概要
脳や脊髄などの神経系を構成する細胞。細胞の本体である細胞体と、そこから突き出た樹状突起および軸索からなる。
細胞核での遺伝子の転写やリボソームでのタンパク質合成など、一般的な細胞としての生理作用はほとんど細胞体で行われる。樹状突起は他の神経細胞、感覚器官などから情報を受け取る機能があると考えられ、一つの神経細胞に多数本ある。軸索は一つの神経細胞に通常1本で、樹状突起に比べて非常に長く、他の神経細胞、筋肉、腺などの効果器へ情報を伝える機能があると考えられている。軸索や樹状突起の先端には、細胞間の信号伝達を担うシナプスという構造がある。
樹状突起と軸索は合わせて神経突起と呼ばれ、神経細胞に特徴的な構造であるが、脳内のグリア細胞の一部には樹状突起に似た構造を持つもの(アストロサイト)もある。