概要
正式名称は「大正偶像浪漫 帝國スタア」並びに「大正偶像浪漫 帝國スタア キネマトグラフ」。通称「帝スタ」。続編との区別をつけるために第一期のことを「無印」、続編を「キネマト」、「キネグラ」と称することもある。イラストは黒裄氏が手掛ける。
物語
帝國スタア
舞台は一九二二年、大正時代。第一次世界大戦後。新興国である「帝國」は、かつてない繁栄を迎えていた。だが、その繁栄の裏には、戦後の歪んだ闇が広がっている。そんな時代、帝國の婦人たちが集うオアシスがあった。美しい偶像(あいどる)たちが集い、踊り、舞う歌劇団「帝國スタア」。彼らは日本中の婦人たちから、絶大な人気を誇っていた。
主人公は、平民の女学生。彼女はある日、突然、大帝國劇場のオーナーとなる。そこに居たのは、様々な傷痕(とらうま)を持った一癖も二癖もある帝國スタア達。名ばかりのオーナーは、下女としての冷たい仕打ちを受けることになる。自由恋愛すら認められない時代。彼らの道徳(もらる)を逸脱した、奔放な行動に振り回される主人公。
帝国スタアと主人公の迎える運命とは――――。
大正時代を題材に語られる甘く狂った、妖艶なシチュエーションCD
(公式サイトより)
帝國スタア キネマトグラフ
一九二三年九月一日。華やかなる帝都を襲った未曾有の大震災。未だ傷痕の深い帝都にあって、いち早く再建を成し遂げた存在があった。
物語の舞台となるのは大帝國劇場。美しい華族の偶像(あいどる)たちが集い、踊り、舞う歌劇団「帝國スタア」が本拠地。そこは帝都復興の象徴として、人々の注目を集めていた。
しかし劇場再建のその影には、身分差を超えて結ばれた、ある二人の男女の物語があった。
大正の終わり、愛し合ったふたりの記憶(キネマトグラフ)。
震災後の帝都、激動の時代に結ばれた、『彼』と貴女との甘い物語
(公式サイトより)
登場人物
年齢は帝國スタア(第一期)→キネマトグラフ(第二期)
聖四朗(cv:櫻井孝宏)
年齢 | 17歳→19歳 |
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身長 | 175センチメートル |
体重 | 六〇キログラム |
誕生日 | 一月九日 |
趣味 | 詩をたしなむこと |
一人称 | 俺 |
得意演目 | ロミオとジュリエット |
テーマカラー | 赤 |
大帝國劇場の壱番星。英国人との混血で、頭がよく語学堪能。自分に絶対的な自身があり、舞台では人を惹き付けるカリスマ。品が良く王子のようだが、実際は裏表が激しく、姑のような苛めをしてくることに定評がある。刹那的な振る舞いや危険な行動が多く、世間をシニカルに見ている傾向がある。元は陸軍幼年学校に在籍していたが、英国人との混血であることを理由に迫害を受け、さらに上官による暴力で左目の視力を失い退学した。左目はその暴力により変色しており、そのために後天性のオッドアイである。自身はそれを良くは思っておらず、左目を髪で隠しているがたまに覗く左目の美しさによって皮肉にも婦人を魅了している。震災後は劇場復興の指揮をとり、いち早く大帝國劇場の再建を果たす。開演ぎりぎりまで寝ていた怜を叩き起こしに行くなど割と面倒見が良い(?)一面も見られる。ちなみに薬が嫌いで風邪をひいても飲まない。ラムネの人。
勲(cv:野島健児)
年齢 | 18歳→20歳 |
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身長 | 174センチメートル |
体重 | 六十二キログラム |
誕生日 | 三月一三日 |
趣味 | 骨董品収集 |
一人称 | 僕 |
得意演目 | オペラ座の怪人 |
テーマカラー | 青 |
大帝國劇場の弐番星。父の代に経済的成功をおさめそれによって華族の地位を手に入れた、いわゆる「成り上がり」の新華族の出で大金持ち。女性であれば相手は選ばないほどの女誑しで、帝國スタアをしているのも婦人がよってくるという理由のため。それにもかかわらず時間を気にかけ、仕事はサボらずに出ているところを見ると根に真面目な部分があるのだろう。
女誑しの彼だがその実は、過去のある経験から激しい女性不信に陥っており、女性を道具としか思っていない。主人公に手を出したことも彼のこの価値観によるものだったが、最終的に主人公に出会ったことで彼は徐々に女性への見方を変えていくこととなった。スタアの中では年長者であり大人びているが、甘いものが苦手であり、さらに風邪薬は人間の飲むものではないと主張していたりと子供のような一面も垣間見える。セルロイド製品も嫌いで、見つけるともれなく壊しにかかる。ちなみに「押し倒して口説くのは僕の専売特許」、「目を舐めると楽しくなる」、などといった発言からかなりレベルの高い変態であることがわかる。人を煽り怒らせることが得意。
参邇(CV:梶裕貴)
年齢 | 16歳→18歳 |
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身長 | 165センチメートル |
体重 | 四九キログラム |
誕生日 | 八月三日 |
趣味 | 野良犬•猫と戯れる事 |
一人称 | 俺 |
得意演目 | 竹取物語 |
テーマカラー | 紫 |
