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概要編集

作永きみとは映画「きみの色」の登場人物である。担当はギターとヴォーカル。


プロフィール編集

出演作品きみの色
性別女性
CV髙石あかり
身長162cm
好きなものエレキギター

人物編集

日暮トツ子と同じ学校の別のクラスに通う高校3年生。模範的優等生で、学校の聖歌隊のリーダーでもある。

身長はやや高めで細身だが私服はオーバーサイズシャツを好んで着用しており、ボトムスがショートパンツのときは殆どボトムスが見えない。

クールかつ穏やかな性格で、地が出ている中盤以降は嬉しいときでも淡々とした口調が多く、笑うときも目元を細めず口角を上げることが多い。

私服はラフだがスタイリッシュでカッコいい女子として描かれているところがあり、特に比較しやすいトツ子とは仕草から小物類まで対照的になっている。


家は祖母と2人暮らしで、就職で出ていった兄の私物であったリッケンバッカーのエレキギターと「ニュートンのゆりかご」の置き物を部屋に置いている。

部屋は片付いているが年頃の女子の部屋とは思えないくらいに殺風景で、タンスとベッドと本棚と机、机の上にもスタンドとパソコンくらいしかない。

エレキギターの主がいなくなったことをきっかけにギターの練習を行っており、家やバイト先で時間を見つけては練習している。


作中での行動編集

初登場は廊下でトツ子が本を運んでいるシーン。

クラスメイトの久住千羽・加世田結衣とテストの出来の話(本人曰く「ヤマが外れちゃった」らしいが「この前もそんなこと言って100点だった」と返されている。)をしたり、聖歌隊の後輩の悩みを聞いていた。

トツ子は入学当初からきみが持つ「色」に見とれていたが、トツ子とはクラスが違うこともあり、特に交流もないまま3年を過ごしてきた。


トツ子と大きな接点があったのは2クラス合同で行われる体育のドッジボールのときとなる。きみが投げたボールをトツ子が避け損ない、顔面にクリーンヒットさせてしまった。そのまま転倒したトツ子をきみが心配して駆け寄って声をかけたのが最初に言葉を交わす場面となる。






この先、ネタバレ注意。
















ネタバレ編集

突然の中退からバンド結成編集

特に目立った問題のない優等生として過ごしていたきみは、ある日突然学校を退学してしまう。退学届の保護者サインは母親に頼んでおり、同居する祖母には退学を打ち明けないまま、学校に通うふりをして古書店でバイトをしていた。そこへある日トツ子が自分を探しに現れ、更にたまたま影平ルイが居合わせたところで、突然トツ子がバンドを組むことを提案する。トツ子はきみの同意を得る前から「私達のバンドに入りませんか?」と言ってしまったのだが、きみも即座に同意したため、3人のバンドが生まれることとなった。


バンドを組むことになってから改めて3人は中を深めていき、それぞれ自分の好きなことや秘密を打ち明ける。

その中できみが学校を中退した理由は、皆の期待の重さや、自分の「ロックンロールな魂」を押し出せずに優等生であり続けようとした末のマトモではない精神状態での判断であったことが明かされる。

一方でルイから後悔しているかを問われると「わからないがウジウジしているのも違うと思う」と返しており、悩みながらも一定の冷静さを見せている。


恋心編集

ルイに好意を寄せているかのような描写が度々登場する。

  • 序盤でルイときみが書店で顔を合わせるシーンで、ルイが軽く会釈しているのに対し、きみは驚いた様子で少し頬を赤らめ、顔を慌てて逸らしている。
  • さらにトツ子と買いに行くシーンでは、トツ子がルイへのクリスマスプレゼントにスノードームを買うことを提案すると、彼女が頬を赤らめるという明らかにルイに好意を寄せていると見られる描写がある。まるで彼女らがスノードームにいるかのような美しい描写と共に描かれ、この映画では必見のシーンと言えるだろう。

バンド編集

3人で組んだバンドしろねこ堂ではギターとボーカルを担当している。

エレキギターは兄が使わなくなったことをきっかけに始めておりバンド結成時は初心者同然だったが、最終的にはある程度扱えるようになり、自身が作った曲のアウトロではフィードバック奏法も披露するなど、限られた時間の中で色々なことを覚えて行ったようだ。

中退で突然去った高校でバンド演奏を行うのは勇気がいる行動だったが、トツ子と同じクラスで聖歌隊に所属していた香田もん・竹林虎美・坂口庵子が楽屋に現れ、クラスメートだった久住や加世田も観客の中にいるなど演奏前からきみに期待する者が多く見られた。

いざ演奏が始まると観客の反応が徐々に大きくなり、シスター2人が腕を組んで踊り出し、それに釣られるかのように校長と祖母も踊り出すなど盛り上がりは最高潮に達した。

全ての曲が終わったとき、3人を賞賛する観客の声に紛れて祖母の紫乃が「愛してるよー!」と手を挙げて叫んでいた。高校中退など祖母に内緒にしていた諸々を打ち明けてから、祖母はなんとも言えない反応を見せていたが、バンドに打ち込む姿を見て全てを受け入れてくれた。





以下、更なるネタバレ注意。




















聖バレンタイン祭が終わり、卒業式が終わるとルイは遠方の大学へと行くこととなった。

ルイが旅立つ日、きみは見送りの集団に加わらず堤防で三角座りをしていたが、船が出ると思い立ったように駆け出し、堤防の先から船に立つルイに「頑張れーーーーーー!!」と泣き叫ぶような大声で三度エールを送った。


それは最早「告白」であった。

ルイは隣の人の紙テープを(半分奪うような勢いで)貰い、大きく振った。突然何者かに押されるかのようにテープがルイの手から解き離れ 空を舞った。3人が同時に見たのは 太陽に照らされながら空に舞う七『色』であった。


わたしの目には、


あなたは高価で尊い。


わたしはあなたを愛している。


ーイザヤ書43章4節


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きみの色 日暮トツ子

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