概要
インターネット上で囁かれる「体験談」や18禁作品の一部で登場する概念である。
「女性のレイプされたいと思う願望」とされているが、「体験談」系の内容を見てもらえばわかるように、「荒々しい相手主導のセックス」を「レイプ」と言ったり、単にレイプという言葉を重ねているニュアンスが強い。
ただし、女性向け創作物では「相手主導」などという段階を通り越し、金銭や権力を用いた強要、脅迫や威圧など様々な手段を用いて合意の無いセックス、強姦行為そのものに及ぶ展開は珍しいものではなく、それが女性読者に一定の人気を博している傾向から、女性の嗜好としてレイプ願望が存在すると考える向きもある。
また、レイプ願望は現実の性犯罪の一般類型を踏まえて、女性が持つかどうかといった観点で語られがちだが、M男性が無理矢理女性にリードされる、強姦される展開も古典的に根強い人気を誇る一大ジャンルであり、男性側にもレイプ願望を持つ者がいる可能性は否めない。
その実在の信憑性は「ネット上の噂話」の域を出ないものの、数え切れないほどに多様な性癖やアブナーマルな嗜好、一般人には理解のつかない奇抜な性嗜好が存在する現代社会で、こういった被虐的な願望なり性癖なりの持ち主が一切存在しないと言い切ることは難しい。
学術的、法的な用語ではなく、少なくとも現代日本においても、ある程度以上信用あるメディアにおいて用いられる事が皆無な単語である。
「レイプ(されたい)願望」が実際に存在するかはさておき、実在のレイプ加害者がそういった妄想を抱くことがあり、「相手(被害者)は喜んでいた」というふうな発言が性犯罪の領域では実際に存在し、強い批難を浴びせられることがある。
被害者が被害を訴えることを選んでいる以上、総合的な意思表示としては「拒否」であり、被害者の性嗜好なりを引き合いに出して、被害者が被害を肯定しているかのように捉える言説はそもそも論理的に誤っている。
仮に、そういった嗜好の持ち主であったとしても、「強姦行為でさえあれば相手が誰であっても日時がどこであっても構わない」というほど極まった状態、無差別な感性の持ち主と考えることは不自然極まりなく、現実的には本物の強姦行為を被害者が歓迎するケースなど限りなく絶無、現実にあり得ない空想と言い切って良いだろう。