シルミナ
しるみな
「いいわ、私がやる。そろそろ紅蓮華月の首をもぎ取ってみたいの」
王都エランスにある「ミッドエージ魔術部隊」の一員。持っている力は「王の心」。
紫色の髪と瞳をしている。非常にクールな性格だがエレナが絡むととたんに嫌悪感を露にする。
指名手配半を追うという名目でエレナを執拗に追っていたがそこには個人的な感情がないというわけでもなさそうだ。
また王城の中ではやたら兵士にピアノを運ばせている。兵士が何人かかっても動かないほど重い。レミ曰く「あらあらシルミナったら またピアノに鉛玉なんか仕込んで」
また、同じく魔術部隊の一員であるネクロビアと仲が良く、一緒にお菓子を食べに行ったりしている。
「だって私の才能は他の全てを捨てて与えられたものだから
こんな曰く付きの炎の魔術師の力なんて、捨てたいと思ってた」
彼女はフランライト家の正式な跡取りで潜在属性は炎。実はエレナとは父親が同じ異母姉妹の関係にある。つまり彼女の本名はシルミナ・フランライトである。彼女の両親はどちらとも王都三大魔術師の家系であり、幼い頃から決められていた許婚同士だった。しかし2人はとても仲が悪く、いつも言い争いをしていたらしい。そのたびに両親は彼女のことをまるで互いの血を憎むかのように睨んだ。彼女は両親に愛されてはいなかったようだ。
弟は目の前で間引かれ、戦争に行き、剣を持って戦う。そんな日常に彼女は嫌気がさしていた。
そしてあるとき彼女は全てを捨てて逃げ出した。紅い髪の毛は青く染め、氷の魔法を練習することで別の誰かになろうとした。
そんな時、才能が自分より劣っているくせに愛されて平凡に暮らしているエレナの存在を知った。そこから彼女はエレナを憎悪し、追い回すようになった。
「私だって、あなたのように 普通の暮らしをしたかった 望まれて生まれたかった」
二章ではある人物からの依頼でエレナを殺すように言われていた。依頼主と彼女の利害関係が一致したため彼女は動いた。それから彼女はエレナとエルバークを相手に死闘を繰り広げるが、敗北してしまう。そこで彼女はエレナに全ての感情を吐露し、自らの全てを打ち明けた。そしてエレナにもう二度とエレナ達を狙うことはしないと誓い別れた。
「…私にはもう何も信じることなんてできないわよ
私はあなたと違って
愛されていない証拠をもう見つけてしまったのよ」