概要
2021年8月17日昼頃、なんの前触れもなくこのネットミームが突然ツイッターのトレンド入りを果たすという珍事が発生。発生と同時にアークナイツ界隈の話題を掻っ攫い、その日の夜にツイッターのトレンド1位に堂々君臨するというあまりにも意味不明な怪現象を巻き起こした。
アークナイツはイベントの告知や生放送などの公式のアナウンスにおいては、トレンド入りを果たすことがしばしばある程度には知名度のあるゲームではあったが、イベントの準備期間かつ全く告知などの公式のアナウンスが無いタイミングで、このようなアークナイツ関連の話題がトレンド入りするのは今回が初めてであり、当然トレンド1位も史上初である。
その後、トレンド入りしたことにより更に勢いを増し続け、翌18日の昼頃までトレンドに載り続けた。
発生の経緯
このネットミームの発生には2つの背景が存在する。
石10万
このネットミームが発生する前、別のゲームである『グランブルーファンタジー』において同年8月1日から14日まで開催された「サマーフォーチュン」という、簡単に説明すると期間中ログイン日数に応じて「フォーチュンカード」が手に入り、等数により色んな景品が当たるという、いわゆる『宝くじが出来るイベント』があった。
景品の中には相当な課金アイテム等も存在し、その中に『石10万(2等)』も存在した。
しかし、蓋を開けてみれば抽選日の8月16日、当然かなりの報酬を得たユーザーもいたものの一番低い等数しか当たらないユーザーも多数現れ、あまりの格差に不満や批判が続出する。
挙句の果てには4等という一番低いものしか当たらなかったユーザーを蔑称で呼ぶなどの差別行為も横行し、グラブル引退など関連するハッシュタグが複数トレンド入りするなど、界隈は大荒れとなった。
今回のネットミームの『石10万』もここから来ている。
真銀斬を撃てテンニンカ
アークナイツのドクター界隈では前述の通り『真銀斬を撃てテンニンカ』というネットミームが存在しており、その派生形と思われる。その詳しい内容は当該記事を参照してほしい。
このネットミームの流行があり『○○を△△しろテンニンカ』などの形式で、テンニンカは非常に無茶振りをされやすいキャラクターとして界隈内では定着しており、これ以外にも過去にはデストレッツァやラグナロクなど様々な無茶振りを数多く受けていた流れから、今回もそれと同様のノリの無茶振りであると推測される。
以上の2つの要素がたまたま合体し『#石10万配れテンニンカ』という単語が完成。
最初のツイートは抽選日当日16日夜頃で、当時はその発言者と、そのフォロワーの一部が少し使っていた程度のものだった。
その為、その流れはそこで終わったかのように見えたが、翌17日に入っても内側からじわじわと広がり続け、ついに同日のお昼過ぎにトレンド入りを果たす。
トレンド入り直後は、当然誰も予想していない本当に突然の出来事であった為、当時ツイッターにいたドクター達は困惑し、混乱を極めた。時間指定で検索をかけると当時の混乱を垣間見ることができる。
ここで話題性が一気に爆発。単純に驚く者、謎のトレンドに狼狽する者、コラ画像を作る者、テンニンカのファンアートをアップする者で界隈は溢れかえり、とうとう夜にはアークナイツ史上初のイベント期間外&公式アナウンス無しでのトレンド1位に君臨。ネットニュース各社もこの怪現象を取り上げるなど、テンニンカは一躍時の人となった。
なお、本人は何もしていない(重要)。
この一件で「何もしていないのにトレンドに入る女」「今回の炎上の一番の被害者」など、真銀斬と肩を並べれるほどのパワーワードを更に獲得した。
トレンド入りの考察
今までであれば界隈内に収まっているだけのネットミームに過ぎなかったが、今回は以上の2つの要素に加え
・テンニンカという界隈でも特に親しみやすいキャラ
・炎上で非常にグラブル関係が話題になりやすいタイミング
・真銀斬テンニンカ構文のアクナイ界隈の知名度高さ
・石10万という法外かつ常識外れな要求による面白さ
・「石10万配れテンニンカ」の異様な語感の良さ
・R6Sコラボを翌日に控えた特にガチャ気運が高まっていたユーザー達
これらの背景も合わさった上で爆発した、奇跡に奇跡を掛け合わせてもたらされたものだったと言えるかもしれない。
ミーム発生による誤解
一時はあまりに謎すぎるネットミームの誕生に「グラブルのユーザーが八つ当たりで作ったタグではないか?」と推測されたが、このタグを最初に発言した本人が「身内だけで終わるはずのネタだった。そもそもグラブルやっていない」といくつかのツイートに分けて完全に否定している。
しかし、トレンド入りするまでの経緯は本人も分かっていないらしく、今回の珍事はまさに寝耳に水だったに違いない。