概要
主人公(ヒロイン)とヒーローの王道にして公式カップリング。
珍しくも美しい髪色を理由に生まれ育ったタンバルン王国のラジ王子に愛妾の座を用意され、故郷を出奔した白雪は、隣国であるクラリネス王国の森でひと休みしていたところ、ゼンと名乗る青年と、彼に同行するミツヒデ、木々らと出会う。
不注意で腕を痛めたゼンに、白雪は自前の軟膏を取り出そうとするが、ゼンは警戒を露わに突っ撥ねる。白雪は閉口しつつも自らの腕を打ち付け、薬の効能を証明してみせるのだった。ひとしきり笑ってから非礼を詫び、手当てを受けたゼンは、白雪が一人で森をうろついていた事情を尋ね、彼女宛ての林檎を齧って毒にあてられてしまう。
のちにゼンがクラリネスの第二王子と知り、一連の騒動を経て彼の人柄に惹きつけられた白雪は、クラリネスへと居を移し、後に宮廷付きの薬剤師として王宮に迎え入れられる。一方のゼンも誠実な白雪に好意を抱きはじめ、関係は良好なものとなっていく。
しかし、ゼンの兄イザナに釘を刺されて以降、白雪は互いの立場や身分の違い、そして自分はどうありたいのかを考えさせられることになる。
紆余曲折を経て恋心を告白した白雪を、ゼンは「おまえとの出会いにかけて互いの望みを俺自身が守り抜く」と受け入れた。