房総線
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ぼうそうせん
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どこかで捩れてしまった、房総線のお話。 こんにちは。このジャンルではお初にお目にかかります、Naか村と申します。 普段は南大塚に骨を埋めておりまして、萌えが高じてMMDでなんか色々やっております。 このたび千葉の双子の歴史に萌え殺されました。端的に言いますと、結婚した後離婚して現状友達状態。なんだこいつら最高か。気になった方は今すぐWikipediaで歴史を調べましょう。二人はいつも蘇我駅で殴り合いを繰り広げていてくれるって信じてる。けよたんが巻き添えくらって直通で下ってきた総武さんにシメられるまでがワンセット。そのうちこいつらのMMDモデルも作りたい。 以下、本文の続きかもしれない何か。 続きかもしれないので、本文を読んでから読むことをおすすめします。 ――現代。蘇我駅。 やっとのことで到着した駅のホーム。そこで待っていたのは、どこまでも気に食わねえアイツだった。 「おい!てめぇ誰に許可取って遅延してンだ内房!」 ああもう、やっと一息つけると思ったのに。 イラつきを隠しもせず、俺は向かいのホームへと怒鳴り返す。 「知らねえよ安全第一だ!風強ぇんだからしゃーねーだろ!!」 「てめぇのせいで俺まで遅延なんだよ。おら千葉根性見せろ!ほれほれ館山から安房鴨川まで折り返した気概はどこいったー?」 「ガキじゃねえんだからそれ止めろ!!」 「おんやぁ?俺のお守りがないと夜も眠れないのはどこの誰だったかなァ?」 「昔の話だろうがハゲ!!!」 「ハゲは本数減らされたてめぇの方だろwww 君津までしか行けなくなって、さざなみも泣いてるぜ?」 「だー!本数減らされてんのはわかしおもだろうが!!」 「わかしおは本数減らされても途中から各駅になってもキチンと安房鴨川まで行ってっかんな?てめぇのとこと一緒にすんなよ」 「死ね!!!通勤ラッシュに人身事故で死ね!!!!」 「そんときゃてめぇも道連れだけどな」 「うぜぇ!!黙れ!!!死ね!!!!」 「……ねえ2人とももっと静かに走れないの?」 そう言って赤い制服を着た男が階段を降りてくる。そう、今やこの駅を拠点にする路線は俺たち2人だけではない。 「二人の声、僕のホームまで聞こえてきたよ。僕お客さんから苦情言われちゃった。言い合うなら事務所でやってよー」 「すまん京葉。ほれてめぇも謝れ内房」 「やめろ頭触るな離せ自分で謝れるだから俺はガキじゃねえ!!」 「君たち仲が良いのか悪いのか本当わかんないよね」 なんとか外房の腕を振り払い、自分のホームへと逃げる。なんなんだアイツの馬鹿力。もう貨物はほとんどタッチしてねえんじゃねえのかよクソ。 「にしてもほんっとお前ぇは打たれ弱ぇなあ……あの京葉でもまだ走ってんだぞ」 「うっ……返す言葉がねえ……」 「あの京葉って随分な言い方だなー。でもまあ実際問題すぐ止まると思うけどねー。こんな風じゃあ走る気力なんてないよー」 「頼むから走ってくれ。じゃねえと俺が東金にどやされる」 「俺だって快速止められると困る!久留里に殴られる」 「てめぇは自分の遅延を何とかしてから言え」 「この風で無茶言うな!!」 俺の叫びは蘇我駅のホームに虚しく響くだけだった。(この後めちゃくちゃ遅延した) 強風で止まったり人為的な事故で止まったり車両点検で止まったり強風で止まったり車内で酒飲み始める奴がいたり高校生のマナーが悪かったり喧嘩始める奴がいたり強風で止まったり、千葉の電車は快適とは言い難いかもしれない。 でも、利用してくれるなら俺らは嬉しいし、どんな事があっても走っていこうと思えるんだ。 房総の青い空と青い海。 待ち焦がれたあの場所で。 ――今日も、アイツが待っている。3,781文字pixiv小説作品