大帝國劇場の参番星。年齢、性別不詳の美しさを持った女形担当。その外見とは異なり、女性を毛嫌いしている。「娼年(春を売る少年)」として、働くことを強制されてきたため、極度の人間不信に陥っており、内面は激しい渇望を抱えている。それ故に主人公へ泥水の嚥下を強要する、(主人公の)唇を切り出血した血液を紅のかわりに塗る等の心理的、身体的な苦痛を強いてくる場面も多い。元は孤児であったために他のスタアより平民事情に精通している節が見られ、スタアの常識を逸脱した行為を咎めることもしばしばあるが、その一方で常識はずれな言動もみられる。女形を担当しているが化粧はやはり違和感があるようで嫌がっている。特典ドラマCDでは他のスタアに喧嘩を売ったり買ったりする短気な面も見られ、その中でも特に勲とはかなりレベルの低い喧嘩を繰り広げており、彼から「男女(おとこおんな)」と呼ばれると激昂する。勲に「(勲は)俺より少し身長が高いだけなのに」と進言していたが実際は勲より9cmも背が低い。
不二(cv:木村良平)
年齢 | 17歳→19歳 |
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身長 | 172センチメートル |
体重 | 五十六キログラム |
誕生日 | 九月十五日 |
趣味 | 料理 |
一人称 | 私 |
得意演目 | 美女と野獣 |
テーマカラー | 緑 |
大帝國劇場の四番星。父親は多大な功績を遺した帝國軍人である。かつて兄が一人いたがすでに戦死している。行き過ぎた軍事家系の教育で調教されてきたために感情の起伏が少なく、命令通りに動く機械の様な性格をしている。だがその反面、執着を見出したものへは執拗なまでに心を傾ける。帝國スタアになったのは母からの強い薦めであり、帝國スタアであり続けろという命令を遂行するために忠実に役を演じている。あまり気の利いたことを言えないためにファンとの交流は苦手らしく、公演後にロビーに赴くことはめったにない。ある人物を拐かすためにバルビタールという怪しげな睡眠薬を持ち歩いていたがキネマトグラフでは必要がなくなり持ち歩くことを止めたようだ。特典CDではボケもツッコミも行う大変稀有な人材である。漬物石をさくさく運んでいるところを見るとかなり力持ちだと考えられる。
怜(cv:近藤隆)
年齢 | 18歳→20歳 |
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身長 | 176センチメートル |
体重 | 六十一キログラム |
誕生日 | 十一月二十八日 |
趣味 | 読書(耽美派、無頼派の作品が好き) |
一人称 | 俺 |
得意演目 | ハムレット |
テーマカラー | 橙 |
大帝國劇場の五番星の看板スタア。主人公の幼馴染であり初恋の人。大名華族出身で、学習院に通う文学青年。感情が豊かで優しいが常に気だるげで、退廃的なデカダンスに傾倒している。文学的な滅びの美や終焉を好み、それゆえの秘めた狂気が根底にある。顔がおっとりしており、常識人のようなそぶりをしているために常識ある優しいお兄さんと勘違いされることがあるが(実際主人公もそう勘違いしていた節がみられる)、彼の価値観、思考回路及び行動原理は一般人には理解し得ないものであり、主人公及び聞き手はシリーズの中で群を抜く恐怖を味わうことになる。着るのが面倒な衣装があまり好きではないため、簡単に着れる衣装にして欲しいらしい。作中での漬物石とは怜のことを指す。軍人ではないのに軍刀を常に持ち歩いており、聖四郎から怒られている。とにかく主人公と死にたいらしい。
キネマトグラフからの追加人物
沖人(cv:鳥海浩輔)
年齢 | 二十一歳 |
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身長 | 173センチメートル |
体重 | 六〇キログラム |
誕生日 | 十二月七日 |
趣味 | 釣り |
一人称 | 俺 |
テーマカラー | 黄 |
幻の零番星。天才的センスの持ち主だが、そのせいか他人に冷たく、自分より優れた人物などいないと思っている節がある。人に指図を受けることを極端に嫌う。実は妾の子であるが、父とその正妻との間に子供が生まれなかった都合から、表向きには「正妻との間の子供」ということになっていた。彼が「帝國スタア」として舞台の上に立ったのは、記念すべき帝國スタア初回公演のときのみである。彼の演技は人々を魅了したが、妾腹であることが発覚しそのスキャンダルから退団した。その時点では「○番星」という呼称自体が存在しておらず、故に一部のファンの間では「幻の零番星」として語られる。
モデルとなった場所など
作中での呼称 | モデル | 追記 |
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大帝國劇場 | 帝国劇場 | 近くにある日比谷公園も作中に登場する |
「今日は劇場、明日はデパアト」 | 「今日は帝劇、明日は三越」 | CDの導入部分にて語られる言葉 |
皇居外苑 | 関東大震災の折、参邇とオーナーが避難した場所 | |
鹿鳴館 | 鹿鳴館 | 聖四朗編でオーナーが同伴者も連れずに夜会に来た場所 |
浅草寺 | 浅草寺 | キネマトグラフ勲編の冒頭部分でのデート場所 |
陸軍幼年学校 | 市ヶ谷記念館 | 聖四朗が陸軍幼年学校時代に通っていた場所 |
デパアト | 三越日本橋店 | キネマト聖四朗編でオーナーがドレスを買いに来た場所 |
午砲台 | キネマトグラフ不二編で登場 |
(Rejet27時間テレビ夏祭り2015ワッショイ‼内番組 「帝スタさんぽ」より)