CV:石井康嗣
35歳。身長193cm。11月16日生まれ。O型。
和仁の後見人。院から和仁の後見を頼まれ、和仁の言うことには全て従う。内心では和仁の野望に疑問を感じるものの、優しい性格ゆえに主をいさめることはできず、彼への忠義と良心の狭間で苦悩している。
贄として選ばれた少年
時朝は6歳の時『贄』として選ばれた。贄とは、帝交代時の儀式で帝の身代わりとして殺される役目のこと。時朝が選ばれたのは、霊力が強かったことと、生まれつき『気』に陰陽があまりなく、いわば『清らかでにおいのない存在』だったから。
選ばれた直後、贄は、神がすぐ区別できるように片目に傷をつけられます。時朝が眼帯をしているのもそのため。その後の儀式にて贄は殺されることが決まっているのですが、時朝は偶然生還しました。それ以来彼は『この命はすでに神に捧げられた。ここにいる自分は命をもたない存在だ』と思うようになります。そのため主に命をかけて尽くすことができるのです。
和仁とのことについて
時朝が『贄』から生還したことを知らない貴族たちは、低い身分でありながら院に重宝されている時朝を疎んじるようになります。そして徐々に時朝は仕事を減らされていってしまいます。しかし院は時朝に信頼を置いており、彼を内裏につなぎとめておきたいと考えました。そこで『親王・和仁の後見人』という役目を与えたのです。家柄的には何の問題もありませんし、政権争いからはずれた力のない親王と見なされていた和仁の後見人につきたがる者も特にいませんでした。時朝自身、生還したことについて『贄として役に立たなかったのではないか』と負い目に感じているため、この先どんなことがあっても院に忠誠尽くそうと心に決めています。
時朝の夢は主が幸せになることです。自分を『命のないもの』ととらえている時朝にとって、己の幸せを考えることなどありえません。
酷な境遇にある和仁を守ることがいつでも最優先で、和仁が出生の秘密を知り、悲嘆にくれていたときも、時朝がずいぶん力になったようです。(宮様→和仁様と呼び方を変えた)
家柄・生活について
院の信頼は厚いものの、蔵人五位と低い身分です。ただ、帝が変わると通常蔵人所は解体・選びなおしとなりますが、院の厳命により、異例の二政権連続登用されました。
この歳まで独身で、現在は異母弟3人と暮らしています。父は去年出家し、家督を継いでいるのは次男。時朝は月の3分の1ほどは出仕し、3分の1ほどは和仁のそばに控え、残りは基本的に自宅にいるようです。
遙かなる時空の中で2メモリアルブック『八葉花伝』より