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貨車山砲

かしゃさんほう

貨車山砲とは、大日本帝国陸軍が1930年代前半に開発した簡易式自走砲である。
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概要編集

貨車山砲の貨車は、トラックのことであり、山砲とは普通の大砲では移動が難しい山岳地帯でも使いやすいように分解して運べるようにした小型の大砲のことある。


つまり、貨車山砲というのはトラックの荷台に山砲を搭載し高速移動が可能になった自走砲で、現代でいうところのテクニカルである。


起源編集

その起源は満州事変が勃発した時、物資を運ぶためのトラックの荷台に、当時使用されていた四一式山砲を臨時に搭載して使用したのが始まりだと言われる。


満州事変が終息した昭和7年9月には、四一式山砲を既存のトラックの荷台に載せたまま射撃を行う試験を実施した。結果は満足なものだった。


欠点としては構造上、後ろ向きに登載しなければならず射撃を行うには、一旦後ろに反転しなければならなかった。そのため、突然前方に敵が現れた場合は対処するのが難しかった。また戦車や装甲車と比較しても、タイヤで移動するのでぬかるんだ道に弱く、防弾装備もないため銃撃に弱かった。


(昭和15年には、荷台に木製の台座と固定用の土嚢を組み合わせた砲座を設けて、山砲をトラックが向いている方向と同じ方向に向けて登載し、前方を向いたままでも射撃が可能なるように改良したタイプも開発され、実戦に参加している。)


デビュー戦編集

その後は昭和12年に起きた日中戦争の「五原作戦」での運用記録が残されているが実戦を経験したわけではなかったようである。明確な実戦参加は、昭和16年12月に突入した太平洋戦争の「フィリピン攻略作戦」であり、その際にM3軽戦車部隊を擁するイギリス軍と交戦しており、数両のM3軽戦車を破壊しイギリス軍の突撃を食い止める戦果を上げている。



タグ編集

自走砲 テクニカル

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