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概要

月刊ビッグガンガンで2022年Vol.09から連載されている漫画作品。

原作:タカヒロ。作画:戸流ケイ

単行本はスクウェア・エニックスのビッグガンガンコミックスから発売されている。

2024年9月時点で既刊3巻。

あらすじ

現代日本で暮らしていた青年クウマは、ある日突然異世界に飛ばされる。現地の人間に騙されたあげく致命傷を負い、海に捨てられたクウマだが、魔獣クラーケンのカラマと融合することで命を助けられる。

カラマはゼイナという女性に助けられた過去を持ち、囚人となった彼女を今度は自分が助けたい、そのためには人間の協力者が必要だという。

かくして、クウマはゼイナが収監された海獄城の獄卒となり、彼女を守る戦いを始める。

登場キャラクター

  • クウマ

本作の主人公である青年。本名清水空磨。義理堅い性格。現代日本で生活していたが、いきなり異世界に転移させられる。

ガミィに嵌められ命を落としかけた所、カラマと融合し、クラーケンの力を得た。その後、海獄城の獄卒として働き、カラマの頼みもあって投獄されたゼイナを守り助けるために行動することとなる。

クラーケンとの融合により、イカの触手をはやした怪人に姿を変えることができるようになった。普段霊力は全くないが変身すると爆発的な霊力が得られ、凄まじいパワーやスピードを得て、特に水中戦では無類の力を発揮する。触手のほか、「水代わりに霊力を噴射しての加速・飛行」「気体でも液体でも墨を吐ける」「保護色による透明化」「発光して目くらまし」など様々なイカの特性を応用した能力を用いることができる。

  • カラマ

クラーケン。海の覇者と呼ばれる最強の魔獣。

かつて生まれたてでまだ弱かった時に人間に捕らえられたところをゼイナに助けられた過去を持ち、その恩を返すために(クウマの命を助けることを条件として)クウマと融合する。

  • ゼイナ=セベク

セベク王国の現女王の姪。王族。父親が暗殺され、その罪で冤罪をかけられ、王族尊属殺人罪で懲役100年。

長い金髪をした美少女。生真面目かつストイックな性格であり、幼い頃クラーケンを助けたり自分が命を奪った魔獣に対して瞑目したり命を軽んじない優しい一面を持つ。クラーケンを助けたことを覚えており、クウマからその恩返しのために看守になったことを教えられる。

剣聖と呼ばれた父から修行をつけられた剣術の使い手。

父のもとで厳しい修行を受けつつも父の優しさを感じていたが、ある日、政争に巻き込まれた父が毒殺される。「つらい稽古の恨みでゼイナが殺した」と貴族たちから誹りを受け投獄された。王位継承権の争いにより獄中でも刺客を仕向けられている状況にある。闘技場で勝ち続けて囚人ランクを上げることによって減刑と潔白の証明することを狙っている。

クウマに対しては自分を狙う刺客から守り、ひたすらに助けてくれることもあって次第に好意を寄せるようになる。

趣味は水泳で、水中での戦闘もある程度可能である。

  • マリアム

鬼族。傷害罪で懲役10年。ポリナと同室。Bランク。黒髪のショートヘアをしている。一人称は「俺」。

ストレートかつ直情的な性格で熱くなりやすく、親友を侮辱した貴族に暴行を働いたゆえに収監となってしまった。そんな性格なのもあって喧嘩ばかりで女扱いされたことがあまりないらしい。その一方、クウマに襲われた時にはしおらしい一面や後述のように嫉妬深い一面も見せるようになる。

「車術」の使い手で霊力で車輪を生み出し、ローラースケートの要領で加速したり、腕に車輪をまとい敵の攻撃を弾いたりする。

ランク戦(特に上位ランカーとの戦いに)なると相手の搦め手に嵌って苦戦していた。クウマの提案により神経を休める働きがあるアセチルコリンが含まれているクウマの粘液を日々なめることで冷静さを身につける特訓をし、ランク戦に勝利する。しかし、クウマの粘液が好きになってしまい、勝利後の高揚感もあって強引になめたところ、変身後で昂っていたことや皮膚が敏感になっていたこともあってクウマに襲われてしまう。クウマに「可愛いし色気もある」と言われたことで本人もまんざらではなかった。

さすがにクウマ自身は責任を取る気だったが、マリアムが「(女らしくなった)あんなの俺じゃねえ」と恥ずかしがり「今夜のことは忘れろ。俺とお前は獄卒と囚人。それだけ」と恋仲になることは拒絶した。

以降は他の女囚人と仲が良いクウマに思わず嫉妬してしまうことも。

  • ポリナ

ダークエルフ族の少女。緑色のロングヘアをしている。激発物破裂罪で懲役7年。尊大な性格であり、一人称も「ポリナ様」。混術と地術を実戦レベルで扱える。知識が豊富で監獄内でも様々な実験をしている。クウマに色仕掛けをしてからかったり操ったりするが、反撃されると弱い。

