もし自分の『色』が見えるのならーーそれはどんな『色』なんだろう
概要
日暮トツ子とは『きみの色』の主人公である。担当楽器はキーボード。
プロフィール
人物
ミッションスクール(キリスト教主義学校)に通う高校3年生。この物語の主人公であり、のほほんとした性格。
腰まで届く長さのロングヘアを三つ編みおさげにしたビジュアルを特徴とする。
私服はワンピースやオーバーオールなど地味なものが多い。
多少ふくよかな体型だが幼少期にバレエの経験があるため、熟練者にこそ及ばないもののバランス感覚が良く身のこなしが軽い。劇中でも嬉しいときなどに踊っている場面がある。
苦手なものは乗り物で、船やバスなどに揺られるとすぐに乗り物酔いを起こす。
寮生であり、百道さく、七窪しほ、八鹿すみかと同室で生活している。
出身地は福岡県をモデルにしており、両親に見送られて帰校するシーンでは博多駅の改札口や長崎本線の途中にある佐賀県の田園地帯が描かれている。
身の上事情での悩みはなく両親との関係も極めて良好であるにもかかわらず、滅多に実家へ帰ろうとせず夏休みでも寮を拠点に生活することが多い。
「色」について
この物語のカギとなるキーワード。トツ子は「共感覚」と呼ばれる珍しい知覚を持っており、人それぞれが持っている個性の一つのようなものを色として感じ取ることができる。まさに「十人十色」というべきであろう。
幼い時にはこの事を公にしていたが、同じ感覚を持たない周囲の人から「ヘンな子」と思われてしまう事に気づき、トツ子の秘密となっていった。一方で自分の「色」は捉えることができないでいる。
トツ子の抱える悩みはこの共感覚、すなわち自分が感じたことを人に伝えて共有できないことである。
作中での行動
敬虔なカトリック教徒であり、毎日朝から聖堂で祈りを捧げたり、十字を切ったり、ニーバーの祈り(変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ)を唱えたりする描写がある。
隣のクラスの作永きみから感じていた「色」に惹かれていたが、そのきみが突然学校を退学したため、町中を探し回ってきみとの再会を果たす。
そこへたまたま現れた影平ルイとの会話の中で咄嗟にバンドを組むことを提案して、そこから3人の物語が始まっていく。