グリモワール(第七王子)
ぐりも
『だ、大丈夫です、オレのことはグリモと呼んでくだせぇ』
グリモワール(第七王子)とは、『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』の登場人物。劇中での愛称は「グリモ」。
かつてサルーム王国を滅亡寸前に追い込み、本に封印され城の地下書庫に厳重に封印されていたいにしえの魔人。ただし、経年により封印は解けかけていた。
封印された禁書や魔人を確かめるべく書庫に侵入したロイドに封印を解かれ、古代魔術を教えるという名目で封印を解いたロイドに攻撃を加えるもその全てを防がれ、逃亡も許されず圧倒的な実力差で敗北。
そのままでは魔術に対する耐性を持っていることを知ったロイドからどれだけの魔術を耐えられるのかの実験台として使われそうだったため、慌ててロイドに降参しかわいらしい姿に変身し使い魔になった。
すぐに信用して懐に入れたロイドの隙を突いて精神を乗っ取ろうと画策するものの、高すぎる魔力密度で取り入る隙がなく当面は使い魔として過ごすことを決めた。
その後も打倒ロイドを掲げてはいるものの、なんだかんだで使い魔生活をエンジョイしている。
上記の通り王国を滅亡寸前まで追い込んだ魔人のはずだが、劇中では常識と良識を持ったツッコミ役となっている。グリモワール以降に登場した魔人や魔族と比べても温厚。というより下手な人間と比べても優しく、知り合ってまもない相手の不幸を泣いて悲しんだり、一般人に被害が出ないように立ち回ったり、身近な相手が傷つくことに怒りを露わにするなど、主人公であるロイドよりも人情味に溢れている。
主人であるロイドとの関係もかなり良好で、ロイドの体に引っ付いたり、ロイドの実験を積極的に手伝っている。彼に対しては舎弟のような喋り方になる。無茶をしがちなロイドを止めたり、場合によっては怒りつつも忠実に仕えている。戦闘ではロイドに情報を与えたり忠告をしたりしつつ彼の戦闘をサポートしている。一方で彼の魔術馬鹿っぷりには呆れたりドン引きすることもあるが、それも彼の魅力であると理解しており、「俺が認めた世界一の魔術馬鹿」と評している。また、ロイドが自分の実力を隠している結果、城の人々などから低く見られることには不満を抱いている。
ロイドの方もグリモワールを高く評価しており、当初はモルモット感覚だったものの彼のお陰で取れる行動が大きく増えた他、自分に適切な助言をすることや忠誠心の厚さもあって心から信用しており、彼の頼みは基本的に聞いている。そのためグリモワールの活躍や成長を見た際には非常に嬉しそうな顔をしており、直接「お前を使い魔にして本当に良かった」、「流石グリモ…俺の使い魔だ」とべた褒めしている。
このように優しくて忠誠心が高く知識と実力を持った使い魔というかなり理想的な存在なのだが、ロイドを筆頭に彼の周りに集まる人物や敵対する存在が化け物揃いであること、彼の外見と魔人らしくない性格から側から見るとマスコットにしか見えず、暗殺者ギルドの面々からも戦うところを見られるまでは「ずっとラブリー」として偽物と疑われかけていた。
本来の姿は人型の黒い山羊。しかし魔人は精神も肉体もある程度は自由自在に変えられるため、ロイドが目立たない姿に変わって欲しいと頼まれてからは可愛いピンク色のヤギのような姿に変わった。以降は基本的にその姿で過ごしている。
またロイドと離れて戦闘する時には白髪と焼けた肌に、大きなツノが特徴の人間の美少年の姿になる(普段や本来の姿をしたら魔物と間違われる可能性があるため)。
上記の通り普段は可愛いマスコットだが、魔人だけあって本当の力は非常に強大。
魔人には1〜10級までのランクがある(1級が一番強い)が、グリモワールは3級の魔人であり魔人の中でも上位の実力を有している。10級の魔人ですら並の戦士や魔獣では歯が立たない化け物であることを踏まえれば、周りがやば過ぎて霞むだけでグリモワールも正真正銘の怪物であると言える。更に倒した相手の魔力などを吸収することで力を増しており、現在は1級の魔人に匹敵する。
魔人であるため魔術に対する強い耐性と再生能力を有しており、生半可な攻撃では倒すことは不可能。一般的な人間基準であれば膨大な魔力を有しており、上位魔術と使いこなせる。普段から浮遊しながら行動しているため機動力も高く、単純な身体能力も自分より遥かに大きい竜を一方的に素手で叩きのめせるほど。
魔術は主に「黒閃砲」と呼ばれる黒い渦状の魔力による砲撃を得意としており、様々な派生技も存在する。
ロイドと共に戦う際は彼の肉体に取り込まれることで手のひらに目と口を生やし、同時に魔術を発動させる形でサポートしている。
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