概要
金融業者の中でもサラリーマンなどの消費者に金銭を貸し与えるもので、サラリーローンや消費者金融、街金ともいわれる。
嘗ては金利(利息)の高額さや取り立ての悪辣さで負のイメージが強かった。サラ金が社会問題化した昭和50年代は大手でさえ年利29.2~54.75%程度、中小に至っては当時の出資法の上限金利である年利109.5%(即ち1年で2倍以上)か、それに近い高額な利息を取り立てていた。(ようするに、10万円借りた場合、単純計算でも20万9500円で返済ということになる。)
その後も出資法上の上限利息は昭和58年:年利73%→昭和61年:54.75%→平成3年:40.004%→平成12年:29.2%と次第に切り下げが行われたものの、グレーゾーン金利(出資法では合法だが利息制限法違反)の上限で貸し出す業者が多く、マトモな金利で貸し出す消費者金融は2000年に設立されたモビット(三菱東京UFJ銀行とプロミスの合弁会社として設立→現在は三井住友フィナンシャルグループ傘下)の登場まで待たなければならなかった。
このような事情があったため、度重なる規制がかけられ、現在では大半の消費者金融が銀行の傘下に入ることで生きながらえているのが現状である。2010年6月以降は利息制限法(10万円未満:年利20%、100万円未満:年利18%、100万円以上:年利15%以内)の順守が義務付けられ、この利率で消費者金融専業を経営することは相当困難とされたことが背景にあるためである。
現在大手サラ金で銀行傘下に入っていないのはアイフルのみ。アコムは三菱UFJフィナンシャルグループ傘下、プロミスは三井住友フィナンシャルグループ傘下に入っている。また、レイクは新生銀行傘下に入った後2011年9月を以ってサラ金としては一旦廃業し、同年10月より新生銀行カードローンの愛称として生まれ変わったが、2018年4月より「レイクALSA」にブランド名を変更の上再びサラ金業へと変更した(ほかに新生銀行傘下の消費者金融としては、ノーローンで知られるシンキがある)。
類似商品に銀行カードローンがあるが、消費者金融は銀行カードローンよりも収入属性が低い者を対象に貸し出している。そのため貸出金利が銀行カードローンよりも概ね数%高く、利息制限法の限度一杯に設定されていることが通常である。またサラ金は貸金業法の規制を受けており、貸付金額が総量規制(年収の1/3を超える貸し付けが出来ない)の対象となる(銀行カードローンは銀行法が適用されるため、そのような規制はない)。その反面、貸出審査は銀行カードローンよりも若干通りやすい。
なお銀行カードローンも規制強化の波が押し寄せてきており、2018年からは即日融資が不可となったほか、サラ金の総量規制を自主規制として行う(法的な拘束力はないが、年収の1/3を超える融資申し込みはその時点で貸出審査NGとする)、貸出審査に警察庁等が介入する仕組みを導入する等の変化が出てきている。
かつてはもえローンで知られたライブドアクレジットも消滅している。現在消費者金融を擬人化した比較サイトが存在する。