CV:丹沢晃之
概要
吉田カズオは『東京喰種』に登場する喰種である。
…なに? そんな奴知らない?
うん、まあ、 原作本編じゃ名前が出なかった からね。仕方ない。
こう言えば思い出す人も多いのではないだろうか。
ニシキに最初にどーんされた喰種 、と…
20区にあるフィットネスクラブ「ZEN」でエアロビクスのチーフインストラクターを務めている。
赫子のタイプは不明。あまり強くない喰種なのでそもそも赫子自体を出せない可能性が高い。
職業が職業なだけにスタイルは抜群。引き締まった手足はスラリと長く、腹筋は見事に割れ、ヒップもキュッと上がっている。日々のシェイプアップは決して欠かさない努力家。
性格面もお人好しで面倒見が良く、それなりに人望もあり、同僚や客との人間関係も概ね良好。基本的に人から嫌われたり恨まれたりするようなことがない人物である。
強いて欠点を挙げるなら それらを帳消しにするほど顔が残念なことか。
頬がこけ、髭の剃り跡が目立つ冴えない優男面は、臆病な性格もあってか生気に欠けた趣を醸し出しており、意味も無く悲壮感を漂わせている。まるで幽霊。
同僚たちからも「顔さえなければな!」と、いろいろと惜しまれているらしい。
年齢 | 41歳 |
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誕生日 | 4月10日牡羊座 |
身長 | 179cm |
体重 | 60kg |
血液型 | A型 |
趣味 | ティータイム(喰種は水とコーヒーしか飲めないので正確にはコーヒータイムだと思われる)、サイクリング |
カズオだって生きている
初登場(そして死亡回)は第四話「珈琲」。
喰種になって間もない頃のカネキ、何を食べても不味く感じる中で珈琲だけは美味しく飲めることを発見。
とりあえずコンビニでインスタントコーヒーを大量に買い込んだその帰り道。どこからか美味しそうな、母の手料理を思い出させるような食欲をそそる香りがしていることに気が付く。
「どこかに僕の食べられる料理を出す店があるのかもしれない」そんな希望を抱きながら匂いの元を辿るカネキ。
繁華街を抜け、路地を奥へ奥へと進みついに匂いの元にたどり着く。
そこで見たものは、人間の死体と、それを喰らう喰種だった。
自分がヒトの屍肉の匂いに釣られていたことを知り、カネキは恐怖と絶望の悲鳴を上げるのだった…
そのときそこでお食事中だったのがカズオさんである。
ちなみに食べられていたのは以前カズオさんの勤めるクラブの会員だった河合さん。
この人物、女性スタッフへのセクハラや月謝の滞納を繰り返していたというロクデナシで、最終的に未納分の月謝を踏み倒して逃げたため、カズオさんの食事として選ばれることとなった。自業自得と言えなくもない。
食事中に突然現れたカネキに一時驚いたものの、カネキが喰種であることに気が付き落ち着きを取り戻すカズオさん。
喰種の証である赫眼を見せながら「気が散るから他所行けよ…」と威嚇するもあまりのショックに話を聞いてない様子のカネキ。
そんなカネキに「おい聞いてんのかよ……テメェ殺」とまで言ったところでカズオさんの後ろからニシキ(の足)が出現。
「どーん」 というクソみてェに軽い掛け声とともに放たれた、四方にも劣らぬにしキックを喰らい頭部がブチンッと千切られカズオさんは死亡した。
最期の言葉は「すぞっ」、断末魔というか言いかけた台詞の続きであった。
本編登場コマ数は8コマ。首だけだったり体だけだったりを含めれば14コマだった。
遺体はトーカの連絡を受けた四方により回収された。火葬か埋葬か、とにかく何らかの形で供養されたのだろう。
単行本一巻巻末のおまけマンガではどーんに至るまでのカズオさんの行動の詳細が描かれた。
それによると実際はいきなり現われて奇声を挙げたカネキに完全にビビっており(当たり前である)、「気が散るから他所行けよ…(震え声)」のような状態だったようだ。
アニメ版では展開が若干変わっており、現れたカネキに対して軽く自己紹介をして、河合さんの肉を分けようとまでしてくれた。まあ結局どーんされたが。(アニメBD/DVDではその詳細がおまけにある。)
41歳という年齢まで人間社会に溶け込んで生きていたことからも窺えるように、カズオさんは実際は争いごとを好まない温厚な喰種である。
上記の改変はそんなカズオさんが、いくら突然とはいえ初対面の青年に「殺すぞ」は不自然であるとしたスタッフの判断だろう。アニメスタッフの東京喰種とカズオさんへの愛が感じられる一幕といえよう。
ところで、カズオさんがどーんされた理由はニシキ曰く「俺の喰場を荒らしたから」なのだが、件の喰場はもともとリゼがニシキから奪った場所であり、リゼの死後、彼女の喰場は20区を仕切る芳村の方針で力の弱い喰種に分けるようにしていて、カズオさんも芳村から話を持ちかけられて譲り受けており、ルール違反をしているのはニシキの方。
つまりカズオさんは完全にとばっちりで殺されたことになる。哀れ。
そんなカズオさん、作者には愛されており単行本のおまけにたびたびタロちゃんと共に登場したりしている。そして、人間の中で生きる喰種たちの苦悩や葛藤を描いた小説版東京喰種[日々]には、なんと カズオさんが主役の短編が収録された。 カズオさんの切ない恋の顛末とクラブの仲間との篤い友情が描かれたカズオさんのファン必見の内容となっている。