男性器に、あるいは恥丘肛門会陰などに穿孔を施すものを指す。

最古の記録によれば推定4~5世紀に成立したカーマ・スートラには記述があるとされる。ピアスの歴史は、信頼できる情報源が少ないためハッキリしたことは分からないものの、東南アジア諸地域に見られたとされる。これはキリスト教、イスラム教の広がらない地域に民族固有の伝統が残っていたことに関係する。

ヴィクトリア朝のイギリスにおいて乳首ピアスと共に性器ピアスも流行したとされているが、この流行は短命のまま終わる。再び、性器ピアスが流行し始めたのは、20世紀後半からになる。


性器や肛門などの不衛生な場所に施すピアスであるが、血流が多く、他の部位より清潔に保とうと人体が設計されているため、健康状態に留意すれば早くて数週間で傷が癒える。同時に手術には大量の出血が伴う。また身体を洗う際には十分な注意が必要となる。矛盾するようだが、これは質の良い石鹸や洗剤を使用することが好ましいという事、何より洗い過ぎたり、間違った洗い方をしたら人体がどれだけ清潔に保つように機能していても、こちらがそれを損なうという事を留意する必要がある。

男性器の場合、コンドームを使用すると外気との接触を避けることができるため、推奨されている。


性器ピアスは単なる装飾というだけではなく、性感を誘発させる事も重要な目的としている。先述したカーマスートラでは性交時の快感を強める方法として記されている。またピアッサーのダグ・マーロイやジム・ワードは交流のあったSMコミュニティに性的刺激を得るためのピアスを提供した。



男性器

男性器のピアスでカーマ・スートラに紹介されたのがアパドラビア(Apadravya)である。

これは亀頭部分をピアスが垂直に貫通する穴を空け、そこにバールピアス(棒状のピアス)を通すタイプであり、より強い快感を与える目的があると考えられている。これに対し、ピアスが水平に亀頭を貫通するピアスがアンパラング、両方を組み合わせたものがマジック・クロスである。

敏感な亀頭部分に穿孔手術を施すため、このピアスは貫通時に最も苦痛が伴い、また大量の出血が伴うとされる。手術は1回でも可能だが、2度に別ける場合もある。2回に別けて行う場合、まず1回目でバールピアスを尿道を通して尿道口から出す手術を行う。このままの状態のピアスをプリンス・アルバートという。その次に尿道を完全に貫通し、完成させる。

ピアスの大きさは、勃起した時の亀頭部分の太さに合わせる。通常、この尿道を通すアパドラビア、アンパラングだが、尿道を避けて穿孔することも可能である。ただし、小さな亀頭に通っている尿道を避けることは、普通の男性器のサイズでは不可能である。


プリンス・アルバート(通称、PA)は、陰茎小帯(裏スジ)から尿道にピアスを通し、尿道口から出すタイプである。使用されるピアスは、カーブド・バーベルやサーキュラー・バーベルのような湾曲した棒状のピアスやキャプティブビーズリング(ビーズ状のアクセサリーで輪を止めるタイプ)、セグメントリング(輪が結合するタイプ)を用いるが、PA特有の装飾品といえばプリンス・ワンドである。これは尿道内に金属の棒を通し、陰茎小帯に開いたピアス穴から一部を出して固定するものであり、身体の外に尿道が飛び出している男性器にしか着けられない。ちなみに裏スジではなく亀頭を貫通するPAは、リバース・プリンス・アルバートという。

これらは尿道を通るため、排尿時に尿が飛び散るなどの不便があるため、外す方が良いとされる。またオーラルセックスの時に歯や口の中を傷つける危険があると指摘されている。さらにコンドームが破ける、アナルセックスには向かないという意見もある。


尿道を通さない他の男性器のピアスには、まずダイドー・ピアッシングがある。

これは亀頭冠(カリ)にピアスを着けるタイプで通常、真っ直ぐなバールピアスを使用し、中央に一つか、左右に二つ着ける。亀頭冠を、ぐるっと囲むほど複数のピアスを着ける場合、王冠と綽名される。

ただし、包皮(包茎)が被ると不衛生になるため、やめた方が良い。

次にフレナム・ピアッシングは、裏スジにピアスを着けることである。複数のピアスを男根に縦に並べるものをフレナム・ラダー(はしご)と呼ぶ。男根の付け根に着けるタイプを表だとピュビック、裏だとローラムと呼ぶ。これらは性交時にクリトリスを刺激すると言われている。

陰嚢(玉袋)に着けるタイプは、ハファダと呼ぶ。


女性器

恐らく実際には耳ピアスすら開けたことも、また着けている人に触れたことすらないであろうオタクたちにとって性器ピアスと言えばクリピアスではないだろうか。

個別記事→クリピアス


イザベラ・ピアッシングはクリトリスを跨いで深くシャフトを通すピアスである。これは尿道の上に穴を開け、女性器の上、恥丘にピアスを通すタイプである。これは長年、クリトリスの神経を傷つける危険が指摘されていた中、2008年に発表された。これに対し、従来のタイプがクリトリスの上から恥丘に通すネフェルティティ・ピアッシングである。そして陰裂の上部から下腹部にピアスを通すタイプをクリスティナ・ピアッシング、あるいはヴィーナス・ピアスとする。これらはディープ・フード・ピアスに分類される。


クリトリスを通らない女性器の他のピアスは、まずラビア・ピアッシングと呼ばれ、小陰唇ピアス(インナーラビアピアス)、大陰唇ピアス(アウターラビアピアス)に別けられる。いわゆるビラビラに開けるピアスだが、水平に左右の陰唇を結ぶ場合、トライアングル・ピアスと呼ぶ。これは陰核と二つのピアス穴を結ぶ3つの点が三角形に並ぶことに由来すると言われている。

次にプリンセス・アルバーティナが新しい女性器ピアスとして1995年に発表されている。これは男性器ピアスのPAと同じで尿道を通ることから名付けられたが、こちらは尿道口から入り、膣を通るという点で女性にしかできないピアスとなっている。しかし男性と違い女性の尿道内は清潔に保つことが難しくリスクが、より高いと指摘されている。また女性の尿道はピアスを通すほど大きな人は少ないため、珍しいタイプと言える。


性別不問

会陰(性器と肛門の間)に着けるタイプをギーシュと呼ぶ。ギーシュ・ピアッシングは肛門に近いこともあり、衛生的に注意が必要とされ、座る時に違和感があるという意見もある。また性交時には特に機能しないと思われる。女性の場合、女性器を通して垂直に通すフォルシェ・ピアッシングと呼ぶ。

肛門を通るものをアナル・ピアスというが、衛生上の問題から開ける人は少なく、情報も少ない。


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