夢は瞬間移動装置を発明することであるが、その実験中に研究室で大爆発をおこしてしまい収監された。

荒事は苦手にしており、闘技場には出ておらず、洞窟調査で地道にランクを上げている。

  • ケケット

魔族の少女。腰に翼が生えている。大量殺人罪などで懲役999年。ランクはA級。無邪気かつフレンドリーな性格で第九獄のマリアムやポリナとも打ち解けている。その一方で後述する経歴もあって、好戦的かつ残酷な一面も併せ持つ。漫画好き。

元々は、身体能力が高い子供を集めていた「犯罪組織マアト」に育てられた子供。名前もその組織に付けられたもので親などについては不明。物心つくころにはすでに組織にいており、組織の訓練で気配の遮断も得意。魔族ゆえの強さを持つケケットは殺戮者として組織に重宝されていたが、1年前に組織マアトは壊滅、ケケットは海獄城に投獄された。その経緯故に情操教育などは受けておらず、殺しに対する忌避感が一切ない。死の危険もある海獄城での試合も彼女にとっては楽しい遊び場となっている。担当獄卒も長らくパンヤだったのでまともな更生教育も受けていない。無知で純粋な性格なのでクウマも徐々に色々教えていこうと考えている。

  • ガミィ

タイガ族の女性。巨乳。犯した罪については不明。Aランクの囚人であり、“爪”術を使う実力者。

獄卒パンヤを脅迫してペット扱いしており、海獄城下部で看守の目を盗んで遊んでいた。元々は第九獄でケケットと同室で、ケケットは彼女をそれなりに気に入っていた(ポリナから「野蛮」と煙たがられていた)。

残虐かつ悪辣な性格でクウマの貞操を奪った後、なぶり殺して海に捨てた。しかし海にてクラーケンと融合して復活したクウマに成敗され、悪事が露見したことで海底懲罰房送りとなる。

懲罰房送りになった後、自身の担当獄卒になったクウマと再会。荒事にも慣れて平然と脅しすら口にするようになったクウマにペースを乱され、「獄卒の権限で時々地上に戻してもらいたい」という思惑もあり特別扱いをされようとクウマの口車に乗って「クウマのペットになる」ことを自ら選択。

パンヤをペット扱いし彼女にひどいトラウマを植え付けた意趣返し・説教として、クウマにペットとして裸にされ性交したがクウマのそれと撫で方がとても気持ちよかったため、クウマに対する態度が和らいでしまった。

  • モモネ

殺人罪(懲役15年)。Cランク。遠方の島国シンシュウ出身。小さい頃から道場で刀を習っていた。

普段は気弱でおとなしい性格でいじめられやすいタイプ。しかし恨み心をため込んで感情を爆発させてしまう。

素行不良だった同室の囚人とのトラブルで相手を真っ二つに斬って殺害してしまうが、情状酌量の余地ありとして海底懲罰房送りになっている。

幼少期からいじめを受けては爆発してしまうタイプであり、世界に絶望していたが、クウマに懲罰房から戻してもらい、その際、彼に「他の獄の囚人が手を出してきたらすぐ言え」と優しくされたことで彼を「神」として崇拝するようになる。

普段は相手ににらまれると体がすくんでしまうため海獄城試合全敗だったが、実際は戦闘力に優れておりいざキレると目を閉じても敵の攻撃を回避できるほど。クウマに“命じられる”ことで本来の力を普段から出せるようになった。

陰術の使い手で、自身の影を分身として実体化させて奇襲させる“影薙(かげなぎ)”という技を持つ。

  • アイシス

エルフ族の女性。海獄城の城主にして牢獄長。性格はクールかつサディスティック。魔獣クラーケンと融合したクウマの力を認めて獄卒として採用する。

囚人たちの体に印術を刻んでおり、脱走者やアイシスに危害を加えようとした囚人には死が与えられる他、怪物に変えてしまう事すら可能。弓の達人でもある。

  • パンヤ

ドワーフ族。海獄城の獄卒。長い物には巻かれる主義で強い者にすぐ従う。自分の命第一故に行動はある種単純。

  • ガッサーン

5人いる獄卒長の一人。リザード族。クウマの直属の上司の男性。大柄な偉丈夫だが、結構な高齢らしく健康にも気を使っており、男性機能も失っているとのこと。異邦人であるクウマに対しても優しい。同族の妻がおり愛妻家。

  • ファリダ=セベク

セベク王国の第二王女。王位継承を強く望む野心家。現在王位継承筆頭。姉である第一王女を暗殺している。ストレスがたまると2か月に一度、犯罪をした美少年を赦免と謝礼を餌に抱いては殺して証拠隠滅するという悪癖の持ち主。

用語

世界観

転移後の世界はさまざまな種族が暮らしており、現地人たちは「霊力」と呼ばれり力を有しており、その霊力によって個々人で様々な「術」を習得し、オーラを飛ばしたり物を生み出し操ったりできる。

