『この王宮にどれだけ俺をワクワクさせる魔術が有るか否か…!』
『次を頼むよ、グリモワール…!』
CV:小市眞琴
人物
サルーム王国の第七王子。年齢10歳。好奇心旺盛な性格。生前は魔術学院に通いながらも貧相な才能と魔力ゆえに魔術が殆ど使えずにいた一般庶民であり、魔術を極めたいという願望を抱き絶命した後、魔術に長けた王国の第七王子として転生した。
趣味として魔術の本を読む事を好んでいる。そんな生活をあってか、メイド長であるシルファを始め、多くの使用人を困らせているが、同時に可愛がられている。
ある日、王宮の地下書庫に封印された「禁書の魔神」であるグリモワールの封印を解き、その圧倒的な実力を知らしめて使い魔とする。
能力
前世では悲惨な最期を遂げた影響か、生まれ変わった今世は前述の通り家柄(貴族の血統)にも恵まれ、常人はおろか化物級の存在の視点でも規格外な魔力を保有している。あまりに膨大な魔力量(体外に漏れ出た分だけでも周囲に重圧を感じさせるほど)なため、それを周囲に悟られないように体外に漏れ出る分は常時無意味に燃焼させ続けている。体内に留めている魔力の方も膨大であり、魔人・魔族・天使の侵入を殆ど拒絶可能な他、その他侵入・侵食系の能力に対しても優秀な耐性として機能している。
さらに、前世でも魔術を極めるために努力していた上に今世では恵まれた環境なのもあって魔術に関する知識や応用力も非常に高い(実は現在有している魔術関係の技術・知識の多くは今世にて得たものであり、城の蔵書が全体的に古めなこともあって把握していない魔術知識も多い)。魔術やそれに類すること(気術や錬金術)への興味もあり、率先して学んで自身の魔術探求の糧とするため持ち前の才能も合わさり成長速度が異様に高い。技術として確立しているものであればすぐさま理論的にコツを掴んで習得できることに加え、それを発展までさせてしまう。
また、グリモワールを右手に宿して口の数を増やすことによって魔法の発動速度が上がる他、「二重詠唱」が可能となり魔術の威力が跳ね上がる。後にさらに左手に天使を宿すことによる「三重詠唱」(対面した者曰く「世界を破壊するほどの威力」)の他、敵の見せた技術を参考にして手遊びにて詠唱を代替できるようになった。
一方、暗殺ギルドの面々のような固有の力といったものは一切持っておらず、その圧倒的な能力はいずれも、王族の血統をベースに幼少期からの訓練によって増大した魔力量と、その探求心をもって昇華させた既存技術の類に過ぎない。そのため、彼の能力は他者でも再現可能である。
また、魔力量自体は膨大なものの、肉体側がその出力に耐えきることができておらず、一定以上の魔力出力を行うと魔力の制御機構(本人曰く「蛇口」)が壊れて出力を制御できなくなってしまう。
状況を素早く判断して適切な対応や指示を行うなど確かな戦術眼も有しており、魔術で強者の動きを真似ることで近接戦闘も可能(体格等の問題から本家には数段劣る)など、戦いにおいては無類の戦闘能力を発揮する。
一方、戦闘能力の大部分が魔術に依存しているため、魔術に耐性を持つ相手や高機動ゆえに魔術が当たらない相手は比較的苦手とする。
性格
基本的に魔術の探求にしか興味がなく(異性に対する興味もないため平然と混浴もする)、魔術探求の障害になるからと目立つことを嫌っているため公衆の面前では無能の一歩手前を演じており、王位継承権を得てみないかという誘いを即時断っている。なお、彼と接する時間が長い者たち(第二王子やシルファ)はその実力をある程度把握しつつその意図を汲んで敢えて芝居に付き合っている。
また、一度魔術の研究に集中すると周りが見えなくなり、例え目の前で味方が大変な目にあっていようと自身の魔術の向上を優先してしまう(敵にとどめを刺せる状況でも相手の魔術を見るために完全体になるまで相手の目の前で待ち、完全体になってから倒すなど)。それどころか魔術の知識を増やすためならば危険な場所に勝手に向かったり、自ら騒動を起こしてしまう場合もある。これについては、兄姉に多大な迷惑をかけた暗殺者ギルドの件以降は周囲に話を通すようになったため多少マシになった。
さらに、研究成果や自身の規格外の魔力を試す相手がいないため、そういった相手を見つけるために城を抜け出したり、対象に遭遇するとおもちゃを与えられた子供のようにはしゃぎだし、本格的に敵対してきたなら嬲り殺しに近い形で対処してしまう。
それだけでなく魔術を己の身で直接味わいたいという考えから攻撃をわざと喰らうという悪癖を持ち、それによって怪我をしてもむしろ喜ぶこともある(前世の死に際も焼き殺されながらその炎に美しさを感じており筋金入り)など、魔術に対する貪欲さは異常なレベルであり、周囲からは引かれたり、敵からはその実力もあって恐怖を覚えられることもある。
一方、自分と同じ目線で魔術を語り合える人間と出会えないことに孤独を感じており、錬金術の禁忌を破って自身のクローンを作成して徹底的に教育を施した他、6歳の頃から定期的に魔術を用いて自身の記憶を消して新鮮な気持ちで魔導書を再読し続けていた。
このように魔術、しいては興味の対象になったものへの想いはひたすらに純粋ながらも過剰であり、彼の本性は魔術に魅せられた狂人と言っても過言ではない。本人にもその自覚はあるため暴走し過ぎないため周囲にストッパー役を期待しており、兄姉やシルファの言うことには基本的に従う他、グリモの忠言にも耳を傾けるようにしている。
ただし、あくまで自分の興味を基本的に優先するというだけで悪人というわけではなく、上記の通りある程度の被害や迷惑は気に留めないが、身近な人の命に危険が迫ったり甚大な被害が発生したりといった場合は自ら率先して行動して事態を収めている。知人や部下が増えていくほどその傾向が強くなっており、敵対者の主張や遺言を尊重するような人情味も芽生え、シルファからも良い兆候と思われていた。一方、そこを突かれて罠に嵌ったこともある(罠に嵌めた側も「お前にそんな人情味があったのか」という反応)。
また、良くも悪くも自分の興味が大事なために外見や周囲からの評価、過去の遺恨などといったものには捉われず、ある意味で相手を平等に扱う懐の広さにも繋がっている。それ故か、物事に対して悲しんだり多少は不快に思ったりはしても、怒るということは滅多にない。
面倒見も意外と良く、一度は自分を殺そうとしたグリモワール、操られていたとはいえ敵対していたベアウルフのシロ、罪人である暗殺者ギルドの面々たちといった相手を使い魔や部下として迎え入れ、多少の無茶振りをしつつも世話を焼き、いざという時は助けている。
つまり、魔術が関わると色々とタガが外れて常識も捨てるが、根は善良な人物だといえる。
甘党であり、魔術の次にパンケーキを好む。
容姿
幼い外見が故に中性的な見た目をしていて、さらにリボンのような物で髪を留めてある事から少女にも見える。
更にショートパンツからスラリと伸びた魅惑のふとももと素晴ら尻も特徴的。
因みに小説媒体と漫画・アニメ媒体では髪色と瞳の色が異なっており、小説では茶髪茶目、漫画・アニメでは青髪青目になっている。
(なお、漫画初期は茶髪茶目だった。後に茶髪青目になり、現在の青髪青目に。)
関連タグ
アルス・ローベント:第1期の時の同期放送アニメの転生ショタの主人公繋がりで共通点も多数あり。