リハビリテーション

佐倉二柚はこの春から女子高生だ。彼女は普段は電動車椅子に乗っている。中学１年の時に一人でバスに乗ろうとしたが、周囲の反応から恐怖を覚えてしまい、それからは人に自分の気持ちを伝えることが苦手になり、いつも自信がなく引っ込み思案になってしまう。 入学後、同級生で同じように電動車椅子に乗っている古賀愛希、茅野七津、悠木春陽と友達になり、インクルージョン部と名付けた部活動を始める。４人は周囲の理解と共感を得ながら、高校生として様々な体験を重ねていく。 年明けに七津の容態が悪化し、医師から余命がわずかだと説明される。最後まで自分らしく生きたいと願う七津の願いを叶えるため、4人で海を見に行くことになった。途中で七津の容態が悪化し、二柚は七津から好意を打ち明けられるが返事を返すことができなかった。しかし、その後七津は奇跡的な回復を遂げ、これからの時間を一緒に過ごすことを決意した。

伊藤紬は、身体の右半身に麻痺がある。小学生からピアノを習い始めたが、片手でピアノを弾くので、人との合奏が難しかった。バンドの誘いがあり、一度諦めたが、楽譜や道具の工夫で楽しめるようになった。大会への出場が決まったが、自分のせいで先輩方は出場を諦めてしまう。それを悩んだ紬は、部室を飛び出してしまった。 　葉月栞は、病気になったことで、自分が誰の役にも立たないと思う気持ちが強かった。文化祭の実行委員を引き受け、自分の居場所を作ってくれた水上を好きになっていくが、お互いの思い違いですれ違ってしまう。水上が転校すると聞き動揺したが、同じ思いだったことを確認できた。 　吉川葵は、交通事故で下肢機能を失った。リハビリで水泳を習い、自分の感覚が変わることを学習した。見学旅行は浜名美海と一緒に筑波宇宙センターを選択し、案内人の朝日から、宇宙では無重力なので車椅子は関係ないと聞き、自分の未来を考えるのだった。

後昭和前期ものです。 今回は先進医療、万能細胞によって脊髄損傷から回復した人のお話。 今はまだそこまで医療は進んでいませんが、いつかこんな日が来てほしいと願って。 タグもつけましたが、クイズダービーファンとして篠沢教授にも元気になっていただきたいです。 この世界では教授は万能細胞で回復したという設定。 万能細胞で回復した人にフランス文学の本が贈られるのは教授にちなんでのことです。