神も仏も素通りの裏切り地獄無頼街!
何の因果か知らないが俺と貴様でデストロイ!!
概要
作 : 中島かずき
演出 : いのうえひでのり
2020年に劇団☆新感線 40周年記念作品として発表。その後、新型コロナウイルス感染拡大により一度は中止となったが、2022年への延期が決定し大阪、静岡、東京で公演が行われた。
客演の俳優や劇団☆新感線作品お馴染みの劇団員による歌唱パートが多く、楽曲ごとの人気も高い。
随所に盛り込まれた殺陣や踊り、人力による大掛かりな場面転換で賑やかかつ華やかな場面作りがなされている。
主人公たち二人が旅を通して互いを知り絆を深めて行く少年漫画的バディものだが、それだけに留まらず、登場人物たちの縁は物語を思わぬ方向へと展開させていく。
あらすじ
時は幕末。駿河国、清水湊で開かれる宴に海道一とうたわれる侠客・清水次郎長はじめ、甲州の親分衆が招かれる。だが、それは身堂蛇蝎率いる身堂一家による暗殺計画だった。居合わせた町医者・秋津永流と口出し屋・草臥。身堂一家に縁を感じた二人は、一家の根城“無頼街”へと向かう。
複雑に絡み合う因縁と宿命、智略の限りを尽くす戦いの火蓋が切られる。任侠と人狂、宿命と宿業に抗う幕末伝奇物語!
ー戯曲本あらすじより引用ー
登場人物
本作の主人公。清水湊で町医者を営んでいる。
清水次郎長には出入りで受けた傷を治療したことがきっかけで医者としての信頼を得ており、次郎長一家と懇意にしている。医者として豊富な知識を持つ一方で、武芸にも秀でており町の荒くれ者たちを一瞬で無力化してしまうほどの実力を持つ。
微笑まれた女性が我を忘れて言うことを聞いてしまうレベルのイケメン。
清水湊で他人の難儀に口を出し銭を稼ぐ口出し屋をしている。揉め事から荒事、祝い事など何にでも首をつっこみあれこれ口を出しては銭を稼ぐため煙たがられることもあるが、憎めない性格をしており歌や言葉で人を巻き込む力がある。
声がよく通るせいで秘密事を話していても他人へ筒抜けになることがある。
- 身堂蛇蝎 (高嶋政宏)
名だたる親分衆が集まる宴に一家総出で乗り込み、駿河甲州遠州を仕切ってみせると豪語した新進気鋭の侠客。富士の裾野の無頼宿に根城を持つ。
急激に台頭したことからその正体には謎が多い。
- 身堂麗波(松雪泰子)
- 風天千之助(粟根まこと)
- 身堂凶介(木村了)
- 身堂揚羽 (清水葉月)
- 雲海百千代 (右近健一)
- 薄影の卯之吉 (河野まさと)
- 棺桶屋のお銑 (村木よし子)
- はらぼてお梅 (山本カナコ)
- つまぎ (中谷さとみ)
- さざれ (保坂エマ)
- 清水次郎長 (川原正嗣)
- 大政 (武田浩二)
- 小政 (川島弘之)
公演日程
大阪公演 | オリックス劇場 | 2022年3月17日〜3月29日 |
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静岡公演 | 富士市文化会館ロゼシアター大ホール | 2022年4月9日〜11日 |
東京公演 | 東京建物Brillia HALL | 2022年4月26日〜5月28日 |
- ゲキ×シネ
2023年1月13日より全国劇場にて3週間限定公開
2023年2月3日より一部劇場にてドルビーシネマ上映
関連作品
「髑髏城の七人」Season月
劇団☆新感線の演劇作品。Wチーム制を取り、<上限の月>で福士蒼汰が、<下弦の月>で宮野真守が主役の捨之助を演じている。稽古は共に受けながらも同時に舞台へ立つことはなかった二人を、同じ舞台へ立たせようとしたことが神州無頼街の企画立ち上げのきっかけとなった。
※正確には劇団☆新感線のプロデューサー細野展裕氏が、髑髏城の七人の打ち上げの席で福士と宮野の余りの仲の良さを目の当たりにしたことから。
神州無頼街では、満月を背負う永流と草臥の演出や二人のモチーフカラーなど髑髏城の七人から影響を受けていると思われる演出がある。また、東京公演大千穐楽では、カーテンコール中に髑髏城の七人の劇中歌が流れ、福士宮野が捨之助の口上を述べるサプライズがあった。
「浦島さん」「カチカチ山」
2020年の神州無頼街の公演中止発表後に、すでに抑えていた会場を利用し、福士蒼汰・宮野真守それぞれをメインに置いた少人数演者・スタッフによる作品を上演した。
太宰治の小説「お伽草紙」を下地に、福士は個性強めな浦島太郎を、宮野は小汚く饒舌なたぬきを演じている。
神州無頼街のBlu-rayに特典ディスクとして両公演の本編映像がフルで収録されている。
「シレンとラギ」「蛮幽鬼」
同じく劇団☆新感線の演劇作品。
直接的な繋がりはないが、暗殺を生業とするある一族が共通して登場する。
関連動画
- 劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎 『神州無頼街』オフィシャル映像
- 劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎『神州無頼街』制作発表ダイジェスト
外部リンク
神州無頼街Blu-ray販売ページ