稀にクウマのように現代地球からの“異邦人”が迷い込むが、帰る手段は見つかっていない様子。異邦人は霊力を持たないため基本的に戦うすべがない。異邦人がもたらした文化や技術が伝わっているケースもある(地球の漫画のストーリーをそのまま模倣して書いている者もいる)。

1年は365日で月は12か月。これは異邦人(地球人)がもたらしたものではないかと推測されている。

種族

転移後の世界における種族。

  • 人間族

いわゆる人類。人間と特徴は変わらない。比率的に数が多い。

  • エルフ族

外見的特徴として、尖って長い耳があり、それ以外は人間と変わらない。知的で霊力が高く寿命が長い。

  • ダークエルフ族

見た目は褐色肌のエルフ族。地域によっては別の言い方をされる。

  • ドワーフ族

小柄な者が多く、体は頑強。武器の扱いなどが得意。

  • タイガ族

猫系の亜人。人間族とのハーフも多い。

  • ウルル族

犬系の亜人。タイガ族同様に人間族とのハーフも多い。

  • リザード族

トカゲ系の獣人。水との適応力も高い。

  • 魔族

魔獣と他種族とのハーフ。比率的に数がとても少ない。

国家・地理

セベク女王国

海獄城のある国。冬でも比較的温暖である。

中央集権制度をとっており、女王を中心に権力が集中している。

初代女王の教えで、国家の全てである女王は、一族の中でも優秀な者に与えられるとすべきとされており、王位継承権を持つ者に国の重臣達が投票するという投票制で次代の女王を選んでいる。そのため、必ずしも長女が次代の女王になるわけではない。

重婚が認められており、一夫多妻や一妻多夫をとる者たちがいる。

信仰は、自然の恵み各種に神がいるとされている多神教。

最も侵攻されているのは太陽神で、生命の象徴で鳥の形をしている。

  • 海獄城

物語の舞台となるセベク女王国が管理する女刑務所。建物は城を改造して造られたものである。獄内は綺麗に整えられており、噴水や庭園などがあり、房にはトイレやシャワーなどもある。後ろ側は断崖絶壁で危険な魔獣が棲息する大海原に通じている。

働き手は基本的に女性であるが、特別に男性が採用される場合がある。

監獄で働く者に階級があり、上から獄長、獄卒長、獄卒の3つの順に分けられる。

監獄内では囚人の集団を「獄」と呼び、1つの獄につき囚人が6人おり、1つの獄に獄卒が1人つき、その獄卒が担当・管理を行う。

腕に自信のある強い女性達が収監される特殊な刑務所であり、その腕を使って国家貢献すれば減刑が約束されている。

刑務作業は大きく分けて2種類あり、1つは闘技場での戦闘で、2つは懲罰部隊としての運用である。前者は手加減なしの真剣勝負であり、死亡するリスクもある。女王国では大人気のエンターテイメントであり、観客は勝敗で賭けることができる。後者は未知なる洞窟の調査・探索や魔獣討伐に出向く。尚、囚人が外に行く場合、お目付け役として担当する獄卒も同行する。

女囚にはランクがあり、上から順にS、A、B、Cに分けられている。ランクによって獄内の食事になどに影響があり、ランクが高い囚人は監獄内で様々な自由が利くようになり、一番上のSランクは特権として私室(温泉付き)が与えられるだけでなく、大幅な減刑も狙える。上述の闘技場や探索で活躍をすれば、ランクが上がる。

女囚が規則違反をした場合、海の底にある海底懲罰房に一時的に送られる。

  • 海底懲罰房

規則違反をした女囚が送られる場所である。海底にあり、海獄城とは長い階段を通して地下で繋がっている。

海底では鉱石が採掘できるが環境が劣悪なためトラブルを起こした囚人たちが労働力として用いられている。

囚人の体調管理や意欲向上のため、担当獄卒ならば懲罰房送りの囚人を数時間だけ地上に戻すこともできる。

懲罰期間が終わった場合、担当獄卒が囚人の心理状態をチェックした上で「問題なし」と判断すれば地上に戻される(囚人の意思で懲罰房に残ることもある)。

ウェシル連邦

冥府の神ウェシルを崇拝する国々による連邦制国家。

生贄をウェシルに捧げることが美徳とされ、周辺国家に生贄や人員を求めて略奪部隊が出ており、周辺国家には野蛮に思われている。

普段は国家間で略奪と戦闘が繰り広げられているが、ひとたび異教徒に侵略されると一致団結して外敵と戦う。かつてハトル王国の軍勢を撃退したことが、現在の連邦国家設立のきっかけとなった。

ハトル王国

月の神ハトルを信仰する敬虔な国。封建国家制であり、かつては分割相続で争いが多かったが、近年は長男の調子相続となり国力が高まってきた。

隣国であるセベク女王国とウェシル連邦にそれぞれハトルの伝承にまつわる聖地があるため、その聖地を奪取しようと近年軍備を増強している。

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